第三十四話 恵の家出-5
みなさんこんばんは、恵です。あの後、見つからないために三日間は森の中で暮らして安全だと判断したので今ガルーの家に居ます。
「ガルー、あなた達のような人外は人の世にうまく紛れ込んでいるのですか?」
「そうです、私たちのように人に扮して暮らしている者もいれば、密林や山中にひっそりと暮らしている者たちもいます」
今は人外が人の世に紛れ込んでいる事について話を聞いています。ご主人が前に行っていた魔物と共存しているという事と人外が人間の中で暮らすことの違いが知りたいのです。
「私たちはこの島にはとある民族として受け入れられていますね、仲間意識がとても強い民族としてです。人と共存してはいますが一線を置いて暮らしているのですよ、あくまで種としての確立を保たなければいけませんから。人間と交わることもあるといえばありますがきわめて稀な例です」
ご主人が言っていたケースと違うのは種とが確立しているかのようですね。人外たちはあくまでその種として人と関わっていますが、ご主人が言っていたケースは完全に人と魔物が同じものとして暮らしていたという事です。
「ガルーは私がさっき言っていた事についてはどう思います?」
「ひどい話ですね、確かにそれは人でも魔物でもないでしょう。魔王様は種の確立にこだわっているようなので怒りはもっともです」
「そうなのですか?ご主人は種にこだわっているというのは」
「さっきあなたから聞いた話ですとそうとしか思えません。特に人という種については厳しいようで、何か人にこだわる理由でもあるのでしょうか‥‥‥実際のところは私には知るすべがありませんので私の憶測ですが」
ご主人は元々私と同じく人でした、それで人にこだわっているというのでしょうか?それとも人に対する心残りでもあるのでしょうか?
「………わかりませんがいい話ができました、私はこれで失礼するとします」
「こんな時間にお帰りになるのですか?一泊していってくださいよ、メルもそれを望んでいます」
視線をガルーのすぐ横にそらすとまっすぐ私を見つめるメルちゃんの姿があります。可愛らしい限りです、この場で抱きしめたいぐらい。
「……しかたありませんね、お言葉に甘えさせてもらえます。その代り私に何かできることはありませんか?」
「いえいえ、娘を助けていただいた大恩人に何かをさせるなどできません。私はこれからご飯を作りますのでメルの相手をお願いできますか?」
「これはこの家に泊まるお金替わりなのですよガルー、その代価を払わなければ私は泊まることができません。それにガルーもメルちゃんと話したいのでしょう?」
「私はこれからいつでもメルと話すことができます、しかしあなたは今日しか話せないのでしょう?……それでは言い方を変えましょうか、メルが話したがっています、話してあげてください」
そう言って台所にガルーは消えていきました。すぐにメルちゃんがそばに寄ってきて今日の事のお礼とこれからしたことについてを話してくれました、とてもうれしそうに話していたので聞くのがとても楽しかったです。そのお話はガルーが料理を作って持ってくるまで続きました。
……食事風景は丸々カットです、特に何もなかったので。しいてあげるとすればメルちゃんが異常なまでにきちんとした食事に感動していたことですかね。
寝床はメルちゃんと一緒に寝ることになりました、メルちゃんを抱きながらの就寝です。一応言っておきますがやましいことは無かったですよ?何を期待していたんですか?
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「それではお世話になりました、機会があったらまた会いましょう」
私はガルー親子にお礼を言って島を出ました。どうするかはまだ決めていませんがご主人の所に帰るとしましょう、自分なりの答えは見出すことができましたからね。
私は何があっても自分が信じたものを信じぬく。それが今回の考え事で出せた答えです。仕事がないのなら私にやれることをすればいいのです、与えられるままではなくて自分から貰いにに行く、貰えなければ自分で探す。そうしなきゃ道は開けません。
--日本某所--
「少しの間留守にしてすみませんでした、それと今回私は我が儘すぎました、反省してます」
私はご主人を前にこないだの無礼を詫びています、これで許されるとは思っていませんがこれからの働きで返していくつもりです。
「……今回の事で恵は何か掴んだようだな、出ていく前と顔つきが全然違うぞ。それに反省しているのなら罪には問わない、今回のことで掴んだものを大切にしろよ」
「はい!!!」
私の中で一番元気の良い返事をします。
前回話していたこれ以外の小説ですが現在設定を書いている段階です。この小説があまり設定を決めずに始めたものですから展開を考えるのが少し大変だったり。
それを反省して設定をきちんと決めてから投稿し始めようと思いますがたぶんこの小説がやっているうちは投稿できないと思います。




