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第八話 疾風、イタリ・ローマ王国防空戦

皆様お久しぶりです……ハムスター大好き改め。33シーマ・ホシーです。一年二ヶ月以来の投稿を兼ねてリアルで何があったのかまとめて行きます。

①ガルパンことガールズ&パンツァーにドハマりし。3,4週した後TV版と劇場版のBlu-rayボックスと最終章1話と2話のBlu-rayを購入(現在も継続中)

②北野武監督のアウトレイジシリーズをきっかけに任侠モノVシネマにハマる

③日本皇国転移をすっぽかしてハーメルンでガルパンの二次創作を出し始める。そしてつい最近完結させる。

④戻って来た頃には一年二ヶ月経過していた事を知る。


言い訳にしかなりませんがリアルでの私でした()引き続きお楽しみください!


ルシア臨時政府軍拠点・ムルモンスク内大敷洲帝国陸軍宿営地

ムルモンスクは、ボリシェ・コミン主義連合共和国の五大穀倉地帯の一つであり。インフラも発達しており。ここから西部に位置する首都のクワモスから中間の位置にある工業地帯のトフロスまでは鉄道網が発達しており。

その沿線では、都市開発が盛んに行われていたが。トフロスから離れるにつれてまだまだ人類未踏の地と言わんばかりに道が少し整備されているくらいであり。

環境もそれほど悪くなく緑豊かな草原が広がっているのだ。さて、気が遠くなるほどの距離をルシア臨時政府軍と大敷州帝国陸軍は鉄道網や整備された道路を利用して首都へと進撃しようとしていた。

さて、そんな最中。大敷州帝国陸軍皇族機甲軍団の宿営地では、高貴な女性とその側近と思われる中性的な顔立ちの男性が地図や山積みされた資料を手に取りあいながら作戦会議を進めていた。


「西機関からの情報によると、バグラテオン皇太子様の決起に賛同したジュコーフ将軍をはじめとする将官や市民軍そしてその協力に応じることになった我が敷洲族の生き別れの兄弟ともいえる二ホン軍や盟邦、イタリ・ローマ王国軍の大規模攻勢計画が王国の情報科によって先程通達されたみたいだけど……みっくんはどう考える?」


「愛里寿殿下。私的には列車砲と空中艦隊が連携しての両面封鎖が心配です。何せこの国の首都近郊だけでも膨大な数の弾薬や兵器、それを上回る食料が永久使用可能といっても過言じゃないくらい保管されていますから。ゲリラ戦に持ち込まれると厄介です。愛里寿殿下が率いておられます皇族機甲軍団でも突破は難しく感じます。でもご安心ください。いざとなれば不肖、島田美保が殿下の御盾となる所存であります」


大敷洲帝国皇族機甲軍団の団長であると同時に皇女である『西住愛里寿(にしずみありす)』大佐に対して跪くこの青年は、代々皇族の一つである西住家に仕えて来た近衛騎士団(現在は完全に機械化及び装甲化されたため。近衛機甲団の一つになっている)の島田家の当代にあたる『島田美保(しまだみほ)』大尉である。


「それだけはだめっ!!みっくんは確かに強くて軍人として戦車兵としての気質は素晴らしいけど。まだ死に急ぐ年じゃないでしょ。私と同じ日に生まれて同じ学び舎の下で育ってきた仲なんだから……早とちりだけは止めて」


「申し訳ございません。殿下」


しかし、対する愛里寿はどこか悲しそうな顔で彼の両手を握ってこれまでの二人の歩みを口にする。彼と彼女は共に齢二十の新成人であり。ついこの間まで共に新兵器を主に扱う訓練学校を好成績で卒業したばかりの士官の卵であった。

美保に至っては、精神年齢が愛里寿より高いのか自身の心の内に秘めている彼女に対する忠誠心と想いを告げたことでかえって愛里寿を心配させてことを素直に詫びる。


「……そうだ。最善の策を取るために皆を集めてくれるかな?みっくん」


「畏まりました。愛里寿皇女殿下様」


「うん。ありがとうね(皆は勿論、みっくんだけは絶対に死なせたくない)」


愛里寿は、自身の為ならば悪魔にさえ魂を売りかねない美保の身を案じたのか。他の士官たちの招集を彼に頼むと。

忠誠心の塊ともいえる彼は、最敬礼を行うと足早にその場から立ち去り。士官の招集に向かったのだった。


「……どうか大好きなみっくんを守って」


しばらく戻ってこないだろと思った愛里寿は、美保が自身の代わりに先陣をきっている際に使っている愛車……三八式中戦車(外見は史実における一式中戦車・チヘそのもの)の前まで行くと。左履帯に片手を置いて彼に対する思いを口にするのであった。




イタリ・ローマ王国領空

深夜のイタリ・ローマ王国の町を火の海にしようと、ボリシェ・コミン主義連合共和国航空軍から一隻いや一機と言っていいのやら分からない悪魔……空中艦の一つであるガーゴイル級空中戦艦が放たれて殺意を乗せて漆黒の夜空を切り裂くように進行している。

この世界において航空母艦が生まれなかった要因の一つともいえるこの空中艦は、最高高度で高度八〇〇〇メートルで航行することが可能であり。諸外国によっては一万メートルに達するであろうものまで開発されていたりする。

また、肝心の防御は艦体の下部と左右に備え付けられた機関砲類である。主な目的である爆撃のための爆弾層にはB29の約二倍の量の爆弾を搭載することが可能である。

あたかも無抵抗な者達の悲鳴をオーケストラでも聞くかのような感覚で設計されたといえよう。

さて、この空中艦の艦長であるオボレンスキーは葉巻をもう何十本吸ったことやら。かなりの量の吸い殻が灰皿に蓄積している。


「総帥閣下の鮫ことマカロフ中将の為にも一矢報いてやらねば……メスガキ女王の信者共。血の夜にしてやるから楽しみにしていろ」


マカロフの悪友の一人ともいえるこの男もまた。自身が空中艦の堅固な装甲に守られているのを良いことにふんぞり返ってる者の一人だった。

だが、この男の油断も身をもって思い知らされることになるのだった。




同じ頃。日本皇国国防軍在イタリ・ローマ王国国防空軍第三航空隊所属の83式戦闘機・迅鷹(外見は史実におけるF-18ホーネットそのもの)に搭乗する空軍少尉、『諸星進(もろぼしすすむ)』は目の前の目標である空中艦に獲物を見つけた鷲の如く食らいつこうとしていた。


「こちら岩本。諸星、目の前のラ〇ュタもどきを一気に畳みかけるぞ。こっちはジェットエンジンとはいえ。油断すれば蜂の巣だ。さあ、機関部に向けてありったけの誘導弾をぶちかましてやれっ!!」


「了解、フォックスツー全弾発射……全弾命中!!」


諸星は先輩に当たる『岩本直(いわもとなおし)』中佐の指示と諸星をはじめ。他の戦闘機は共にガーゴイル級空中戦艦の機関部に向けてありったけの誘導弾を発射する。

それに対抗して敵空中戦艦も機関砲類で迎撃しようとしたものの、一発も誘導弾に当たることなくそのまま機関部に命中してしまい、動力を失ったためそのまま丘陵が広がるコリーナ平野に真っ逆さまに落下することになる。


「このまま墜落してお釈迦だろうな。肉眼で視認できるが、パラシュート開いて脱出した奴らが多くいるな。このまま降りて行った連中は陸軍に任せて引き上げるぞ」


「了解。これより中佐機に続きます」


こうして岩本機を先頭に他の十一機は旋回してV字隊形を組み直すともとの航空基地に戻るのであった。




さて、パラシュート降下で脱出して逃げ延びることに成功した空中戦艦の搭乗員達はオボレンスキーを除いてほとんど全員捕虜になったのである。

何人かは抵抗して銃や持っている刃物を皇国陸軍兵たちに向けたものの。即射殺となるか数の差もあってか、日本側は軽いけが人だけで済んだ。


「はぁはぁ。ここまで逃げれば一安心だ……くそっ。我が愛しのガーゴイル級が……よりによってこんなところで」


彼は先程まで自身が搭乗し、指揮していたガーゴイル級空中戦艦が紅蓮の炎に抱かれ。

煌々と燃えがる姿に苛立ちを覚えながらありったけ持ち出した銃弾と拳銃、軍刀を頼りに森の中を走っていると、一人の迷彩服を身を包んだ。黒髪の長めのショートヘアの女兵士にばったりと鉢合わせた。


「っ?!女兵士か……いい体つきだな。おいっ!大人しくしろ!」


「……」


対する女兵士も沈黙したまま拳銃を構え。両者睨み合っている。この時、オボレンスキーは女だからという理由で油断していた。


「そうだ。そのまま大人しくして服を脱いで俺の元へこい……」


女兵士は銃を捨て。胸のチャックに手を掛ける。彼の脳内は完全に貪欲に塗れていた。女を食って機嫌でも直そうと考えていたのか。

女の方へ手を伸ばそうとした瞬間。オボレンスキーに車に跳ね飛ばされた時と同じ感触が走ると同時に両脚に激痛が走り。空中を一回転した後に地面に落下する。


「マアマァァァァ。いでえええよおおお」


「黙れ軍人のクズがっ!」


「ぐぎゃあっ!!こんなガキごときにっ!!」


オボレンスキーが状況を理解すると、茶髪の少年が小型のワイバーンにまたがって小銃を自身に突き付けているという光景が目の前に飛び込む。

痛さのあまり絶叫していると少年がワイバーンから飛び降りると小柄な身体つきにも関わらず小銃を軽々と持ってその銃床でオボレンスキーの顔面をフルスイングしたと同時に可愛らしい声で罵倒する。


「居たぞっ!!敵司令官と思われる男を発見っ!!」


「うわぁぁぁぁぁぁぁ。離せぇ!」


こうしてオボレンスキーは腫れあがった顔面の痛みも合わさってか。幼児退行とも取れる言動で喚きながらも他の陸軍隊員に拘束され。

自動車に放り込まれるようにして押し込まれると、取調室送りになったのだった。


「良かった~シオリさんにもしもの事があったら僕……」


「カールーロ♪」


「へ?むぐぅっ?!」


「かっこよかったわよ!ご褒美のちゅーはどう?」


「もう!!子ども扱いしないだくださいっ!!」


ワイバーンに乗った少年……『カルロ・バローネ(十五歳・王国軍近衛竜騎兵隊曹長)』は皇国国防軍国防陸軍中尉『相馬志桜里(そうましおり)』に抱きしめられ。

小柄な彼は肉付きの良い彼女の胸に顔を埋められることになり。対する彼は軍人に成ってもなお。子ども扱いされることが気に食わないのか。

ジタバタしながら彼女から離れようとする。なお、このやり取りは愛竜『テンペスタ』で駐屯地に戻っても続き。

相馬は周囲から『乳デカショタコン娘』と言われようが言われまいが気にする様子はなかったようだ。


ご覧いただきありがとうございました!

次回は第九話を投稿する予定です。今回も異世界らしさを出すためにワイバーンと空中戦艦を出してみました!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 久しぶりの新話なので驚きました。 [気になる点] 作風が変化しましたかね?これはこれでありですが。この世界だと結構女性が史実の年代に比べて活躍してますね。 [一言] > 大敷洲帝国 既に日…
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