19.放課後の活動
放課後、先生が教室を出て行った後、圭一は立ち上がり、椅子に片足を乗せると拳を握りしめて叫んだ。
「さあ!昨日の分を取り返すために、今日の部活が何であろうと、この前原圭一に問題はない!」
目を燃え上がらせ、背後に炎が立ち上っているかのような熱血状態の圭一を見て、魅音は鞄を背負いながら人差し指で頬をかき、少し申し訳なさそうに言った。
「えっと……ごめん!今日はまたバイトの手伝いに行かないといけないの。だから部活は一旦お休み!」
「うわああ!」
冷水を浴びせられたような圭一は悲鳴を上げ、椅子から転げ落ちて床に倒れた。そのままうつ伏せになり、レナや沙都子たちを見上げる。
「じゃ、じゃあ梨花と沙都子は?」
梨花は両手を前に出し、まるで棒を持っているかのように上下に振りながら言った。
「今日は綿流しのお祭りの練習なのです。今度の日曜日には舞台に立つのですよ~」
「その通りですわ!梨花は圭一と違って、毎日だらだらしているわけではありませんのよ。おーっほっほ!」
沙都子がすかさず圭一をからかい、圭一は怒って床から飛び起きる。二人は互いに額を押し付け合い、視線がぶつかって火花を散らした。
「だったら今日の沙都子だって暇じゃないか!それなら俺と同じだろ!」
「おーっほっほ!梨花が練習するのですから、私は晩ご飯の材料を買いに行く係ですわ!暇なのは圭一だけですのよ!」
「くっ……!じゃあ今日も結局、レナと玥だけなのか?」
その言葉を聞いたレナは、もじもじしながら何か言いたそうにしていたが、少し考えた後、両手を合わせて言った。
「うーん……ごめんね。今日は冷蔵庫の補充をしないといけないから、残れないの。残れないの。」
圭一は反論できず、その場に力なく跪き、沙都子に思いきり笑われる。
「みぃ、私は特に用事はないのですが……綿流しって何なのです?」
圭一の周囲に失望の黒い線が漂うのを見て、玥は自分を指差して圭一を慰めるように言いながら、梨花へ視線を向けた。
「綿流しって、何?」
「汚いものをざばーっと流してしまうお祭りなのですよ!」
梨花は物を放り投げるような仕草をしながら、その祭りを一言で表現した。
梨花の説明を見た玥は、助けを求めるように魅音の方へ視線を向ける。
「えーっと……そうだな。簡単に言うと、『綿流し』っていうのは綿を灯籠流しみたいに川へ流す儀式なんだ。巫女さんがまず汚れたものを綿に封じ込めて、そのあとみんなで川に流す。そうすることで一年分の穢れを流してしまうっていう意味だな。」
魅音はできるだけ分かりやすく口語で説明した。
玥と圭一は、よく分からないながらも頷く。
「っていうか、お前たち回覧板見てないのか?あそこにちゃんと書いてあるはずだぞ。」
魅音は首を傾げながら、回覧板の内容を思い出そうとしているようだった。
「見てない!」
「そんなものあったの?」
圭一と玥がそれぞれ答え、魅音は傾げたままの頭の勢いで転びそうになる。
「ちゃんと帰って読めー!私は仕事行くから!」
魅音は叫ぶと同時に教室を飛び出していった。教室の校門側の窓からは、彼女が砂利道を駆け抜け、土煙を巻き上げているのが見える。本当に急いでいるようだ。
「それじゃあ私たちも帰るのですよ。圭一と小玥も早く帰るのですよ~。ばいばい。」
レナはそう言い、沙都子と一緒に買い物へ行くと言って、沙都子と梨花を連れて教室を出ていった。
がらんとした教室には、圭一と玥の二人だけが残った。
「それで、まだ遊びたい?」
横に立つ圭一を見ながら玥は何気なく聞いた。口ではそう言いながらも、すでに鞄を背負って帰る準備はできている。
圭一も鞄をまとめながら、ため息をついて答えた。
「いや、二人だけの部活ってのも寂しすぎるだろ。帰ろうぜ。」
「じゃあ、面白い場所に行かない?ちょっと遠いけど。」
机の上に座り、圭一を待っていた玥が突然言った。
それを聞いた圭一は興味を引かれ、振り向く。
「興宮市立図書館。」




