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GANG!!  作者: あかつき
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第40話 残りの二人

ハルは本当は怖かった。

腕もあまりに痛くて叫んで泣きたいほどだった。

けれど、ルカを支えてあげないといけない。

その思いだけが自分を突き動かしていた。

「神の御剣ばっかり残ってきたね・・・。」

いつまで続くとも分からない戦い。

左腕の痛みでハルの気が戦闘から一瞬反れた。

「ハル!」

庇ったルカのわき腹を剣がかすめ、血が噴出した。

それでもルカは相手を切り捨てた。

「くっそ・・・。」

ルカは痛みに堪えきれず膝をつく。

二人は敵に囲まれていた。

ハルはルカの前に立ち、守ろうとしていた。

「下がれ・・・よ。お前、近距離・・・苦手だろ。」

「絶対嫌。私はここからどかない!」

じりじりと敵との距離が詰まる。

ハルは唾を飲み込んだ。

そして銃を握ろうとしたが、先ほどの矢傷が痛んだ。

「無理すんな。お前は俺の背中に隠れてろ。」

「嫌だってば・・・。これぐらい私だって倒せるよ。」

お互い無理しているということぐらいわかっていた。

相当な数の敵を三人で倒している。

体力も限界だった。

それでもハルとルカはお互いがいるから自分を奮い立たせた。

ハルは息を整えるともう一度銃を両手に握った。

敵も刀を構えハルに狙いをつけた。

「待て。」

無機質な声だった。

けれどその声に周りの者の動きが止まった。

「てめえ・・・。」

やっと姿を見せたシギには返り血が付着していた。

「来るのが遅くなったな。城に入り込んだ鼠を退治していた。」

そう笑って二人の前に立ちはだかった。

「満身創痍だなお前ら。」

「シギはいつも人をいたぶるのが好きだね。あんたが私にちょっかいかけたから皆と喧嘩になった。どうしてくれるの?」

「俺のせいではないだろう。」

「お前のせいだよ!」

ルカは切れた頬から流れる血を拭い立ち上がった。

わき腹からは更に血が流れた。


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