表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら乙ゲーのモブでした  作者: おかる
入学編
4/80

ヒロインと初遭遇

入学式が終わって、お兄様のエスコートでクラスへ向かっていると、後ろからパタパタと走ってくる足音が聞こえてきました。

廊下は走っちゃダメでしょう!!

と内心注意していたら、背後に衝撃がきて倒れそうになってしまった。

お兄様が支えてくれたので倒れずに済みましたが、ぶつかってきた人は転んでしまって廊下で絶望のポーズorz(笑)をしています!!


「あの・・・大丈夫ですか?どこか怪我でも?」


と声をかけてみればなんとヒロインちゃんだ!!

声をかけた私を凄い目で睨んでいたけど、私のすぐ傍にお兄様が居ることに気づくと表情を一変させましたよ!女優並みの切り替えの早さだよ!!(笑)


「大丈夫です。怪我もしていません」


そう言ってヒロインちゃんが立ち上がりましたが、視線はお兄様にロックオンしたまま。

お兄様・・・そんな不思議なモノを見るような目で女性を見てはいけませんよ?


「サリエル様。私、エリカ・リナライトと言います。」


「・・・エリカ嬢どこかでお会いしたことが?」


お兄様が怪訝そうな表情で聞いています。

お兄様が、そう言うのも不思議ではありませんね。

だって、お兄様はまだ社交界には出ていませんし、見ず知らずの令嬢が自分の名前知ってたらそりゃ不思議に思うわ~

あっ!!ヒロインちゃん・・・じゃなくってエリカ嬢めっちゃ焦ってる~アワアワしてる~(笑)

ちなみに、入学式で祝辞を述べる在校生の名前は読み上げられません。

名前を知られて、変な取り巻きとかできない様に学園側が配慮しているからです。

昔、主席学生の取り巻きが問題を起こしてからは、学年とクラスのみ読み上げるようになったとか。

あ。これはお父様とお母様からの情報なんだよね~

どうやら、両親が学園に在籍していた年に、取り巻き問題が起こったらしい。詳しくは教えてくれなかったけどね~まぁ伝統と思えば良いかなって思います。


ヒロインちゃん改めエリカ嬢とお兄様に意識を戻してみれば、エリカ嬢がお兄様にクラスまで案内してくれないかとお願いしていますね。

あ・・・お兄様が無表情になってる・・・めっちゃ不機嫌オーラ出してるよ~

どうしようかと悩んでいると、ちょうど騎士団長子息が近くを通りかかったのでお兄様が呼び止めます。


「君、すまないがこちらの令嬢をクラスまで案内して差し上げてくれないか?」


急に声をかけられて団長子息がびっくりしてる~

最初は何を言われているのか把握できなかったみたいだけど、声をかけてきたのが在校生の主席学生であるお兄様だと気づくとすぐに姿勢を正して了承した。

エリア嬢が、団長子息に気づくと大声で


「ライアン・ボーナイト!!」


なぜか、名乗っていない団長子息の名前を叫ぶ。

ヤバイ・・・これはヤバイよ・・・団長子息の眉間に皺が寄ってる。


「確かに自分はライアン・ボーナイトだが・・・失礼だが、どこかでお会いしただろうか?」


エリカ嬢・・・そのうっかりは2回目だよ?しかも、爵位が下位のエリカ嬢から、上位のお兄様や団長子息に声かけてるし・・・

これじゃ、面接で礼儀作法の成績は良くないだろうなぁ・・・貴族としては常識なんだから、筆記の成績ももしかするとかなり悪い・・・?

1人蚊帳の外な私をお兄様が再度エスコートしてその場から去ろうとしています。

お兄様容赦ないですね~エリカ嬢が滅茶苦茶凄い目で睨んでくるよ~



エリカ嬢との初遭遇から何とか脱した私とお兄様は、普通科の1年Aクラスへと向かいます。

クラスに到着すると、クラスメイトからの視線が・・・

うぅ~お兄様もう大丈夫ですよ~ご自分のクラスに戻ってください~

若干涙目になって、お兄様に自分のクラスに戻るよう訴えると、何を勘違いしたのかお兄様はそれはそれは良い笑顔で


「大丈夫だよマリア。今日はこの後オリエンテーションしかないから。私も、終わったらすぐに迎えに来るから寂しくないよ」


なんてのたまった!!

寂しいからじゃなくってクラスメイトの視線を集めているのが恥ずかしいのに~!!

顔を赤くしながわ、何とか返事をしてお兄様にはお引取り願いました。

新入生代表の侯爵令嬢がめっちゃ見てる・・・あぅぅ・・・攻略対象たちも見てる~

私は俯いたままで空いてる席に着きました。

何人か声をかけてきましたが、会話内容が記憶にない・・・マズイなぁ・・・気をしっかり持たなきゃ。


気づけば先生が来てる。各自自己紹介をして、学園で行われる授業についてザッと説明を受けて今日の予定は全て終了しました。

しかし・・・入学前の試験の成績でクラス分けされているとは言え、Aクラスは社交についての授業が多い!

逆にEクラスは礼儀作法の授業が多い。

まぁ・・・卒業したらすぐに社交界に出る子息令嬢たちが通う学園だから仕方がないのかも・・・

あまりの授業内容の差に驚いてしまいましたよ~エリカ嬢は学園の授業についてこれるのかしら?

あまりにも在学中の成績が悪いと親呼び出しになるって先生説明してたよな~

クラス落ちもあるって事だし、お兄様を守るためにも私も勉強頑張らなきゃね

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ