どんぐりぼうやのお着替え
なぜか、やたらとどんぐりぼうやのお話が気に入ってしまった娘。
朝、目が覚めて第一声が、「ねぇ、どんぐりぼうやは?」。
「どんぐりぼうやは、またねんねの前に遊びに来るよ」と言っても、聞く耳持っちゃくれません。
「どんぐりぼうやのお話してよー!」と泣き始め、朝の準備が進みません……。
仕方ないので、朝っぱらからどんぐりぼうやに登場してもらうことになりました……。
朝です。
「ふわぁ~」
どんぐりぼうやは、葉っぱのお布団の中で目を覚ましました。
今日もとってもいいお天気です。
どんぐりぼうやのお母さんが言いました。
「おはよう、どんぐりぼうや。今日は保育園に行く日ですよ。お着替えをしましょうね」
「はーい!」
どんぐりぼうやは元気にお返事をしました。
どんぐりぼうやもね、ののこちゃんとおんなじで、保育園に通っているんですよ。山の保育園です。
さて、どんぐりぼうやがお着替えをしますよ。
今日のどんぐりぼうやの服は何色でしょう?
『んー。ピンク!』
「どんぐりぼうやはピンク色のお花の服を着ようっと。ねぇ、ののこちゃんも一緒にお着替えしようよ!」
『するー。ののこもピンクの服!』
そう言って、ののこちゃんは自分のタンスからピンク色のカーディガンを引っ張り出しました。
七分袖のカーディガンです。
……ののこちゃん、もう11月ですからね、七分袖はちょっと寒いと思いますよ? 他のにしませんか?
『ののこ、これ着る!』
あとですね、ボタンの服は保育園では推奨されてな……
『これ着る!』
……。
はい。
わかりました。
ではせめて、寒くないようにカーディガンの下に長袖Tシャツを着ましょうね。
連絡帳に弁解を書いておくことにしましょう……。
気を取り直して、次はズボンを選びます。
ののこちゃんは茶色のズボンをタンスから出すと、さっと一人ではきかえました。
どんぐりぼうやも茶色のズボンをはきました。
「茶色のズボン、どんぐりぼうやと一緒だねー」
『ねー』
どんぐりぼうやとののこちゃんは、顔を見合わせてにっこり。
上手にお着替えできたね!
さっ、次は朝ごはんですよー。
どんぐりぼうやと一緒なら、にこにこお着替えして、トイレにも行ってくれる娘!
味をしめて、ちょいちょいどんぐりぼうやに登場してもらっています。
というわけで、早々に寝物語ではなくなってしまいました……。