去り行く君へ祝福を
友よ
君はダイヤみたいな人
高温高圧で作られ 誰よりも光を反射する
眩しくて 誇らしくて 焦がれて 近づきたくて
背伸びしてみたりさ ちょっと自分に鞭打ってみたりしたよ
硬く 強く 美しく 魅せられる
地球上で一番硬いなんて言われても 本当は脆いんだよ
きちんとカットしなきゃ光らなくて
友よ
君がここを離れると聞いて
喉を詰まらせようとするものは何だろう
悲しみだろうか 寂しさだろうか
確かにそれはあるんだ
でもそんな冷たいものではなくて
煮えたぎるようなものでもなくて
ただ体温よりも少しだけ高い
君への感謝と祈り
ああ、でもやはり 寂しさはあるね
友よ
君を引き留めようとは思わない
縋りつこうとも思わない
後を追おうとも思わない
君を信じているから
君の姿が見えなくとも
君の光が届かなくても
きっと君はどこかで輝いてる
私の中で君の魔法は燃えている
友よ
君を焼く温度と
君にかかる圧が
君を強くする
どうか砕けないで
だけど砕かれて欠片になったなら
もう一度大地に還り
どろどろに溶けてまた固まるといい
そうして光を放った君を手にする日が
きっと来ると私は信じている
信じているから
さよならではなく また いつか