第一回子供会議 その1
お兄様がお父様とサフィール侯爵様へお手紙を書いている間に、私もリリウム様とラジェル様にお手紙を書いてしまいませんと。
ラジェル様には、口裏合わせをお願いする内容のみですが、リリウム様には学園でお話し合いをしたい旨を追記しました。
お手紙だけでは、詳細をつめられないですからね。
・・・あ。お兄様に言うの忘れてたわ。
まぁ、夕食の時にでも言えば良いかな。
お互いに手紙を書き上げ、早馬で各所に届けてもらうよう手配しました。
サフィール侯爵家には今日中に届くので、それまでにお父様対策をしておかないと(笑)
夕食の席でお兄様に翌日、学園でリリウム様やジェリク様それとジョージ様にライアン様とお話し合いをしないかと提案した。
「お兄様。明日の放課後、学園でリリウム様、ジェリク様、ジョージ様、ライアン様とお話し合い致しませんか?」
「話し合い?なぜだい?」
「確かになぜと思いますが、お父様対策には必要だと思いました」
「父上対策か・・・」
「はい。お手紙だけでは詳細をお話しすることは出来ないと思います。それならば、今回の当事者の子供たちでお話し合いをして、その内容を各自のお父様にお話しいただくのがよろしいかと・・・」
「たしかに。でも、ジェリク殿下が参加するのはなぜだい?アストル殿下ではだめなのかい?」
「アストル様にもご参加頂きたいところですが、王太子としてのご公務がおありでしょう?それならば同じくご公務がありますがアストル様ほどお忙しくないジェリク様でよろしいかと。それに側近であり、次期宰相候補のジョージ様がご一緒です。無理にアストル様にご参加頂きそのご側近の方々にご迷惑をお掛けするのもいかがなものかと考えました」
「なるほどね。・・・では明日の放課後、学園のサロンで父上対策会議をしようか」
「わかりました。リリウム様、ジェリク様、ジョージ様には私からお話しいたしますので、ライアン様にはお兄様からお話ししていただいてもよろしいですか?」
「わかった。明日の朝一でライアン殿に話を通しておこう。サロンの予約はマリアがにお願いしてもいいかな?」
「はい。私も朝一でサロンの予約をいたします」
「じゃあ、明日の放課後、マリアのクラスに迎えに行くからリリウム嬢たちと一緒に待っててくれ」
「はい。わかりました」
こうして第一回子供会議が開かれることが決定しました。




