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ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!

作者: ブレイヴ@TO教

TO教内最駄作です、お楽しみください

ガスッ!!


という音が下北沢の一般道に響き渡ったことで俺は目を覚ました。

俺、ことBEAST大学4年生(2留)、サッカー部主将の三浦は試合を終え家路へ向かっていたところ、居眠り運転をした結果事故を起こしてしまったようだ。

後ろには後輩達も座っているというのに、やっちまったな…

しばらく逃げるか逃亡するか迷っていた俺に、「やべえよ、やべえよ…」という声が届く。紛れも無い後輩の声だ。何がやばいのか、と確認のため前を見る。

なんと、追突してしまった相手は、いかにもその筋の人が乗りそうな黒塗りの高級車だったのだ。

「おい、あれなんて車なんだ?」

車好きの後輩に問う。

「確か…トヨタのセンチュリーですよ!新車なら1200万はくだらないはず…」

なんだそれは…たまげたなぁ…しっかしなんでこんな田舎の細道にまたそんな高級車が…

と考えを巡らせていると、俺の思考を読んだかのように後輩が行った。

「この辺にぃ、デカイ893の団体、来てるらしいっすよ」

えっなにそれは(困惑)、聞いてないゾ…

ガチャ

ドアが開けられる。そこにはスーツを着た、いかにも893然とした男が立っていた。

「おいコラァ!免許持ってんのか!」

焦り戸惑いながらも、俺は免許を出そうとする。

「あくしろよ」

10秒ごとに男が急かす。なんと驚いたことに、その手には無骨な拳銃まで握られていた。

「早くしろ!(銃弾)バラ撒くぞこの野郎!」

そうして焦ってなんの変哲も無い免許証を見せる。

少し普通と違う点があるとすれば、俺の免許証は顔写真以外を全て偽造したものであることぐらいだ。

しかし、その「ほんの些細な違い」がのちに俺の命を救うとは思ってもいなかった。

俺は急いで「田所 浩二」と書かれた免許証を893に見せる。

「お前田所って言うんだな?よし、クルルァについてこい」

そうして893は少しへこみの入ったセンチュリーを運転する。それを追って、俺も20分ほどハイエースを走らせた。


そして着いたのは、仰々しいまでのそれが立ち並ぶビル街の片隅、シャッターの降りきった小さなビル。看板には「谷岡商事」と書かれていた。

「よし、着いてこい」

導かれるままに入り、これも高級そうな椅子に座る谷岡(?)の前へ後輩と3人正座をキメる。

「それで、どうやって償えばいいんでしょうか?」

当然のように問い、当然のように返答される。

「犬の真似をしろ」

「え?」

「犬の真似をしろ、ヨツンヴァインになるんだよ!」

「…はい?」

「だから犬の真似をしろっつってんだよ!ヨツンヴァインになるんだよ、あくしろよ!!」

何度言われても意味がわからない。当然俺は拒否した。

「嫌ですよそんなの!!もっと他の…「じゃあこれでもか?」

ドン!

大きく乾いた、花火のような音が暴力団事務所の一室に響き渡る。紛れもなく拳銃の発射音だった。

しかし痛みはない。どういうことだ…?

「ヌッ…!?痛い!痛い!!?」

後輩の悲痛な声が後ろから聞こえる。どうやら奴は後輩の足を撃ったようだ。なんてことを…!

それでも俺は、胸を張って否定する。

「どんなことがあっても…犬の真似なんかしません!」

後輩が「何だこいつ…」とでも言うような目でこちらを睨むが、知ったことではない。

「ほーん。じゃあ死ねや」

893は拳銃を取り出し、構える。初めてまともに相対するそれは、想像を絶する威圧感を備えていた。

「えっ…ちょっとm

ドン!

乾いていて、それでいて重い、花火のような音が下北沢の暴力団事務所に響き渡った。

俺の下腹部への衝撃も凄まじいもので、俺はその場に腹を抱えてうずくまる。

後輩は893の前であることも忘れ「先輩!」などと駆け寄ってくる。

しかしなお下腹部への衝撃止まず、意識はどんどん遠のいていく。

全てを諦めて意識を投げ出し、目を閉じようとした刹那。俺が最期に目にしたものは、

部屋の片隅で淡く光る何かだった。


…ハッ!

目を覚ました時、俺はいつものサッカー部の後輩と車を運転していた。

(俺は今、893に銃で撃たれて死んだはず…夢…だったのか?)

しかしその記憶を夢と断定するには、下腹部に残る衝撃の余波はあまりにも重すぎた。

あまりにも不思議が過ぎて、後輩に問う。

「あのさお前ら…さっき俺、何してた…?」

後輩が怪訝そうな顔で返答してくれる。

「えっ…試合あったじゃないですか。野獣工業との。」

「まさか数時間で忘れちゃったんですか!?先輩のファインプレーで33-4から逆転して114-514で勝ったの!!」

「あ、あぁ…そうだったなそういえば!ハハハ」

そうだ。確かにそうだった。そしてこの角を曲がると…

ガスッ!!

(やっぱり、確かにこの黒塗りの高級車、センチュリー?だっけか…?にぶつかるのは逃れられない運命なんだ…!)

「先輩!?先輩、どうするんすか!!」

後輩達は訳も分からない、と言ったような表情を浮かべる。当然だ、後輩達にとっては初めての出来事なのだ。

確か893が高級車を降り、この車のドアを開けるまでには時間があるはず…そう考えを巡らせ、あの惨劇を繰り返さないための方法を考え始める。

ガチャ

扉が開き、車の外にスーツを着た筋肉質の男が現れる。それも俺が予期していたことであった。

しかし早すぎる。まだ1分も経ってないぞ…!?

「おいコラァ!免許持ってんのか!」

このセリフを吐くこともまた、俺が予期していたままであった。

あとがきもクソもねぇよなぁ?

主催者の三黒さん、遅刻してごめんなさい。

この小説を書くにあたってお世話になった全ての野獣先輩に心から感謝を。

終わり!閉廷!みんな解散!

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