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第四話 先生の“玩具箱”と“魔神”の力

 俺は先生と一緒に隠し通路を歩いていく。


「これはどこまで続いているんですか?」


 結構歩いたところで俺は先生に尋ねた。かれこれ五分間は歩いたはずだがいつまでたっても同じ通路が続いている。


「もうすぐ目的の場所に着くわよ。私の“玩具箱”に・・・。」


 もうすぐと言われても前に見えるのは同じ通路のみ。本当にあと少しなんだろうかと疑う。そんなことをしているうちに突然開けた場所に出た。


「えっ・・・・・・・。」


 本当にさっきまでは同じ通路しかなかったはず。にもかかわらずいきなり開けた場所にでた。・・・・最近は不思議なことによくあうせいで驚いたのは一瞬だった。


「ほら、あそこにある椅子に座りましょう?」


 先生が指差した方向を見てみると椅子が少し離れて二つ置かれていた。

 その時に俺は床に散らばっている玩具に気が付いた。

 なるほど、玩具箱と呼ばれるぐらいの玩具の量はある、子供用の木馬とか・・・・。

 取りあえず先生が指差した椅子のほうに向かう。


「そちらの椅子に座ってくれるかしら。」


 先生は自分が座った後もう一つの椅子を指差して言った。指示通りに座る、と同時に昨日の“魔神”が言っていたことを思い出した。


『ちなみに“魔王”だから人間には嫌われるぞ。それどころか“もの”によっては攻撃してくるはずじゃぞ。』


 全身から汗が噴き出してきたと同時に自分の愚かさを恨んだ。

 こんなわけのわからない場所にみすみすおびき出されてしまったことを後悔する。

 ここなら殺されても誰にも見つからずに終わるだろう。つまりこの先生が敵だった場合・・・。


「やぁね、ちょっと何個か質問するだけだから。そんなに怖い顔しないの。」


 先生は軽くおどけたようにいったが逆にそれが不気味だった。


「じゃあまず一つ目の質問ね?えーと、昨日変な人にはあわなかった?」

「いいえ。あっていません。」


 人にはあっていない。変な自称魔神にはあったが。


「ふーん、そうなの。二つ目の質問ね、昨日少女にあったでしょう?変な人ではないのなら彼女誰?」


 ・・・決まりだな。先生は昨日の事をどれぐらいかは知らないが知っている。目的はわからないが答えは選ばないとか・・。


「先生は遊んでほしくてよってきた少女を変な人というのですか?そういうことです。」

「なるほどね・・。最後の質問よ。■■■■の事は知ってる?」


 え?何言っているのか聞き取ることができない。声が小さいとかじゃない、文字通りその場所だけ聞き取ることができない。


「どうしたの?ちゃんと聞いているの?■■■■についてよ。何か知っているの?」

「何言っているのかわかりませんが――。」


 俺がこの言葉を言い終わった瞬間先生の目の色が変わった。

 黒から黄色に、ソシテクウキモガラリトカワル。


「みぃつけた。」

「!?」


 先生は小声でつぶやいた。その言葉は俺の動物的直観を刺激し今すぐここから逃げることを決定する・・・が。


「え?体が動かねぇ・・・。」


 まるで石にになったようにピクリとも動かない。蛇に睨まれた蛙とはこういうことを言うのかな?


「みつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけた――。」


 ・・・・・のんきなことは考えてられない。先生は明らかに狂っている。体は動かない。ではどうしようか。・・・・なんとかする方法は思いついたが実行したくない。が、背に腹は代えられない。先生はこちらに少しずつ近づいてきている。先生に捕まればたぶん殺される。


「しょうがない、か。“魔神よ来い”。」


 つぶやいた瞬間周りの時間が停止した気がした。


「気のせいではないぞ。わらわが止めたのだからな。」


 声がした方向を見るとあのロリ魔神が仁王立ちをしていた。胸がないからできる腕の組み方をしている。


「せっかく助けてやったのにひどい言い草じゃな。ぷんぷんじゃ。」


 あっむくれた。


「・・・・・!!!」


 先生が固まったまま何か叫んでいるが聞こえない。


「ん?ああ、おぬしは【消えろ】」


 魔神が言い終わると同時に先生の姿が消えた。


「殺してはいないぞ。あくまでも時空間移動させておぬしと会う前に飛ばしただけじゃ。」


 ・・・・・先生がかわいく見えるほどの鬼がいる・・・。

 さて、冗談は置いといてだな。


「で、俺は何を差し出せばいい。やっぱ魂か?」

「ほう、なぜおぬしはそう思う。」

「魔神に助けてもらってありがとうじゃ終わるわけないだろう?」

「なるほどのぅ。・・・・よし、とりあえずはわらわの言うことを聞くことを代償としよう。」

「じゃあやはり魂か。」

「それこそ何故じゃ。わらわはおぬしの魂がほしいなどとは言っておらんぞ?」

「いや、よくこういう契約で魂をとっていうことには逆らえないようにするじゃないか。」


 そう言うと大笑いされた。なにかおかしなこと言ったかな?


「そのようなことするのは悪魔ぐらいなものじゃろう。わらわは魔神、悪魔ではない。」

「つまり代償は口約束だけで終わらせると?」

「そういうことじゃ。わらわは太っ腹なのでな。」

「いいのか?口約束じゃ俺が簡単に破ってしまうかもしれないんだぞ?」

「くどい。おぬしが口約束とはいえど破らないのは知っておる。約束を破らない理由は知らんがそれは信頼できるデータで出ておる。」


 俺のそんなことまで知ってんのか。約束は破らない、これは俺の信条の一つだ。だから俺は頑固者と呼ばれているんだがな・・。


「さて、それではついてまいれ。」


 魔神は何やら厨二臭い形の門を作り出してその中に消えていった。


「しょうがないな。」


 俺は溜息をつきながら後を追って門をくぐった。

先生はメデューサだそうです。知り合いに考えてもらったキャラですがうまく使えてましたかね?


6/14 改行およびおかしな点を修正しました。

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