エピローグ 君に救われる
笠島が意を決して告白したその後、中鶴は、「もう帰れ……俺は店長に事情を説明してから帰るから……」と、感情を押し殺したように言って、店の中へと消えていった。
笠島の気持ちには答えようとせず、逃げていた。その行動に笠島は泣き崩れた。何故答えてくれないのか。その真相すら言わず、我関せずの態度に、悲しくて、悔しくて、場も考えず泣き喚いていた。
その気持ちをどこにもぶつけることが出来なかった。誰にも救ってもらえなかった。
散々に泣いた後、放心状態で彼女は家へと帰っていったのだった。
それから数日間、笠島と中鶴は、一言も言葉を交わさなかった。
笠島と中鶴の間には距離が出来ていた。
笠島は、中鶴からの連絡には一切返事をせず、津守と関わることからも逃げていた。
どちらとの関係も壊れてしまった。
もう元には戻れないと彼女は知って、中鶴を避けていた。
あんな事があって、変わらないわけがなかった。
もしも中鶴が変わらない態度をとったとしても、自分がそうはできないから。
こうなることをおそれいたハズなのに、その通りになってしまった。
最悪、なんて言葉が適切だった。一番嫌な結果になってしまったのだから。
それからも、彼女は何も考えず、何も感じないで、つまらない日々を送っていた。
ずっと、こんな日々になってしまうのだろうか。そんな風に考えもした。
嫌だった。けど、どうしようもないと、
逃げて、一人部屋で漫画を読みながら過ごしていた。
詰まらなかった。何をしていても、面白いと感じられなかった。
「……寝よ」
彼女はベットに寝た。毎日、なにかから逃げるように眠ろうとした。
眠って考えないようにしていた。
コンコンッ、と、窓を叩く音が聞こえた。
彼女は勢いよく体を起こした。
メールや電話での連絡はたくさんあったけど、窓を叩く音は久々に聞いた。
彼女は迷った。窓を開けようかどうか考えた。
でも、それはまるで習慣の様に、迷いながらも彼女は窓を開けたのだった。
窓を開けると、ベランダに、中鶴が立っていた。
今日は棒でなく、直接ベランダに飛び移っていたらしい。
「……よっす」
「……やっほ」
どこか静かに、二人は挨拶をした。いつも通りのようで、いつもとは少し違った。
「……中入ってもいいか?」
「……別にいいけど」
少し考えて、そう言って中に招き入れる。
「サンキュ」
中鶴は中に入ると、遠慮することなく笠島のベットに腰を下ろした。
笠島も、いつもどおりのように、その隣に座る。昔からの癖というのは、意識していても、自然と出るものだなと、二人はなんとなく感じていた。
そして、二人の間には静寂が生まれる。静寂の中に気まずさは無く、二人共何処か落ち着いていた。
「……なぁ」
静寂の中、先に言葉を発したのは中鶴の方だった。
「……なによ」
「最近冷たいんじゃないの? お前が愛の告白をしてくれたってのに、俺の電話に出てくれないし、メールも返してくれないなんてよ」
「……あんなこと言って、どうあんたと話したら良いのか分からないじゃない。
いつも側にいることが当たり前だったのに……本当の事で当たり前の日々が壊れるのがイヤ……」
「……俺がお前の言ったことに向き合わないとでも思ったか?」
「…………」
笠島は、中鶴の質問には答えなかった。
「おいおい、図星だったか? 俺も随分と見くびられたものだな」
「……どの口が言うのよ……いつも適当なこと言って逃げてきた癖に……」
「生憎と曖昧なのが嫌いなんでね。お前が俺を好きかどうか、確信的な言葉はこの前初めて聞かされたからな」
「……悪かったわね。意気地なしで」
「お前が意気地なしなのはずいぶん前から知ってる。……で、だ。随分と日が経ったわけだが、今のお前の気持ちはどうなんだ? まだあいつの事が好きなのか?」
「……わかんない……。キスされるのは嫌じゃなかった……けど……頭の片隅でショウの事考えてたのは事実。
最低だって分かってた……。誘ったのは私なのに、私は、別の気持ちを、彼で埋めようとしてただけだったの」
「……じゃあ、まだ俺の事は好きなのか?」
「……うん。どれだけ頑張っても……ショウの事は嫌いになれなかった」
「……そっか」
彼は納得すると、天井を見上げた。
彼が天井を見上げると、2人の間に沈黙が生まれる。その沈黙は、嫌なものでもなく、満たされたものでもなかった。落ち着いた静寂とも、少し違うように感じた。
「……はぁ、俺も最低だったよ……ホント情けなくてどうしようもない奴だ」
しばらくすると、中鶴は溜息をついて自分をそう貶した。
「俺の最低な話……聞くか?」
「聞きたくも無いけど……聞いてあげる」
「そりゃどうも。おれさ、3年生の先輩が好きだったんだ」
「……やっぱり好きな人がいたんだ」
「まぁな。俺も健全な高校生ですから。……そんで、昨日告白して振られた」
「そうなの?」
「ああ。断られた理由は、心から言われてる気がしないって言われた。笑っちまうよな! 本気で言ってるのに、
心から言われてる気がしないとか、俺超ショックだぜ! はっはっはっは!」
「……ショウが振られた話なんかで笑えないよ」
「なんだよ。いつもなら人の不幸で大笑いするくせに」
「……それで? なにが最低なの?」
「ああ。まぁ、その先輩の言う事が本当だったって事だよ」
「? 本当に好きだったんじゃないの?」
「好きだったさ。でも……頭の片隅に、お前がいたんだ」
「!」
「俺もお前と同じだった……。俺もただ逃げていたんだ。お前の気持ちに気が付いていて、居心地のいいお前との関係が壊れるのが怖かったのかもしれない。だから少し気になった人に恋して逃げてただけなのかもしれない。
だって……好きな人に告白してるはずなのに、お前の事が忘れられないんだぜ? ホントどうかしてるよ」
彼は笑っていた。全てを悟ったように、彼は楽そうな顔をしていた。
「……ホント、嫌になるぐらい似てるんだね……私達」
「そうだな。親子でもないのに、すっげぇ似てるんだ。……なぁ」
「ん?」
「今からでも……やり直せるかな……お前との関係」
「……私は全部話したよ。だから、それはショウ次第じゃない?」
「……そっか。そうだよな……」
一息ついて、彼は笠島の方に向き直し、頭を深く下げた。
「ごめん! 俺、ずっとお前の気持ちに気付かない振りしてた! 家族みたいに接してきたお前に恋して、居心地のいい関係が崩れるのが怖かった! でも、俺もずっとお前の事が好きだったんだ! 多分、出会った頃からずっと恋してたんだと思う!
お互いに向き合うのが怖くて、逃げようとした。でも、そのお陰で、間違いだって事に気がつけたんだ!
……都合がいいかもしれないけど……もし良かったら、俺と付き合ってくれないか……?」
「……顔を上げてよ。ショウ」
笠島に言われ、恐る恐る頭を上げる中鶴。
「私は一度あなたから逃げた。それであの子と……キス……しちゃったよ? ……そんな私でいいんだったら……私にキスして……」
彼女もまた、声を震わせて言った。そんな彼女を見て、中鶴は、支えてやりたいと、心から思ったのだった。
「お安い御用だ」
中鶴は、そう言って笠島を優しく抱きしめる。
「……乙嶺」
目を見て、名前を呼ぶ。そうすることで、少しでも安心させれたらいいと思った。
「なぁに?」
「……好きだよ」
そういって、返事を聞くよりも前に、中鶴は笠島にキスをした。乱暴ではなく、優しくて、それでいて深く、長いキスだった。
二人は互いに間違いを犯していた。その原因はお互いにあり、どちらが悪いとは言えない。
でも、二人はその間違いに気が付き、お互いに分かり合うことができた。
前と同じではなかった。けれど、新しい形で、二人は和解することができたのだった。
キスをしてから何秒経ったかは分からない。どちらからともなく、二人は自然と離れた。
「……嫌だったか?」
不安げに、照れながら中鶴は聞いた。
「ううん……ショウの気持ちが伝わった気がする」
「それは良かった。……さて、俺達の問題はこれで解決だな」
「……そうだね。昔から、喧嘩する度に仲直りしてたから、気が付けば直ぐだったね」
「問題はあいつだ。ずっと一人で、誰も助けてくれないから引きこもってるぞ。どうする? 放っておくか?」
「そいう訳には行かないよ。ちゃんと事情を説明して、ちゃんと仲直りしたい。今度はあんな歪な関係じゃなくて、本当の友達になれるように」
彼女は真剣に言った。それが、彼女にとって、一つの罪滅ぼしだと考えていたのかもしれない。
「お前ならそう言うと思ったよ。本当にお人よしだな」
「そういうショウだって、最初から助けるつもりだったくせに」
「よくわかってんなぁ。さすが俺のハニーだ! んじゃ、悲劇にまみれた子供を助けるとしますか」
彼もまた、笑いながらではあるが、そう宣言したのだった。
※
パソコンに噛り付く俺の目に生気は無かった。
何も考えず、それが生きる為の動作であるように、ひたすらにエロゲを進めていた。
その姿は、誰が見ても気が狂っていて、廃人であり、常人とは思えないだろう。
「……椋渡、お友達が来たわよ……」
そんな俺の元に、母が友達を連れてくる。
「……?」
俺に用事なんて、どんな変わり者だ? 俺に友達はいないし、俺に関わってくる知り合いなんていない。
椅子から立ち上がり、そう思いながら、俺は扉を開けた。
「こんにちは。津守くん」
扉の先に立っていたのは……笠島さんだった。後ろには中鶴もいる。
「あ……あ! あぁ!?」
笠島さんの顔を見て、俺はあの日の記憶が蘇って来る。
俺がしてしまった過ち、最低の行動、その全てが、嫌でも思い出される。
最低な自分への嫌悪と、笠島さんへの申し訳なさがこみ上げてくる。
「うあ……う……うわああああああああああ!!」
俺は叫び、慌てて布団の中に逃げ込んだ。
「津守くん!」
「ごめんなさい……ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさい!」
ひたすらに謝った。謝って許してなんてくれない。でも、謝るしかない。
もう嫌われたくない。嫌われたのなら関わり無くない。これ以上軽蔑されるのは嫌だ!
「……津守椋渡! お前は何処まで性根が腐ってやがる!」
怒の利いた声に、俺は体をびくつかせ、布団の中で身を守るように丸まった。
怒ってる。そりゃ当然だ。俺は中鶴の大切な幼馴染を傷つけたんだ。怒るに決まってる。
「ごめんなさい! ……ごめんなさい……」
「何謝ってんだてめぇはよ! 何に対して悪いと思ってんだ!」
「俺が全部悪いんだ! ……俺が変なこと言わなきゃ……誰も傷つかなかったんだ!」
「それが間違いだって言ってんだよ! 人は傷ついて、傷つけられて生きてんだよ! 傷つくことから逃げて、傷つけられることから逃げてたら、それは死んでるのと同じことなんだよ!」
「それでいいじゃないか! 僕は生きてなんかいない! 死んで当然の人間なんだ!」
「死んで当然の人間なんかいるわけねぇだろ! さっさとその殻から出て来いや!」
中鶴に布団を取り上げられる。やめろ……それを返せ……それがなきゃ、隠れられないじゃないか!
「ショウ! もう止めて!」
やり取りを見ていた笠島さんが大きな声を上げた。その声に、俺はまたビクついていた。
「私には津守くんの気持ち分かるよ。これでも、私は津守くんを好きになったんだから」
「……嘘だ……嘘だよ! 僕を好きになったなんてそんなことあるわけないじゃないか!」
ヒステリックに叫んだ。そうすることでしか今の自分を保てそうも無かった。
「大丈夫だよ津守くん……私の話を聞いて? ね?」
しかし、彼女は優しげに、なだめる様に、俺にそう言った。
あの真っ直ぐな目で微笑みかけられたら、やっぱり俺は黙るしか出来なかった。
「私ね。あの時津守くんとならキスしてもいいって、本気で思ってたんだ。本当に好きだったから。……でも、頭の片隅に、ショウの事があった。
……私、本当に最低だった……ショウに愛されない気持ちを、津守くんで埋めようとしてただけだったの……。本当にごめんなさい……津守くん」
笠島さんは涙を流していた。涙を流して謝ってくれた。
初めての出来事だった。涙を流して、俺に謝ってくれる人なんて、誰一人としていなかった。
笠島さんの流した涙に、俺も自然と涙を流していた。
「だから自信持っていいんだよ。少なくとも、私は君という人間に引かれて、一時だったかもしれないけど好きになれたんだから……」
その言葉に、偽りを感じることは出来なかった。どれだけ疑っても、疑おうとしても、本心だって分かってしまった。
その言葉が嬉しくて、俺は泣きじゃくり始めていた。
「……だれだって、嫌われるのは嫌さ。だから、周りに支えてくれる人がいるんじゃないか」
「嫌なことがあったら私達が支えてあげるから。泣きたくなったら、その時ぐらい、私の胸を貸してあげるよ」
二人はそう言って、俺に手を差し出してくれた。俺を助けてくれるように、
「おいおい、妬けちゃうねぇ。でもまぁ、慰めぐらいなら、好きに使っていいぞ。胸だけは大きいからな」
「そ、そういう意味じゃないよ! 泣きたくなったら、いつでも私を頼っていいよ。友達なんだから」
「俺と友達になってくれるの……?」
「何言ってるの。私達、もうずっと前から友達じゃない」
「俺なんて1年間同じクラスだったんだぞ? もうその時からお前の世話してんだぞ。今更なこと言うな」
2人は、満面の笑みで俺を受け入れてくれた。
その瞬間、俺の中に溜まっていたいろいろなものが、軽くなった感じがした。
全てをぶちまけて、その上で、二人は俺を受け入れてくれた。
「本当にいいのか……? 俺、バカで……アホで……最低な奴だぞ……?」
目から溢れて売る涙が止まらない。声が上擦って上手く喋れない。
「私だって、最低でバカだったよ。それで、津守くんを傷つけちゃった…」
「俺も、お前と同じだよ。同じバカ同士、仲良くやってこうや」
その言葉が、俺の心に作った壁を壊した。
「笠島さん……中鶴……ありがと……ホントに……ありがとっ……! うわあああああああん!」
俺は子供のように泣いた。こんなにも、受け入れられることが嬉しくて、暖かいなんてしらなかったのだ。
心の底から、幸せと安堵を感じることが出来た。
子供の頃から抱えていた、とてもとても重たい重荷が剥がれ落ちていくのを、泣きながら感じていた。
短い時間でも、濃い時間を共に過ごせば信頼は厚くなります。
彼らの手助けのお陰で、一人の少年は過去を断ち切り、前に進むことが出来そうです。
紆余曲折ありましたが、無事彼らは元の歩むべき道に戻れたようです。
後は、彼が彼女と出会えば、一区切りと言った所でしょうか。
この物語は、彼にまつわる、大して面白くも無い、平凡で、誰にでもある日々を綴った物語です。
そんな物語を、あなたは楽しんでくれたでしょうか。
最後に残った些細なエピローグをお楽しみください。
エピローグ そして君と出会う
今日ついに、俺はあの人に告白することになった。
そのためか、気分が高揚して、いつもより早い時間に学校に向かっていた。
俺は過去を全て捨てた。エロゲも、同人誌も全部処分した。
漫画は……純粋に趣味なので、好きなものは残してある。
色々な物を捨てたお陰で、俺の気持ちは凄くすっきりしていた。
そのせいか、朝起きても、あの頃よりもすっきりした気分で起きられる。
「ふんふふ~ん♪」
思わず、鼻歌なんか歌って学校への道のりを登校していると、
「椋渡くん! おはよう!」
「おはよう、椋渡」
後ろから俺に挨拶する2人の声が聞こえる。
その声には聞き覚えがあり、俺は振り返りながら挨拶に返事をする。
「おはよう。乙嶺ちゃん。翔太」
あれから俺達は毎日の様に3人一緒に遊ぶようになった。
乙嶺ちゃんと翔太は付き合っており、最初は2人の邪魔になるかとも思ったが、
『昔から一緒にいるし、どうせ家に帰れば2人なんだし、むしろお前がいた方が新鮮で楽しい』
なんて言われて、二人とも納得していたので、今では気兼ねすることなく学校ではずっと3人一緒にいる。
「いよいよ今日だな。覚悟は出来てるか?」
「当たり前だろ。何のために散々練習してきたと思ってるんだ」
2人は俺の恋を応援してくれていた。最初は少し遠慮していたが、積極的な2人に、今では遠慮することはなくなった。
どういうシチュエーションで彼女と出会ったらいいのか、何の話をしたらいいのかなど、あーだこーだ言い合った。
そして、結局行き着いたのが、古典的な告白方法だった。
下駄箱に手紙、放課後屋上に呼び出し、単刀直入に告白。これで行くことになった。
ベタベタではあるが、ここに落ち着いたのが、本当に俺達らしいと思った。
放課後の事を考えていると、授業はあっと言う間に過ぎていった。
成功するかどうかは、やってみなきゃわからない。振られてしまうかもしれない。
ってか、振られる確立の方が確実に高い。
でも、不安はなかった。振られて撃沈しても、慰めてくれる二人がいる。
それがこれ程までに心強いとは思わなかった。
乙嶺ちゃんとの一度は失敗したと思った恋だったけど、今は、して良かったと思ってる。
「大丈夫? 緊張してない?」
屋上に向かう前、気合を入れる俺を乙嶺ちゃんが心配してくれる。
「緊張しないわけないよ。でも、不安な気持ちはないよ」
どうしたって緊張する物はする。吹っ切れたとはいえ、振られたらどうしようとか考えてしまうのは当然だ。
「なら十分だ。当たって砕けて来い!」
「ああ……。よし! 行って来る!」
頬を叩き、気合を入れ、俺は屋上へと向かった。
時間は放課後としか記していない。もう来ているかもしれない。まだいないかもしれない。
どっちにしろ、俺が言う事は一つしかない。
屋上に出る扉の前に着いた。この扉を開ければ、彼女がいるかもしれない。
深呼吸をした。これが最後の落ち着ける時間になるだろう。
深呼吸を終えると同時に、ドアノブに手を伸ばし、扉を開いた。
扉を開くと、屋上には人の姿があった。
扉の音で気が付いたのか、彼女は少し緊張した表情でこちらを振り返った。
間違いなく彼女だった。俺が一目惚れをした、千藤岬希さんだった。
ようやく、俺は彼女と出会うことが出来た。
「……あなたが手紙をくれた人?」
柔らかな声で、優しく微笑みながら彼女は、俺に問いかけてきた。
間違いない。この人の事が俺は好きだ。その思いを再認識する。
俺は彼女の問いに答える気はなかった。多分、最初にこの気持ちを言わないと、いい訳や逃げ道を作って言えそうもなかったから。
俺は大きく息を吸い、大声で、確実に彼女に伝わるように言った。
「好きです!」
いかがでしたでしょうか。
もう少し続けようと思っていたのですが、区切りが良過ぎたのでここまでの話で終了になります。
登場人物紹介の時点でサブキャラに設定が書いてありますが、続かなくなったのでその設定は本編では使われることはありませんでした。ご了承頂けると幸いです。
以上、ありがとうございました。




