とりあえずアバンから始めてみよう 弍
まだなんですかねえ
どこか上の空、見上げる空間に暇を持て余している邪ちゃん。
椅子に腰掛けくるくるしながら、足をパタパタさせている。
「まだなんですかねえ……」
カチッ。
「待つしかないんじゃないの?」
パタパタパタパタ。
「まだなんですかねえ……」
チラッ。
カチッ。
「待つしかないんじゃないの?」
椅子をクリンクリン廻転させながら。
「まだなんですかねえ……」
チラッ。
カチッ。
「……待つしかないんじゃないの?」
クリンクリン、パタパタパタパタ。
「まだなんですかねえ」
カチッ!
バン!
わなわなと震えている。
「どったの? 急にさ?」
「いい加減やめにしないこの不毛な会話」
「別にわたしは不毛だなんて思ってないけど? みんなと同じく暇を持て余しているだけだよ?」
わなわなわなわな……。
「確かに暇を持て余していることは事実だけどね」
「でしょ」
「にっこり悪戯な笑顔ではぐらかさないでくれるかな。そんなことでわたしのマックス頂点にたっしたこの怒りの矛先はあなたに向いたままなんだよ邪ちゃん」
「なによ? なに? なに? わたしが怒られる事なんて壹オミクロンも無いけど?」
「これを見ても、その悪戯な笑顔で、そう言いきれるのかしらね」




