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不倫の果て  作者: 遠藤良二
8/24

妻の嫉妬!?と、僕と後輩の女の子の心の距離。

妻の第一声は?

 美紀が言い出した内容は、


「私、思うけどさ、普通後輩なら手を振るんじゃなく頭を下げるべきじゃない!?」


というのに対し僕は、


「まあ、確かにそうかもしれないけど、なついてくれてる証拠じゃないのかな」


そう返答した。


「こ…、孝平。あなた本気でそう思ってるの?単になめられてるだけよ?」


「そうかなぁ…。慕ってくれてるのかと思ってるけど…」

僕は不安げにそう言った。


「バカじゃないの?だって、孝平から聞いた情報しか私は知らないけど、入社してまだ、ちょっとしか経ってないんでしょ?」

美紀は意地の悪そうな顔つきで言い、僕が喋ろうとするのをさえぎるかのように、こうも言った。


「そんな短期間で慕われるわけないと私は思うけど」


それで僕も段々、腹立たしくなってきたので、

「ずいぶん、ズケズケと言うんだな。どうして、そんなに怒るんだよ」


「別に怒ってるわけじゃないわよ。ただ、その後輩の教育が全然行き届いていないから言ってるだけよ。孝平の後輩じゃなければ、どうだっていいわ、そんなガキ!」


妻の言い方が明らかに怒っているな、と思いながら僕はこう言った。


「まあ、徐々に成長してくれると思うよ。何たって、僕が教育するんだから大丈夫なはずだ!」


「お!ずいぶん自信あるじゃない!まあ、頑張ってよ!」


ようやく、妻の口調が冷静になってきたので僕は少し安心した。




美紀にはまだ、言ってないが教育と言ってもいろんな意味での教育だ。


妻は仕事上の教育だと思いこんでいるようだが、僕も野澤愛も別な意味で教育を受ける・受けないと思っているのだから。




 そして、翌日。


いつものように出勤して、愛にあいさつされた。


「おはようございます!」と。


それに対し僕も、


「おはよう!」


とあいさつをした。


「研修期間が終わるのもう少しですね!」


相変わらず、明るく元気な様子の愛が休憩室にいた。


今は午前8時頃。


タイムカードを押すのは8時30分前だ。


「そうだな。がんばるぞ!」

と、気合いを入れて言った。


「研修期間終わったら、何か美味しいものでも食べにいきませんか?」


相変わらず積極的な彼女だ。


僕はそういうところも好きだ。


僕の妻は、叱る分には積極性が垣間見えるが、女としての愛おしさはあまり感じないような気がする。かと言って、美紀のことを好きじゃなくなったわけではないが。


「よし!そうだな。行こうか」


時刻も8時過ぎになったので、白衣に着替えた。


これからの展開が、面白くなってきそうな雰囲気だな、と僕は思った。




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