第五十九話 島作り
やることなすこと桁違い。
焔君は発想が人外ですね。
「三人とも準備は終わったか?もうそろそろ約束の時間だぞ」
「はい!私はもう大丈夫です!」
「フィー、鎌忘れてる」
「あ!急いでとってきます!」
「恵は何にもないよな?」
「当然です」
「だよな」
「ニュクスは特に念入りに見ておけよ」
「わらわは特に持っていくものはないじゃろう」
「そうだったな、じゃあフィーが鎌をとってきたら出発しようか」
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「お前らが今日の手伝ってくれる奴らか?」
「おうよ!金はすでに貰ったから目的地まで間違いなく連れていくぜ!勿論あんたらが何をやったとしても俺らは誰にも話したりはしねぇよ」
「本当か?」
「あためぇよ!」
ふむ、金で動く奴らを選んだのか。
単純だがいい手だな。
までが口外されても問題はないんだけどな、どうせ衛星で見られているだろうし。
にしても最近何にもなかったからか忘れていたが“あいつ”は一体どうしているんだ?
明らかに活動している様子はなかったし逆に不気味だ。
今そんなことを考えてもしょうがないか、今は今やるべきことのことを考えよう。
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予定地に到着。
うんまあわかっていたが海しかないな。
それじゃあ始めようか。
「三人とも、きちんと計画書は読んできたよな?」
「当然じゃ」
「当たり前です!」
「二人がちょっと不安だったので二人の分も暗記してきました」
恵にすら信用されていない二人。
ネタにすら出来ねぇじゃねぇか……
「それなら早速ニュクス、頼んだぞ」
「わかった。しかし焔よ、最初の方にちょっとだけ使ったものをよく憶えておったな」
ニュクスの仕事は最初に使ったあの“結界”で水を抜くために仕切りを作ってもらったんだ。
「よし、出来たな。それじゃあフィー、水を抜いてくれ」
「はい!わかりました」
次はフィーがこの結界で囲った中に空気をぶち込んで水を抜く。
この作業ですでに俺の体が怠くなってくる。
そして少し時間はかかったが無事に水を抜き終わった。
「次だ。恵、海を凍らせて安定させろ」
「かしこまりました」
今度は恵に海を凍らせて作業中に水がこぼれて下に落ちてこないようにさせる。
これで途中で水がだばぁしてくることもないだろう。
「よし、ニュクスは“結界”を止めてもいいぞ。そんでちょっくら行ってくる」
「いってらっしゃいですご主人」
「よっと」
そしてそうやって作った大穴に俺は跳び下りる。
俺らをここまで連れてきた奴らの顔が固まっているのがちょっと見えた。
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海底に到着。
着地した時にちょっとバランス崩してよろけたのは内緒。
かなり深かったから着地のさいに【ブラスト】でちょっと自爆しながら落下の勢いを殺した。
流石に二千メートルとか落ちたら俺も死にますよ?
五百メートルぐらいならまだしも千を超えたら今のままでは無理。
「さて、恵の氷がいつまでも持つわけじゃないしさっさと始めようか。【クリエイト】」
クリエイトでまずは土台となる地面を作り出す。
この部分はもともとの地盤である海底を軽く包み込むようなものを出す。
その部分をうまく固めて次の層を作りにかかる。
次の層はさっきのスポンジ層とは異なるがっちりとした物を使う。
海流や波の満ち引き、海の生物やバクテリアの分解などの環境条件にも耐えることができるものじゃないと島が沈んでしまう。
その部分にはしれっとアルマが使っている武器と同じ金属を使う。
あの金属は錆ないしバクテリアにも分解されないしめったなことじゃあ壊れたり欠けたりもしない。
今回使うのは武器用の金属よりも衝撃に弱い分軽さに重点を置いたものだ。
といってもいま即興で考えて作ったんだけれどな。
この金属で基本的な島の土台は作るつもりだ。
島で外に出ている部分やちょっとした部分は土の予定だがな。
なお、今はそのまま金属で埋め尽くすがいつかは中をくりぬいて深海への道へとする予定。
よって衝撃にはそこまで強くはないが圧力には強くしている。
まあ衝撃に弱いつっても魚雷程度なら何ともない。
そうだな……戦艦に体当たりされればひびぐらいは入るかな?
いや、だって武器用の硬度ってアルマが使っても壊れないレベルなんだぜ?
あのアルマの速さを見たろ?
あの速度で振ってさらにそれで物を切ったり弾き飛ばしたりもしているのにひびどころか傷一つついてないんだぞ?
な?かなり耐久度は落としているだろ?
そんなこんなで大部分が出来上がる。
さっき跳び下りた場所も近くなってきたのでそろそろ島の表面である土を出し始める。
しれっといろんなことやっているけれどかなり精神的に来てるんだぜ。
フィーと恵の奴も実質は俺の魔力を使っているんだし。
完成したらゆっくり休めばいいか。
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「ご主人、お疲れさまです」
「おう!続きはまた明日やろうか。取りあえず陸地は出来たから今日はここまでにしようか。あ、でもこれから入り口作らなきゃいけないのか、憂鬱だ……」
「焔よ、それならばあの洋館をここに転移させた方が魔力の消費を抑えることができるが?」
「ならそうしよう。入り口自体は空間じゃなくて建物についているからな」
そうとなったらさっさと行って持ってくるか。
「よし、じゃあ三人は島の上で待っていてくれ。あんたたちはもう帰ってくれていいぞ、ありがとうな」
「なあに、これも仕事のうちよ。それじゃあお嬢さんら、けがや病気には気を付けるんだぞ!」
おっさんらは船でこの島から遠ざかって行った。
じゃあ俺はさっさと帰って洋館を移設するとしようか。
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取ってきました。
今日はもう疲れた!
肉体的にも精神的にも。
明日は町や森などの自然も作っていかないとか……
町は恵たちも一つずつ与えるつもりだから言って考えさせておかないと。
場所は適当に、島のど真ん中には俺がいるダンジョンを立てるからそのほかの場所になるが。
今思えば入り口を新しく作るよりもこの建物をクリエイトで作り変えればいいんじゃないか?
ああ、もう考えるのも疲れた。
人目につかないように夜にやったから眠いぜ。
お休み、だ。
現在島は起伏がない平坦な島です。




