変わらぬもの
「変わったと思っても変わって無いこともあるんだと思いましたよ」
「気持ち悪いわね井上君」
「生徒に対して気持ち悪いは、あんまりだと思いますよ結城先生」
「元カレに言われたら、引っ叩くランキングの上位に入りそうなセリフだったから ついね。」
「元カレどころか付き合いゼロじゃないんですか?」
「見た目は良いから先生」
「あぁ出会って1分、付き合って1分別れまで1分でも元カレは元カレですからね」
「分単位でわざわざ刻まなくていいわよ」
「秒単位で無いことに僕の優しさを感じてくださいよ」
「まぁ優しさとか結局持たざるもののセリフよね、何がとはあえて言わないけど」
「先生のその暗に言っているところに先生の優しさを感じました、やっぱり先生は持たざるものですね」
「それで井上君、何が変わらないの、駄菓子でさえ、値段が変わってなくとも量減らしたりして多少なりとも変わっているわよ」
「いや、駄菓子と比べないでくださいよ」
「昔ながらの変わらない味とか言うけれど、時代や地球環境が変わっているから素材の味や香りは絶対に地球規模で変わっているから、普通変わらないというのは変な話よ、それを踏まえて何が変わらないの?」
「別に規模を大きくしろと言ってませんし、踏まえませんよ、最近レアカードが手に入った流れで、いけると思ってつぎ込んだらノーマルカードしか当たらなかったんですよ予算5000円オーバーしてレアカードこないとか」
「爆笑」
「腹立つなこの教師」
「いやー駄菓子より変わらないものがあるとか先生勉強になったわ」
「優しい先生、生徒のために部費としてカンパしてくれません?」
「井上君、先生優しいから持ってないわ」
「先生、社会人として優しいだけじゃあ駄目なんですよ」
「いや、先生見た目いいから」
「先生に相談しても何も変わらないって虚しいですね」
「まぁ変わらない素晴らしさもあるわよ」
「先生はそういう所多少なりとも変わったほうがいいですよ、何処をとは言いませんけど」