第二話 本人の意思は関係ない
・・・体が痛い。というのも直に床に寝ていたからなんだが・・・
ふと隣を見てみると昨日の少女・・おそらくロリババアがなんかやっているのが見える。
「?」
「ようやく起きたか“魔王”よ」
は?魔王?何言ってんだこいつ。と、ここで体を見てみる。なんともないが・・・
「ああ、見た目は変えてないぞ。面倒だからな」
「言っている意味が――」
ここで体を起こそうとするが・・・。!?、いきなり支えにしていた床が抜けて危うく転びそうになる。
「ほうほう、まだおぬしは“魔王”の体には慣れていないようじゃな。・・・ぐはぁ!」
イラついたので殴っといた。・・・以外にも5mぐらい飛んでったが大丈夫だろう。
「いきなり何をするか!!!」
ほらな。仮にもガタイのいい男を問答無用で引きずるぐらいの力はあるんだ、当然だろう。
「人を殴っといて悪びれもせんのか・・・。まったく。」
「しれっと嘘をつくな。」
「何時わらわは嘘を言った?」
まったく白々しい。
「“人”ではないだろう。まず間違いなくだ」
この丈夫さといい、あの怪力といいだ。
「ほう・・・・。なかなかの洞察眼じゃあないか。」
そんな好戦的な目で見ないでほしい。
「で、これについて説明をしてくれ。このベタな展開についてな。」
「うむ、よいだろう。」
・・・偉そうに。
「まずわらわについてだが、そうだな・・・・“魔神”とでも呼んでもらおうか」
「・・・」
「こらそこ、色物を見るような眼をしない。そして、わらわの目的は・・・秘密じゃ。」
「はぁ?」
「まあ時期なれば話してやろう、・・・お前には迷宮を作ってもらう。」
「はぁ!?」
「詳しい説明は後でしてやるから静かにせい、作り方は教えてやる。あとはおぬしの事じゃな。」
「それについては今すぐ詳しく聞かせろ。どうしてこんなに怪力なっているんだ。」
「人間から“魔王”になったからじゃの。筋力・体力・精神力は元の何倍かにはなっとるはずじゃ。」
「・・・」
まともな生活送れるのか?この筋力で。
「ちなみに“魔王”だから人間には嫌われるぞ。それどころか“もの”によっては攻撃してくるはずじゃぞ。」
無理そうだな・・・
「この餓鬼、どうしてくれようか。・・・」
とりあえずこいつを殴ってからこれからの事は考えるとしようか
「おお怖い怖い。まともな人間ならこれだけで泣いて謝るじゃろうな。」
・・・いちいち気に障るやつだ。
「その迫力に免じて今からおぬしの家に飛ばしてやろうか?」
「!?」
どういうつもりだ?
「なに、自分が人外の化け物になったことを認識してほしくてな。それなら周りの反応を見るのが一番早いじゃろうと。」
こいつがどういうつもりかは知らないが好都合だ。こんなこと夢に決まってる。
「またここに来たくなったら心の中でも声を出してもよいからわらわをよべ。“魔神よ来い”とな。」
そして再び意識が途切れる。
6/14 改行しました。