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第十六話 問題と解決策

「こっ子供!?」

 そうです子供です。大人っぽい女性の声の主はこの少女だったのですよ、見た目の特徴としては金髪で腰まであるロングヘアー。服はゴスロリと呼ばれるような感じです、ただ真っ赤に染まっていますが・・・・・。

「けがは・・・無いようですね。よかったです。マスターには無傷で取り返せと命令されていましたので。」

「マスター?誰ですかそれ?」

 この子に私を助けるように命令した人なのはわかりました。取り返せというところが気になりますが・・・・。

「その問いに答えると、マスターはあなた方が“管理人”と呼んでいる人です。」

「えっ・・・・。」

 管理人?あの人は私が恐怖のあまり見た幻覚のはずでは・・・。その意味を理解した時に泣きたくなりました。つまり・・あのダンジョンの一件はすべて本当に起こったことということです。恵子ちゃんが死んだことも・・・・。泣くのは後にしましょう。帰る方法を考えなければ。

「帰る方法なら、この門をくぐってくだされば自宅前に転移します。もう夜ですので女性一人では危ないですので・・・・。」

 本当です。気づいていなかったのですが辺りはもう暗く、人通りもあまりありません。でも女性というのなら・・・。

「あなたはどうするんですか?助けていただいたことですしあなたにはお礼がしたいのですが。」

「私の事は気になさらないでください。マスターに言いつけられた指令がまだ残っていますので。」

 マスターとやらはこんな少女に何をやらせるつもりなのでしょうか・・・。しかもこんな夜中に。

「その指令ってどんなものなんですか?できることならばお手伝いしたいのですが。」

 少女は目を丸くした後にちょっと待ってください、マスターに聞いてみます。と答えて独り言をつぶやいています。傍から見ると危ない人です。

「結論が出ました。あなたがこれを見て驚かなかったら手伝ってもらうとのことです。」

「これってどれの事ですか?」

「これです。」

 そういって彼女が取り出したのは五つの生首でした。一つは見たことのある顔をしています、この顔は―――。

「おや?大丈夫ですか?しっかりしてください。手伝ってくれ――。」」

 少女が声をかけてくれますがそれを聞き終わることもなく私は気を失いました。



 気が付いたところは家のベッドの上でした。

「夢でしたか・・・・。」

 安心しました、本物の生首なんて今の時代あるわけがありません。私がほっと一息ついていると部屋のドアが開きました。

「起きましたか?朝食できてますよ。」

 ・・・・昨日の少女がそう言いながら部屋に入ってきました。ってことは昨日の事は。

「起きたのにまたお休みで――。」

 私は再び気を失いまし――。

「させませんよ!」

「きゃあ!」

 気を失いかけたところにいきなり水をかけてきました。信じられますか?部屋のベッドの上で寝ようとした人にいきなり水をかけてきたんですよ!驚きです。

「水をかけたのは謝ります。しかし気絶されてしまうと困るのですよ、説明しなければならないことがありますからね。」

「説明しなければならないこと?」

「その前にこれを。」

 少女はそういってなんでしょうか?よくわかりませんが何かの結晶を差し出してきました。

「それをあなたの胸に押し当ててみてください。」

「私の胸に押し当てればいいの?」

 少女がうなづいたのでその結晶を胸に押し当ててみる、と胸の中に結晶は吸い込まれていきました。

「これはいったい・・・・!」

 誰かの記憶が流れ込んできます。管理人がそばで怪しげに微笑んでる。小さい銀髪の少女が私に罵声を浴びせていてそれを笑いながら聞いている。スキルの練習をしていて鏡を出している。その鏡に映っているのは・・・・私です。

「・・・【コンタクト】」

『よう、恵。どうやら思い出したようだな。気分はどうだ?』

「すべて思い出しました。ご主人。」

『これは思い出したか?敬語は禁止だわかったな?』

「かしこまりました。それで、こちらの少女はどなたでしょうか。」

『わかってないじゃないか、まあいい、そいつは新しく作った魔物だ。』

「えっ?でも人にしか見えませんが。」

 どこからどう見ても人です。魔物には見えません。

『恵に見破られないのなら大丈夫だな。そいつはドール型の魔物として作った中でも最強のやつだ。』

「いや、ですからドール型ってなんですか?」

『ドール型は基本的に人型で小柄なのが特徴的だ。人型だが人の見ためをしていないのもいるがな、そのドール型は今そいつとほか四人でそっちの世界で仕事をさせてる。ダンジョンにも増やしている最中だ。』

「仕事とはいったいなんですか?それをお聞かせください。」

『教えてもいいが今は知らないほうがいい。そのうちそっちのニュースでやることになるだろう、その時まで、だ。』

「・・・・・ご主人がそういうのならばそうなのでしょう。わかりました、それで私の仕事はどうすればいいんですか?」

『それはひとまず保留だな、本来なら恵に記憶を戻すのはもっと後の予定だったんだ、それをあの人さらいどもがぶち壊してくれてな。』

「そうなのですか、お手をわずらせて申し訳ありません。あの時“声”の言う通りにしておけば・・・。」

『ちょっとまて。声だと?どんな声だった?』

「えっと・・・女性の声で優しい感じでした。私にドアを開けるなと警告してくれたのです。あの警告を聞いておけば・・。」

『ふむ、興味深いな・・・。だが残りは後で聞こう。とりあえず朝食食べて学校に行ってこい。遅刻するぞ。』

「あっ!いけません!それでは失礼します。」

 急いでいかなければ遅刻してしまいます。“選別”がまだならば私の仕事は普通に過ごすことです。




「・・・・恵の記憶は戻すのを早くしたのが結構来ているな。」

 ダンジョンの管理人室でぼやく。予定が狂ってしまった。とりあえずはこのままのシナリオで行けるだろう。しかし“あいつ”がこの先いる。避けては通れない。それをどうしようか・・・・。

「考えておるな焔よ。」

 ニュクスがやってきた。冷やかしに来たわけではなさそうだ。

「“あいつ”のせいでな、頼んでいた調査はどうだ?」

「どうもこうも焔の言う通りじゃった。すべて焔の言った通りの兆候が表れとったよ、どうする気じゃ?」

 やはりか。こうなったら対談ぐらいは避けられないだろうな。

「まあ“あいつ”と“それ”は別かもしれないがな、というかほぼ間違いなく別だ。“あいつ”はともかく、“それ”は今のシナリオでなんとかなるだろう。」

「・・・焔よ、それはフラグ以外の何物でもないぞ。」

 しまった。フラグを立ててしまった。

「フラグブレイクするから問題ない。それよりも、【コンタクト】。アルマ、今夜あたり今までとった物持って行ってくれないか?」

『了解です。それでは準備を始めます。』

 アルマというのは恵を助けたドール型の魔物の事だ。名前は俺がつけた。

「こっちでもテレビをつけておくからな、かっこよく決めてくれよ。」

『お望みの通りに、それでは行ってまいります。』

 さて、これでいいだろう。さっそくテレビをつけておく。さて、どのように決めてくれるのだろうか。今のうちにトイレに行っておこう。

「ニュクス、始まったら教えてくれ、俺はトイレ行ってくる。」

「ええい!教えてやるからさっさと行け!!」

 ニュクスは顔を赤くして叫んでいる。こういうところは見た目通りなんだな。さて、言われた通り早く行ってくるとするか。


少し更新期間があいてしまったので二話投稿です。なるべく更新は安定させたいのですがうまくいきませんねぇ・・・・。

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