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ゲーム、ですか?

とある物語の冒頭を思い付きました。

三話完結です。

 わたしはお母様に呼ばれて、座敷で正座で相対しています。明日には高校入学となりますので、その事についてのお話でしょうか?


舞桜まおさん」

「はい」

「明日から、高校生になりますね」

「はい」

「つまり、大勢の異種族の方々とお知り合いになられるということです」

「はい」


 わたしは漆黒の耳としっぽをピンっと立ててお母様に返事をしました。


 わたしたちの一族は、猫族のトップとして定められています。現当主であられるお母様は、その頂点に立たれて居られるのです。

 お父様は種族は存じませんが、猫科の種族ではありませんので、未だに一度としてお会いしたことはありませんのですが。中学の時には、同じ猫科の異種族の方々と知り合ってはいますが、これには事情があるのです。


 異種族の場合、子供の時には本能が勝るので、上位の猛獣の類いの種族の方に襲われる場合があるのです。

 相手が大人でも、種族の違いによって、襲ったり、逆に怯えたりといった状態になりやすい。そのために、生まれてから小学校を卒業するまでは、異種族との関わりあいは許されていないのです。

 住む場所も、種族ごとに分けられていますから。

 これが中学になりますと、同系統の異種族も混じるようになります。わたしの場合は猫ですから、他の猫科の方々ー虎や獅子ーといった方とも知り合いました。

 そして次は高校。ここで完全に他の種族の方々との交遊を得ることが許されるのです。親が異種族の場合は、ここで初めてお会いすることになります。

 わたしも父の種族は存じませんが、猫科ではないことと、双子の兄が居りますことだけ存じています。


「それでね。お父様と相談をしたのだけれど、ちょっとしたゲームをすることになったの」

「ゲーム、ですか?」

「そうよ。貴女のお兄様も同じ高校に入学されることが決まっているのですって。そこで、ゲームよ。同じ学校にいるはずのお兄様を見つけること。早ければ早いほど、ご褒美は良いものになるわよ」

「はあ、ヒントはあるのですか?」

「教えてあげられるのは種族だけ。鷹の一族よ」

「鷹ですか。それは捜すのが楽そうですね」

「そうかもね。ただし、相手より先に見つかったら、ご褒美は無しよ。お兄様の方はそちらの制限はないのだけれどね」


 まあ、それについては納得ですね。……そもそも、種族人口が違いすぎますから。


「……わかりました。明日からのんびりと捜すことにいたします」

「ああ、それと、お父様に会えるのは、このゲームが終わったあとよ。会えばすぐに答えが分かっちゃうもの」


 なるほど。お兄様はお父様似ということですね」


「はい。わかりました」

「よろしい。それでは、学校生活楽しんでね」

「はい」


 お前を辞して、自室に戻りました。……本当にオチャメな両親ですね。

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