最大限の譲歩です
最凶の切り札を切ってきたロベリア様と、旗色の悪いジェリク様とアラン様。
対照的だわ・・・ふとリリウム様をみると何か悟りを開いたかのような・・・
このままじゃ陛下も王妃様も許可出しちゃいそうな雰囲気です(泣)
・・・待って。学園で行うからロベリア様が見学出来ないんだよね?
だったら、学園でなければ見学できる?
うぅ~~イヤだけど・・・ほんっとうにイヤだけど・・・
王宮にある騎士団の訓練場を利用できれば良くないか?
学生たちからの好奇の目に晒されながら見学するよりも見知らぬ人たちならまだマシ・・・か?
「あの・・・ラジェル様?ロベリア様が学園にお越しになるのは警護の関係上無理なのですね?」
「そうだな。現状、これ以上先生方に負担をかけるのは良くない」
「では、陛下と騎士団長に王宮にある騎士団の訓練場にて行う許可を頂くことはできませんか?」
皆様・・・そんなに目を見開かないでくださいませんか?
正直コワイですよ?『なに言ってんだ?コイツ』って思ってますよね?
私も他人事ならそう思いますが、ルピリア様が帝国に帰国後に日をおかずに母国に帰国って良くないと思うし・・・
なんたって母国の新年祝賀会に参加したのだって、私に会って話してみたいってナンとも残念な理由だしね・・・
「・・・そうか。王宮内なら、そこまでロベリアに護衛をつけなくても大丈夫だな」
「はい。それに、陛下や王妃様なら喜んで許可を出してくださいますわ」
「問題があるとすれば、ボーナイト騎士団長か・・・」
「騎士団長なら陛下たちが許可を出すなら反対はしないと思いますよ?」
「そうか??ただ、王宮の訓練場を使用する場合、サリエル殿にとってはアウェーだが大丈夫なのか?マリア嬢?学園であれば、先輩・後輩で済むが・・・」
「サリエルお兄様なら大丈夫です。ジェリク様。お手数をおかけしますが、陛下と騎士団長に訓練場の利用許可を申請していただけますか?」
このやり取り中、ロベリア様の期待に満ち満ちた眼差しがイタイ・・・
でも、ルピリア様が学園に来るかも知れない可能性を0にするためにもジェリク様には頑張って頂かねば!!
「ロベリア様。お約束して頂きたいのですが・・・」
「マリア様。お約束とは何でしょう?」
「訓練場の利用許可が下りた場合、ルピリア様へのお手紙はお兄様たちの決闘が終わってから。その結果のみお知らせするとお約束して頂けますか?」
「わかりました。お約束いたします」
「それと、もしもですが・・・利用許可が下りなかった場合は、見学を諦めて頂きたいのです」
「えぇ~?私どうしても見学したいのです!!」
「お気持ちは分かりますが、ジェリク様たちが仰っていたように、学園の先生方はすでにオーバーワーク気味です。学生でない方の見学を許してしまうと、それこそ生徒の親たちが我もと押しかけかねません」
「・・・・・・わかりました。お約束しますわ・・・」
ロベリア様とのやり取りでジェリク様とアラン様があからさまにホッとしています。
・・・ロベリア様が退室したあとでちょっとお話ししましょうか?
訓練場の利用許可が出れば見学が可能と分かったロベリア様は、家庭教師が待っているからと足取りも軽やかに退室しました。
「・・・ジェリク様。陛下と騎士団長に訓練場の利用許可申請をするときに、訓練場に入れる人間を制限していただくことは可能ですか?」
「あぁ。その方が警備の面でも助かるだろう」
「では、入れる人間を関係者と審判をする学園の先生、騎士科の生徒のみとして頂きたいのです」
「それでは、私たちやロベリアも見学出来ないじゃないか」
「いいえ。ジェリク様は関係者ですよ?」
「どういうことだ?」
「ジェリク様が、訓練場の利用申請をしてくださるのでしょう?・・・ほら。関係者ですわ」
ぽか~んとしてますね(笑)でも、そうしとかないと混乱するでしょう?王宮警備が。
私としては、少しでも見せ物になりたくないので・・・
「えぇ~。じゃあ、訓練場の利用許可が出た場合、僕は見れないってこと?」
「そこは、陛下と騎士団長の判断では?」
「騎士科の生徒については?はっきり言って関係なくないか?」
「騎士科の生徒については、後学のため・・・ですわ。卒業後に騎士団に入団する生徒がほとんどですから、訓練場の見学も兼ねて。といったところです・・・それに生徒が少ない方が私としてもありがたい・・・」
いかんいかん。本音がポロッと出てしまったよ。
訓練場で行うのと、学園で行うのを天秤にかけたらギリギリ訓練場に傾いただけだとは言えない。
はぁぁぁ~・・・気が重いなぁ~
重い足を引きずって屋敷に戻ってから数時間後、王宮から訓練所の使用許可が下りた旨を記した書簡が届けられた。
・・・これまでの先生方の苦労が水の泡ですが、ロベリア様と最悪な状況で考えるとルピリア様までもが学園に突撃して来かねないですから、大目に見て頂きたい・・・




