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星が生まれた日

挿絵(By みてみん)

 楽園───。


 かつてこの世界には楽園があった。後に人類と呼ばれる生き物がいた。彼らは星の恵みを受け、平和に日々を暮らしていた。争いのない平和な世界。


 だが、物事には全て終わりがある。楽園もその摂理には抗えず、終りを迎えた。彼らは楽園を失い、新天地へと旅立っていった。


 彼らは、あまりにも弱く、脆い生き物だった。故に、新天地で多くの困難に遭遇することになった。


 なぜ我々には、あの者たちのように、樹木を容易く噛みちぎる立派な牙がないのだろうか。なぜ他者を蹂躙できる巨大な肉体を持たないのだろうか。なぜ肉を切り裂く鋭利な爪をもたないのだろうか。なぜ風のように大地を駆け巡る脚をもたないのか。なぜ縦横無尽に森を駆け巡る屈強な肉体をもたないのか。


 彼らは新天地でただ奪われるだけだった。ただ一方的に。


 だが彼らには他の生き物が持っていないものを持っていた。それは高い知能、物事を受け止め思考する精神。故に彼らはその高い知能で……祈りを捧げた。


 彼らは祈り続けた。仲間が他の生き物に殺され、殺され、殺されても祈り続けた。


 彼らは戦うことを知らなかった。楽園に長い間いた彼らは争いと無縁であったからだ。だから祈り続けた。


 どうか、どうか我々を助けてください。我々の祈りが届いているのならば、どうか、我々に……。


 ある日のそら。それはいた。そらから降り降りてくる者たちが。祈りは届いたのだ。彼らの祈りが、"それ"をそらからよびだした。


 ───これは、彼らが人類と呼ばれる存在となった物語。誰もが知っている古いおとぎ話。そして舞台は時を経て、現代に至る。

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