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転生したら乙ゲーのモブでした  作者: おかる
入学編
5/80

クラス別交流会

オリエンテーションが終わり、クラス内にざわめきが戻ってきました。

思ったよりも緊張していたみたいです。

うぅ~肩凝ったよ~誰かマッサージして~(笑)

なんて考えていたら、声をかけられました。

誰だ?と思ってそちらに視線を向けると、うわぁ・・・侯爵令嬢と攻略対象たちだよ~

やめてよ~また注目されてるよ~お兄様と一緒だったってだけでも注目されて精神的な何かをガリガリと削られてるのに~(涙)


「初めまして。マリア様。私はリリウム・サフィールと申します。これからクラスメイトとしてよろしくお願いいたします」


「ははは初めまして。マリア・フローライトと申します。こちらこそよろしくお願いしましゅ」


・・・・・・恥ずかしい・・・噛んでしまった・・・穴があったら入りたい・・・

真っ赤になって俯いていると、クスクスと笑いながら第2王子も声をかけてきました。


「ジェリク・アダマンティだ。リリウムの婚約者でもある。フローライト辺境伯令嬢マリア殿。これからよろしく」


うわ~・・・前世で妹がプレイしていたゲームのスチルそのままのキラキラテンプレ王子だ・・・


「ジョージ・サルファーだ。マリア嬢よろしく」


「アラン・イルバイトです。マリア嬢、兄上が騎士科のAクラスにいるでしょ?僕の二番目の兄上が同じクラスで友人なんだよ」


「殿下、ジョージ様、アラン様よろしくお願いします。アラン様のお兄様は私のお兄様と同じクラスなのですね。お兄様は学園での事を何もお話しにならないので知りませんでした。申し訳ございません」


頭を下げる私に、攻略対象たちは慌てます。

なぜって?お兄様が私を迎えに来て今の状況を見て物凄く剣呑な視線を向けているからですね。

お兄様・・・後輩に対しても容赦ないですね・・・


「マリア待たせたね。父上たちが待っているから帰ろうか?」


「あ・・・はい。それでは皆様、失礼いたします」


お兄様と一緒に屋敷に帰る途中にアラン様から教えていただいた事を質問してみましょう。

いつ聞こうかとタイミングを計っていると、またパタパタと足音が・・・

まさかと思って振り返ると、案の定エリカ嬢です。

今度はぶつかられまいと避けます。

あ・・・勢いあまって転んだ・・・うわ~また凄い目つきで睨んでるよ~私が悪いんじゃないのに~

もしかしてエリカ嬢・・・お兄様と接点を持ちたくて一緒にいる私にぶつかってくるのか?

例によって、お兄様に気づくと表情を一変させます。相変わらず凄い切り替えのはやさだなぁ~と思ってみていると、私を無視してお兄様に話しかけます。


「サリエル様。もう帰るのですか?私も一緒に帰っても良いですか?」


いやぁ・・・お兄様名乗ってないよ?

ふとお兄様を見ると、不機嫌オーラ全開・・・やめて~聞きづらくなる~


「エリカ嬢。申し訳ないが、妹と帰るのでお断りさせていただく」


お兄様がそう言った瞬間、エリカ嬢がめっちゃ睨んできた。

目ざとくそれに気づいたお兄様は情け容赦なく冷たい視線をエリカ嬢に向けた。


「お話しは以上のようなので、我々はこれで失礼させていただく。では」


お兄様は私をエスコートして、その場を離れます。

すると、パタパタと廊下を走る足音が遠ざかっていきます。Aクラスの方へ・・・

他の攻略対象たちの所へ向かったみたいで、私は安堵の溜息をつきました。

いや~エリカ嬢アグレッシブだなぁ~切り替え早いなぁ~

そんな風に私の学園生活は幕を開けました。

ちなみに、不機嫌なお兄様にアラン様のお兄様とご友人なのかは聞けませんでした。



入学式から一週間。

今日は、1年Aクラスの交流会です。騎士科と普通科のAクラスのみ参加なのですが・・・

なぜにエリカ嬢が混じっているんだ?クラスメイトたちも怪訝そうにエリカ嬢を見てる・・・

夜会形式で行われる交流会のため、他学年で婚約者が在学している生徒は婚約者をエスコートしています。

私には婚約者がいないので、どうしようかと悩んでいたのですが騎士団長子息からパートナーとして参加して欲しいと申し込まれました。

どうやらお兄様がお願いしたみたいです。本人もそう言ってたし。

そう考えると、騎士科は男子生徒ばかりなので婚約者がいない人はパートナー探しが大変そうですね~

お兄様ありがとう!!女子生徒はほとんどの方が婚約者持ちなので、いない私は浮きまくるんだろうなぁ~なんて若干落ち込んでいましたよ。

でも、『攻略対象じゃなかったらもっと良かったのに・・・』と思ってしまった。お兄様ゴメンネ☆


交流会が進んでいきましが、私は気が気じゃありませんよ。

エリカ嬢がパートナーをエスコートしている攻略対象たちに声をかけているんですから。

皆さん、紳士教育をしっかり受けていますから、笑顔であしらっていますが、エリカ嬢は気づいていませんね。それ社交辞令ですからね?そして自分のクラスの授業どうした?

なんて考えていると、広間の扉が荒々しく開かれて、みんな何事!?とそちらを見ればEクラスの担任でした。

うわっ!!般若が・・・般若がいる!!!


「エリカ・リナライト!!なぜ貴女がAクラスの交流会に参加しているのですか!?Aクラスには貴女の婚約者は在籍していないでしょう?」


え!?って事はエリカ嬢・・・一人で紛れ込んでたの?

あまりの豪胆ぶりに驚きました。『漢』だね!!

担任の先生に捕まったエリカ嬢は何事かを喚きながら連れて行かれました。

Eクラスからのクラス落ちはないので、あまりにも成績が悪いと退学させられるらしい・・・

授業に出ないで、問題行動ばかりって・・・エリカ嬢は大丈夫なのかと少し心配になった。

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