第三十五話 闘技場開幕と外国参戦
ぎゃーす、やってしまってました。すみません一話抜かして投稿していたことに今気づきました。これが本当の三十五話です。
「外人だな」
「外人ですね」
「GA・I・JINじゃな」
ダンジョンの第一階層に日本人ではなく、明らかにダンジョン攻略目的の奴らが来ている。あいつが助けを求めたわけではなさそうだし恩を売っといてやるかぐらいの軽い気持ちで来ているのだろう、雰囲気が軽いしスライムを火炎放射器で笑いながら殺戮している。
「武器は火炎放射器か、ボス部屋でクリムゾンスライム来たら終わりじゃないか」
「そうじゃな、日本組からボスについては聞いていないのじゃろうか」
おそらくニュクスが言ったので正解だな。スライムは火炎放射器などで殺せるがまだ最深部までは行っていないぐらいの事を言ったんだろうな。副隊長かなり賢そうだし十分にあり得る。
その副隊長たちはというと闘技場の方に姿を見せている。情報を入手するのを優先するあたり堅実だな。ああ、こないだ思い付きでボス部屋に出てくる魔物をランダムにした。だから一階ではクリムゾンスライム一体、スライム百体、バレットスライム十体の三種類のどれかが出てくる。マシンガンスライムはこんなスライムいたら面白そうだなと考えていたら出てきた。本当に想像すれば出てきてし
まう所が怖い、地球破壊爆弾とかその気になれば出せるんじゃないか?
ちなみにステータスはこんな感じ
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“バレットスライム”
まるで鉄砲の弾丸のような速さで跳ぶことができるスライム。スライム自体は物理ダメージ無効でダメージは受けないが着弾点に掛か
る負荷は弾丸とは比べ物にはならない。体力は低めで簡単に倒せる。物理ダメージ無効
モンスターレベル☆☆☆
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モンスターレベルはクリムゾンスライムと同じだが“ファイア”レベルのスキルで三発でやられてしまうほどの体力の低さなのでバランスは取れている。
「焔、GA・I・JINはいいから闘技場を見たい」
「はいはい、ニュクスはあいつらが好きだな」
ダンジョンクリスタルのモニターを一個追加してそっちに闘技場の様子を映す。どうやら闘技場の中でも一番弱い所から攻めてるようだ、日本人は堅実だな。
闘技場は入口が五つありそれら全てが別々のところに繋がっている。五つという事から気づいてる人もいるとは思うがそれぞれの闘技場に用意されている魔物は一~五階層の魔物になっている。だから現時点でも第五階層の魔物と戦うことはできる、現時点挑んだりしたら瞬殺だ。死にはしないが。
日本組は闘技場の第一階層レベルのところにいた。と言っても第一階層はスライムしかいないので現時点では一部屋しかない。
現時点ではというのはその階層に出てくる魔物を全部倒すとその階層のボスとも戦えるためである、ボスはランダムで出てくる中から攻略者は選べる。
そしてすでにボス用の部屋が出ている、情報はボス部屋をクリアしたときに渡す予定だ。当然あの情報だが。
『……バレットスライムというのはこないだとは違う敵だな、行ってみるか?嫌な予感はするが』
『それしかないでしょうね、クリムゾンスライムっていうこないだのとは戦いたくはないですし』
さっそく新魔物の紹介をしてくれるそうだ、親切な攻略者さんたち!あっスライム百体はボス部屋にはくわえてはいないからただスライムが焼かれてる絵にはならないので安心して下さい。
『…一見ただの黒いスライムだが、ステータスを見た限り油断はできないな。』
『盾を前面に出して後ろから広範囲スキルで攻撃しましょう』
『それがいいな、みんな聞いたとおりに動け――』
<ズドン>
一人やられたか、にしても一撃とはなかなかの攻撃力だ。これなら五体でも十分な強さだったかな、変えはしないが。
『一斉に攻撃だ!一気にやらないとこっちが全滅する!!!【スプラッシュ】』
副隊長は判断が早いうえに正しい結論を出している。実力がある隊長に判断力がある副隊長、理想的なコンビだ、片方はもういないが。そんなこんなでもう終了した、バレットスライムは体力なさすぎだな。副隊長の【スプラッシュ】みたいな広範囲攻撃で簡単にやられてしまう、品種改良をやってみるかな?魔物でできるのかはわからないが。
それでは情報を教えてやろう、嘘と本当が入り混じった情報をな。
「諸君、おめでとう。ボスを倒したから情報通り情報を教えよう。初めてという事で特別に二つ情報をくれてやる。二つとも君たちの生活に大きく関わってくる情報だ、よく聞くように」
俺がそう言うと攻略者たちの顔つきが変わった。生活に大きく関わってくると言ったのがよかったな、これで緊急性を持ってくれるだろう。
「一つ目の情報だ、ある所で死人をアンデット型の魔物に変えている者がいる。奴らはそのうちその魔物を使って周りの町や村を襲い始めるつもりだ。詳しい場所は自分たちで調べるんだな。」
攻略者たちの顔から血の気が引いていくのが見て取れる。ダンジョン内だけではなく外にも魔物が発生していることを知らなかったの
だろう、仕方ないとはいえちょっと情報の質が良すぎたな。
「二つ目の情報だ、ある所に俺が外で実験に使っている場所がある。そこで人と魔物を一緒に生活させて記録をとっててだな、魔物と人の子供の記録なんてものもある。そのうち人を内から変えていくこともできるようになるだろう、気をつけたまえ」
攻略者たちは急いでどこかに連絡を入れようと携帯電話?トランシーバーに俺が今言ったことを叫んでいる。これでただ本当の事を言うよりも同士討ちしてくれる可能性が増えただろう。
「焔は悪知恵が凄いの、わらわたち魔神ではそのようなことは考え付きもせん」
「たぶん褒めてるつもりなんだろうが褒められてる気がしないぞ。それに作戦の成功の可能性を上げるためならば策をいくらでも立てる、それが勝負で勝つコツの一つだ」
「魔族は最終的にはいつも力勝負じゃから策など講じるだけ無駄なのじゃよ」
「なるほどな、ところで外人はどのくらいのところまで進んだのかな?」
外人たちのモニターを見る。どうやら右の部屋に入って罠に引っかかってくれたみたいだ、人数が半分ぐらいに減っている。
「外人は俺の策を見抜けないから楽でいいな、簡単に数が減ったぞ」
「情けないの、やはり見るなら日本人に限る。なんといっても統率の取り方が半端じゃないのじゃからな」
確かに外人組は人数が急激に減ったせいで帰ろうとしているやつが出てきている、結果三分の一が引き返して行った。馬鹿どもが、あの看板をきちんと読んでいなかったのか?あの看板は自動翻訳機能も付けいていたからあいつらでも読めるはずなのにな。
「外人はほっといてもよさそうだな。それじゃあ今一番の厄介事を片付けてしまおうか」
「それは私の事ですか?」
後ろから不意に声を掛けられて振り向く。巫女さんがそこに立ってたよ、うん。しかも寝間着姿で。
巫女さんは恵が家出している間もダンジョンに居たので、今まで普段はニュクスの相手をしてればいいだけだったのにもう一人増えるという鬼畜使用に。ニュクスだけでもつらいのに‥‥‥‥。
「巫女さんの待遇に困っているんですよ、眷属にするにしても巫女さんが魔王の眷属ってのはねぇ‥‥‥」
「何がいけないのです?ただ神社の娘というだけなのに差別ですか?」
「そういうわけでなくて――」
「そういうわけでしょう?巫女が魔王の眷属は駄目とさっき言っていたじゃないですか」
「ぐっ‥‥‥」
さらにこの巫女さんは俺よりもやり手だ、口先で勝てる気がしない。
「にしても巫女さんあの日から家に帰っていないよね?家には帰らなくてもいいのか?」
「いいんですよそんなことは、それより私は眷属にはしてくれないのですか?差別ですか?」
「………わかりました」
「え?ちょっと声が小さくて聞こえませんでした。もう一度言ってくれませんか?」
「もうわかりましたよ!眷属にします!それでいいんでしょ!!!」
大きなため息をつく俺を無視して巫女さんがはしゃぐ。もういい加減にしてくれ‥‥‥‥‥。
ニュクスが哀れむ様な目でこちらを見てくる。なんかこんなやり取りを昔もしたことがあるような気が‥‥‥
~巫女さん眷属化中~
「それじゃあ私は一度家に帰ります、眷属にしてもらったからこれでもう簡単には縁は切ることはできないでしょう?」
「今まで家に帰らかなかったのは、俺が巫女さんを家に帰してそのままさよならする可能性があったからという事か」
「そういうことです、あと私の名前は神崎玉依です。以後よろしくお願いします」
この人は本当に俺の上を行っている、いっそ新しく作るダンジョンの階層設計この人に任せてしまおうか。
「それでは私をここに連れてきた力で私の神社まで飛ばしてくださいな」
「………はぁ、わかった。ここに帰ってきたくなった場合“コンタクト”と唱えて俺を指定してくれ、確認できたらここに飛ばすから」
「承知しました、それではお願いします」
神崎さんを神崎さんが指定した住所に飛ばして一息つく。これで神崎さんは俺から離れることは無くなると思うはずだから恵と同じよ
うに日常に紛れ込んでくれるだろう。……だといいな!願望、いや切望。




