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第四十話 巫女のダンジョン講座

 昨日はエイプリルフールでしたね。だからどうしたというわけではありませんが。

 前回の続きで玉依さんがニュクスにダンジョン設計のテクニックを教えているところが今回のメインです

「それでは実際のダンジョンで使える罠をこの私が魔神さんに教えましょう」

「うむ、どんな鬼畜な罠を教えてくれるのじゃ?」

「そうですね………最初に視点誘導でも教えましょうか。このテクニックは応用が結構ききますから覚えておくといいですよ」

「具体的にはどのようなものなのじゃ?それは」

「簡単ですよ、目立つものを目立つところに置いておくのです。他はそれに注意を引く演出ですかね」


 魔神さんは口ぶりからして昔にもダンジョンを見たことがあるというのにテクニックについては全然知らないようですね、不思議です。


「例としては第一階層の扉に擬態させたスライムがそうですね。突然何もなかったところから出現させることによって一時的に注意をそれに引き付けることができます。それによって簡単な罠でも引っかかりやすくなります、例で出した場所の場合落とし穴と飛んでくる矢がそうですよ」

「あそこの部屋は考えられておったのう。初心者のわらわが見ても鬼畜だとすぐにわかってしもうたからの」


 知識はないのですが勘はいいようですね。それとも自分で考えることができないだけなのでしょうか?どっちでもいいですね。


「もう一つの例は何もない所に大きなものを置くのです、確か第二階層でそれにあたる物が設置されていたと思いますよ。そしてそれから少し離れたところに罠や魔物を配置すれば大きなものに気を取られて反応を遅らせることができます」

「ふむふむ。なるほど、玉依達はよく考えておるのじゃな」

「考えがない罠はただの無駄です。しかし逆に気付かれやすい所に罠を仕掛けるというのも一手ですよ」

「どういう事じゃ?」


 魔神さんは見た目通りの子供のようですね、実際は何歳かはわかりませんが。好奇心旺盛なところなんかは特に子供の特徴です。


「二重に罠を仕掛けておくのです。例えば落とし穴を目立つところに置き、それを避けて通ると思う道にももう一つ罠を仕掛けておく。これも視線誘導の一種ですよ」

「本当に人間の考えることはえげつないものばかりじゃな」


 この言葉には苦笑いするしかありませんね、私には否定も肯定もできません。


「人間ですから、それに人間がそういう思考をするからこそ魔神さんの目的に人間を利用しようとしているのでしょう?」

「……やはり玉依には隠し事はきかないみたいじゃの」

「あら、焔君も気づいていたみたいですけど?さらにその内容も魔神さんに気付かれないように探っていましたよ」


 魔神さんはこの事実を知らなかったようですね、顔が驚きが隠せていません。


「焔が!………焔がわらわの目的の詳細を知っている様子はあったか」

「いいえ、探っているだけでしたよ。詳しくどころか概要すらつかめた様子はありませんでした」

「そうか、ならよかった。……玉依はどうしてわらわにそれを教えたのじゃ?メリットはなかろうに」

「メリットならありますよ、魔神さんに信用してもらえます。ただ二人が争うというのなら私は焔君につきますからそこら辺は勘違いしないでくださいね」


 少しでも魔神さんの信用は得ておいて損はありません。しかしこうやって過激な動きを牽制する様なことも言っておけば魔神さんがいきなり攻撃してくる可能性が減らせます。

 現時点ではそのようなことはありえないはずですが。


「それではこの話は中止してダンジョン講座の方に戻りますよ。次は罠の効果的な利用法ですね」


 軽く引きつっていた魔神さんの顔が緩みます。これでとりあえず私の役目は達成できましたね、焔君に後で報告しませんと。


「基本的な例としては落とし穴の下に棘や魔物を潜ませておくのがそうですね、それを今回はちょっと改造してみましょう。改造例を出すとするとそうですねぇ………落とし穴の下に空間を作って一人だけ別の場所に飛ばしたり、つり天井の下に落とし穴を仕掛けておくとか」

「つり天井の下に仕掛けると何か意味があるのかの?」

「いい質問ですね、つり天井の下に落とし穴を仕掛けるときっとこの落とし穴に落ちることが正規ルートだと相手に思わせることができますからそこに罠を仕掛けておけば一網打尽というわけです。この場合の正規ルートはつり天井に乗ることにでもしておきましょうかね」

「焔といい玉依といいすることがえげつないものばかりじゃな」

「その言葉二回目ですよ、それにえげつないものじゃなければ簡単にダンジョンが攻略されてしまうでしょうに。まあこの様に罠を効果的に組み合わせることができれば最小限の罠で最大の効果を出すことができます。それでは今教えたことを参考に実際にダンジョン設計をしてみましょうか」






 玉依さんはうまくやってくれたかな?俺が探りを入れていることをニュクスが知れば動きを慎重にするとは思うが実際どうなるかはわからない、俺は未来を見ることができないからな。

 まあ玉依さんの事だからうまくやってくれている事だろう。

 それよりも俺は俺が考えている状態にするために動かなければいけない、これがうまくいけば魔王でも人間のように生活ができるかもしれないから本気で取り組もう。

 と言っても人間に戻ることであいつらと離れることになりそうだから人間に戻ることは半分諦めた、今やっているのは人間のように暮らすこと。

 ただ、やるだけやって結果を待つしかできないのだから俺も人間も大した違いはないか。

上で言い忘れたのでこっちで言わせてもらいます。

これから学校も始まるので更新スピードが落ちてしまうと思いますが、必ずこの物語は終わりまでもっていきますのでもうしばらくおつきあいください。

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