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世界平和な魔法少女

「井上さん、この魔法少女キュアトロールをどう思います」


 頭の上に片方だけ猫耳をして、その逆サイドにはサイドポニーテールで

 目の中にチカチカと光る星がある。


「なんか、キャラデザインした人寝て描いたんじゃないですか」

「えぇ半分ほど当たりという所ですね、彼女は本来ならば、もっと洗練されて世の中に出てくるか、出てこないはずのものでした」

「えっ商品化されてますよね」


 どういう理屈か説明してもらってはいないが、現在キラキラデイズのカタログには記載されている。


 洗練されて商品化されたならば、多少人気もマシになっただろうに。


「そもそもキラキラデイズは、世界の危機を救うために、優れた召喚者を選定する為に作られたものです」

「いやいや、世界の危機ってそんなもの無かったですよね」

「ありましたよ、原因は空想生物達の就職難でした」


 空想生物の就職難とか世界の危機とかナカナカの訳のわからない事を言う。


「漫画や小説、映画などに登場する空想生物はクリエイターと契約することにより、この世界に召喚され存在を示し、ギャラを受取り生活しています」

「はぁ」

「しかし、力の弱いマイナーの空想生物達への契約を無視して、ギャラを支払わない事が多くなったり、著名な空想生物だけが多くの潤いをえたりして、貧富の格差が多くなりました」


 えっ、真剣にこの社長話されているんだけど、どういう顔をするのが、正解なのだろうか。


「市民権すら買えず消えてしまう前に、どうにかしなければならない、企業が悪い、政府が悪い、空想生物達の一部は力によっての侵攻を開始したのです」


 これが、ちゃらんぽらんな結城先生ならば、僕を騙そうと疑ったのかもしれないが、こうも真面目に語られると、本当にあった事なのかもしれない。


「空想生物達の侵攻を止めたのが、人間と契約していた空想生物達でした、契約していたもの達は、さらなるギャラのため、またはこの世界の愛ゆえ、果てはこの世界に溶け込めるような地位を条件に、協力したのです、優れた召喚者によって力を増幅した空想生物は、侵攻した空想生物達を撃退し、目立った侵攻は下火になり、現在は平和になりました」


 その横で優れたとか照れるなぁとかニヤニヤしていた結城先生は、このさい放っておこう。


「皮肉にもこの戦いのさなか、召喚者によって空想生物達の就職は誰でも通りました、そちらの魔法少女とは思えない、魔法少女キュアトロールさんも戦いに参戦するためだけに、契約したのでしょう」

「世界の平和は魔法少女キュアトロールが守るからね」

「いやだから、もう平和なんです」


 話を聞いていなかった魔法少女キュアトロールが、注意されていた。


「そう平和なのによりにもよって、何でこの時期に本当にこの方を召喚したんですか」

「そうよ、井上君」

「いや、知りませんよ、先生こそ知っていたんでしょ」

「責任転嫁してないで、建設的にどうすれば、魔法少女キュアトロールが魔法少女らしい事を出来るか考えましょう」

「そちらでなんかどうにかなりませんか?」

「こちらでは、魔法少女はアイドル活動で契約していますので、それじゃあ駄目なんですか」

「魔法少女が、平和だからってアイドル活動とか出来る訳ないだろ」

「こちらが出来る限り払えるギャラで納得しませんか?」

「魔法少女の活動はお金じゃない」

「大人はすぐお金で解決しようとするわねぇ、空想生物相手の新システムのロケとか戦闘新システムとかあるでしょ」

「いや、いや、それは流石に魔法少女には無理ですって」

「魔法少女は無理に挑戦するものだぜ、二人に不可能はない」

「命の危機もありますよ」

「魔法少女はそれでも目指すものさ、魔法少女井上もそれでいいな」

「えっ嫌です」

「都合が悪くなったら見捨てるとか最低よ井上君」

「先生に言われたくないです」

「わかりました、ただ命の危機に立ち向かえるかどうか含めて実技試験を受けてもらいますからね、不合格の場合、ギャラをもらって大人しく帰って下さいね」


 僕の意思表示を組んでくれたのかこちらにそっと目配せしてくれた。


 なんのかんので、お金で解決する気なのだろう。


 とてもありがたい。


「ふっもし負けたら、この魔法少女キュアトロールと魔法少女井上はアイドル活動でもするさ」

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