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鉄と炎の街  作者: 葉月 優奈
四話:正義と復讐と
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あれから一週間が過ぎた。

私が来ているのは、ある一軒家。黒い屋根の二階建ての一軒家。


ここは、パラライカの実家だ。

私は、初めてパラライカに招かれていた。

レンガ造りの建物の、二階に上る階段。

重そうな金属鎧を着たパラライカが、先導してくれた。


「いいのか?」

「ああ、是非とも会ってくれ」

パラライカが、私を自宅に招いてくれた。

相変わらず、金属鎧のパラライカが連れてきたのは二階の一室。

そこに、一人の少女が眠っていた。


「パラライカ、彼女が妹か?」

「ああ、ソノラ。名前をシャンディという」

「似てないな」私は率直な感想を言うと、パラライカは苦笑いをした。

私たちが部屋に入ったら、眠る女は目を覚ました。

体を起こしたのは、茶色のロングヘアーの女が驚いた顔を見せて上半身を起こす。


「シャンディ、大丈夫か?」

「兄さん、その人は?」

「ああ、自分の大事な人だ。今の相棒だよ」

「そう、兄さんにもやっと恋人が出来たのね。よかった」

「違うぞ」パラライカは真顔で否定。私も首を横に振った。

そんな私たちを見て、シャンディは嬉しそうな顔を見せた。

だけど、すぐに咳き込んでしまう。


「ああ、大丈夫か?」

「平気、でも……兄さんが一人じゃなくてよかったです」

「何を言っている、自分はいつも一人じゃない」

「兄さんは、いつもひとりぼっちのイメージがありますから」

「確かにそうだな」私もシャンディにのっかった。

パラライカは、必死にシャンディに語り掛けていた。

綺麗なこの女は、パラライカの大事なものであるとよく分かった。

そして、兄妹が少し羨ましくも思えた。


「やはり、パラライカは、単独で行動するからな。

苦労しているのだな、お前も」

「ふふっ、そうですね」

シャンディは、元気なく笑っていた。

それでも、彼女を守りたいパラライカの意志はわかった。


「兄さん」

「ん?」

「最近レックスの人は来なくなったのですけど、どうなったんですか?」

「レックスの規模は、縮小された。あの日を境に」

「そうですか」

「でも、自分たちがついている。

ここには『サラマンドル』ギルドリーダー『ソノラ』も、ここにいるからな」

「私には荷が重いぞ、パラライカ。

というより、私はいつリーダーになった」

「他にいないだろう、あの戦いを見て」

「まあ、それはいい。だけどいつか……」

シャンディのベッドの淵に座った私は、シャンディの手をつかむ。

細い華奢な腕をつかみ、声をかけた。


鉄と炎の街(コスモポリタン)を、平和な街にしてみせる。

私のパパが、命がけで守って愛したように」

私は、シャンディに決意をしていた。

これからのコスモポリタンの未来を。

私のような復讐だけが生きがいの人間が、これ以上生まれないようにするために。



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