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君シリーズ

君の髪

作者: 神通百力
掲載日:2017/04/18

君シリーズの三作目です。

 君ってさ、いつもフードをかぶっているよね。

 季節関係なしにずっと被り続けているね。


 フードがもごもごと動くから気になって仕方ないんだよね。

 唸り声もあげるから余計に気になるんだよね。


 僕は顔が動かなすぎるって? 顔が適当だし、いつも同じ表情だって? そう言われても困るんだけどね。なにせ、僕はそれ以外の表情ができないんだからね。


 何を考えているのかもわからないって? 確かに察しずらい表情ではあるかもね。でも、そんな僕に告白してきたのは君なんだよ?


 君と付きあえるのは僕だけだって? 僕以外の者とは会話も成り立たないだって? 

 確かにそうかもしれないね。僕なら君と真正面から向き合えるからね。


 次のデートの時にはフードはかぶらないでほしいな。なぜかというと君の髪を覚えていないからだよ。

 フード姿の君ばかり見ているからね。


 フードを被っていなければ、君の髪がどんなだったかすぐにわかるからね。

 どうして怒っているんだい? 愛しているのかだって? もちろん僕は君のことを本気で愛しているよ。


 髪を覚えていないのにって?

 だから、君の髪を思い出すために、次のデートはフードなしでお願いしたいんだよ。


 今からもう一度デートをしようだって? 別に構わないけど。

 フードは脱いでくれるのかい?


 脱ぐから早くデートしようだって? せっかちだな。

 それじゃ、フードを脱いでくれるかい?


 ああ、そんな髪をしていたね。

 すっかり忘れていたよ。


 やっぱり君はそっちの方が似合っているね。



 ねぇ、僕の愛しいメデューサさん。


 ――えぇ、私の愛する案山子さん。

感想頂けると幸いです。

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― 新着の感想 ―
フードをいつもかぶってる、 かかしさんでしたか、なるほどです。 読んでいて、 そんな人を一人、思い出しました。 いつも、マスクしてフードか、お帽子かぶってて、 お顔が見えない、でも、遠くからでも、ぁぁ…
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