ペニーワイズが異世界ファンタジーをおススメするそうです。
その日、ジョージはライトノベルを読みながら歩いていた。
だが、大雨のせいでライトノベルを買おうとしていた財布は無残にも溝へと落ちてしまう…。
『僕の財布が!!』
ジョージは懸命に探そうとするが、見つからずあきらめて帰ろうとする。
その時、溝から声がする。
『ハァイ、ジョージィ!!』
『異世界ファンタジー見てる!?』
ジョージは首をかしげる。
『えーっ、面白いのに。貸すよ?』
と溝の男はなぜだかバルーンを手にし、ジョージに見せる。
『そういって実はクソ小説なんだろ。騙されんぞ。』
『いや、最近の異世界ファンタジーは面白いと思う。最初に変な女神が現れて巻き込まれる転生モノや途中で規模が大きくなった世界を滅ぼそうと悪に手を貸す主人公もいるんだ。どうよ?』
『面白そう!エロ〇ンガ先生見てくるわ。』
『待てや!!』
溝の男は続けざまに言う。
『いいから、これを…。』
溝の男が取り出したものにジョージは釘づけになる。
『僕の財布!!』
『イエース、イグザクトリーィ。返す代わりにア〇ゾンで買ってこい。買え。』
溝の男の提案にジョージは少し考える。
『おう…まだ悩んでいる?うわっ、素で引いてる。だが、最近の異世界ファンタジーは結構良作が多い。転生したら〇〇の奴もあるし、最近はクモになったりするのもあるんだ。』
『マジで面白い?』
『えっ、うん(その人次第)』
『異世界ファンタジーはいいぞ。ジョージ。楽しいぞ。』
溝の男の提案にジョージは手を伸ばす。
『君も絶対にハマるから…。俺と同じ沼に落ちろ!!』
溝の男はジョージの手を思いっきりかみ砕いた。
『あああああ!!』
『ジョージは死んだ。異世界において度重なる擬音に耐えられなかったのだ。でも、本当に最近の異世界ファンタジーは前よりレベルが上がったと思う。「イセ〇マ」良かったろ?』