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砂漠の色  作者: savan
何かと何か
11/13








随分と長い事歩いてる。




私の記憶はいつも誰かの後ろを歩いてて、

ただ、歩いてる……



言ってしまえば私の人生は歩いてるだけだ、

他にはほぼ何もしていない。


だけどそれでいいんだ、

私が歩かないとこの世界に未来は来ないだろうし、

私自身もこの世界の未来を見てみたいと思ってる。



------------




「……。」




「大丈夫? 少し休もうか?」



最近、

そう時間間隔の狂った私からしてみれば最近、

ネハの元気がない。


歩くのは遅くなってきてるし、

時々倒れそうにふらつく。





「あぁ……気を使わせて済まない。」





歩けば歩くほどにその頻度は増していき、

砂嵐が強くなると、

私は隣に行ってネハが倒れないように支えた。



前よりも心なしか冷たいその体は、

私の体を冷やして心を温める。



「ほら、背中に乗って。」



こうなってからはずいぶんと歩いてる……


何時からかネハは時間を数えられなくなって、

私自身もどれだけ歩いているのか分からなくなってしまった。





「……悪いな。」




ネハは私が前でしゃがみ込むと、

申し訳なさそうに体を預けてくる。



最初は意地を張って歩いていたけれど、

今ではその元気もない。

私はそんなネハの姿を見る度に、前に進むことに疑問を感じていた。





「いいんだよ、無理しないで。」





これはまだ私が齢九年頃の話だ、

当時何も知らなかった私は、

ネハにもう一つの世界があるのではないのかと聞いた。


もちろん当時の私はこの世界のなりそめを知らないし、

自分が何故歩いているのかを知らなかったけれど、

話を聞いて納得し、

今はこうして世界の果を目指している。


だけどそう信じて歩いても、

みるみる内に弱っていくネハを見ると、

進むことよりも今ここで立ち止まった方がいいのではと考えてしまう。




「……ネハが動かなくなる位なら、別にこの世界はこのままでいいと思うんだ。」




私は思わず本音を口走った。


確かにこの世界の未来は見たい、

だけどそれはネハと一緒に見たいという事であって、

正義感や使命感なんて建前で、

本音は好奇心からである。


だけどそんな好奇心の為だけにネハを失うぐらいなら、

私は永遠とこの世界に閉じ込められてもいいと思っている。




「ハハハッ……それだけは駄目だ、分かっているだろう?それに私は死にはしないさ。」




「だけど……。」



弱音を吐くといつもネハは笑ってあしらう、

確かに私が世界の果にたどり着かないとこの世界に色は戻らない。



だけど私はそんな訳の分からない物の為にネハに負担をかけたくない……。




「大丈夫、未来は観測するまで確定しないさ。」



「……そんなの方便だよ。」



「かもしれないな。」




観測者のネハはいつもそう言う、

私はネハがどんな生き方をしてきたのかを知らないし、

ネハが自分から話さないと言う事はきっとそう言う事なのだろう。


だからあえて私も聞かないようにしてる。



きっと私はネハと一緒に居られるなら、

ほかの事は比較的どうでもいいのかもしれない。


だから私は止まらずに歩き続けた、

ずっと軋んでいる全身でネハを担ぎながら、


世界の果てを目指して。






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