第45話 過去の真実 逃亡者
『ねえ、本当に大丈夫なの?』
『ああ。』
『ねえ、怖いよ。本当に?本当に二人で任務になったの?ちょっとまってってば。それならなんでこんなに急ぐ必要あるの?』
ハルはシギに掴まれていた手をやっと振り解くことが出来た。
長時間掴まれていた手にくっきりと赤いあとがついていた。
『いいからこい!』
もう一度手を掴んで走り出す。
先程から見張られていることにシギは気がついていた。
手を出されればこちらも殺しにかかる。
でも誰も何もしない。
ただ見られているだけ。
それが不気味だった。
かなりの緊張がシギを包んでいた。
その表情で少女はやっと取り巻かれていることに気がついたようだった。
移動速度が速まった。
『ねえ、シギ!これって!』
『仲間の下まで走れ。』
『え?仲間って何?ねえ、どういうこと?』
『お前、誰か二人殺せって言われれば、誰殺す?俺か?ソウマか?ルカか?』
『え?』
『俺たちの中から誰か殺せって言われたら。』
『何で!そんなことできる訳ない!』
『それが最終試験だ。』
『え?』
足を止めようとしたハルをシギはひっぱった。
ハルはもう一度走り出した
『最終試験の五人から三人への選抜は二人を殺すサバイバルだ。』
『そんな・・・。だって!』
『きっと、誰もお前は殺せない。けれど、生き残った人生は男に媚びて体を差し出すような仕事ばかりだ。好きなやつと恋もできず。』
『・・・。』
『他の誰か殺して奪った人生がそれだ。・・・だったら俺といけるところまで逃げないか?誰かを生かすために。俺たち二人が消えれば無条件で三人が残る。』
『もし・・・私たちが逃げ損なって・・・殺されても・・・皆は生き残れるんだね。』
『ああ。・・・近くまで仲間が来てる・・・。そこまでたどり着ければ俺たちは違った道で生き残れるんだ。』
『わかった。・・・やっぱシギ優しいね。』
ハルは覚悟を決め銃を取り出すと茂みへ撃ち放った。
その度に気配は消えた。
シギに突然突き飛ばされハルは地面に転がった。
二人の進路に苦無が刺さった。
『・・・トウヤ・・・。』
『速いな・・・。』
ハルは尻餅をつき相手を見ていた。
相手も妙に血走った青い目で二人を見ていた。




