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砂漠の色  作者: savan
私と何かと何かと私
1/13

色のない世界。





白色の太陽に灰色の空、

見渡す世界は真っ白の砂と岩で覆われている。





砂と岩が発する熱は空気を歪ませ、

土を踏み進む者の視界を揺らし、

気力を奪い去る。





そう、ここは砂漠、

色も風もない砂と岩の世界。




「……」




そんなただ熱く何もない世界を、

息遣いもなくただ歩き続ける一つの真っ黒な集団。




前の者が一歩進む度に砂煙が舞い、

後ろの者の足元に降りかかる。




それが連鎖するように後ろに続いて行き、

大きくなった砂煙が最後尾をすり抜ける。





「bサッ……」





しかしその最後尾から抜け出した砂煙は、

また砂漠に帰るわけではなく、

黒い何かの上に覆いかぶさった。







「……バサッ」




一体、




「……バサッ」




また一体と黒い集団の最後尾から、

砂煙と一緒に出てくる黒いなにか。




それは二本の棒で砂を踏みしめながら進み、

時が経つとこうして砂煙と一緒に、

砂漠の太陽の下に崩れ落ちる。






しかしそれを気にすることなく、

黒い集団は砂煙を出しながらゆっくり進んでいく。




立ち止まることなく、

何処を目指すでもなく、

ゆっくり……ただゆっくり。





「バサッ……バサッ」





最初は何体位いただろうか、

少なくとも今の何億倍もいただろう。




「バサバサバサバサ。」




それが今では50体ほどまで減ってしまった。




それだけ減っても今なお減り続けている。




彼らの歩き続けてきた道には、

見渡す限り黒いローブを着た何かが寝そべっていて、

それはもうこの真っ白な砂漠を黒で覆いつくすほどの、

何かであった。





「バサバサバサバサバサバサバサバサバサバばささbさばsば」




この世界の太陽は永遠に大地を照らす。




上を見れば何時だって太陽は眼球を焼き、

下を見ればいつだって黒いなにかが瞳の中を覗いてくる。





「……バサッ。」





だがもうそれも終わってしまった。



いつものように柔らかい感触を踏みつけると、

いつ見ても黒かった足元が不思議な程に真っ白になっていた。





さっきまで前を歩いていた何かは気がついたら消えていて、

視界には灰色の空と白い砂漠の地平線が、

立ち尽くす黒い何かを出迎えた。






「……」





ただ立ち尽くす黒い何か、

それは無理もないのかもしれない、

今まで一緒に歩いてきた何かは、

もう自分一体になってしまった。






後ろを見ればそこには灰色と黒の地平線が広がり、

何かの焼ける臭いがした。






何かはそれをしばらく眺めた後、

また歩き出す、

何処を目指すでもなくゆっくり、


……ただゆっくり。





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