お金では解決出来ない
「魔法少女キュアトロール、まさかこんな状況で出てくるなんて」
「いや、結城先生、この状況でもどの状況でも、おかしいですよ、召喚って実際に出てくるなんておかしいでしょ」
「おいおい、お前はランプ擦ってでてくる魔人もバカにしたぞ、魔法少女が不思議に唐突に出て来るのは、当たり前な現象だろうが」
「そうですよ、井上君、魔法少女が不思議に唐突に出て来るのは、当たり前です、ついでにいうとそういう面倒な事は、夢見がちな若い男の子の夢でもありますし、若いお二人で解決してくださいね」
「いやいや、この状況を僕だけに押し付けないでくださいよ、先生でしょ、何かいい知恵だしてくださいよ亀の甲より、年の功って言うじゃないですか」
「井上君大人の解決方法って、案外お金だけですよ」
「役に立たないにもほどがある」
「じゃあ、井上君は何かいい案でもあるんですか、攻略本もネットだって役にたちませんよ、虚しい日常に役に立つ経験なんてあるとは思えませんよ」
「そりゃあありませんけど」
「という訳で、こっちの井上君とコンビを組んで頂戴ね、ほら私魔法少女って年でもないし」
「まぁ魔法少女って年か性別か問われたら、年の方が重要かもしれないし、井上とやらこれからよろしくな」
「井上君に面倒毎一丁はいります」
「嘘でしょ、先生こんな状況なのに生徒を見捨てるんですか」
「井上君、獅子は我が子を地獄に突き落とすって言うじゃない」
「何気にハードになりましたね」
「魔法少女なら飛べばよかろう」
「魔法少女じゃねぇよ、普通の学生なの」
「普通の学生が魔法少女を目指すか、それが普通ならば、なかなか世間は変わってしまったな」
「井上君の性癖はともかく、世界は今平穏ですから、魔法少女キュアトロールもアイドルを目指すことになりますね」
「はっはっはっ何をバカな事を、魔法少女といえば、戦闘揉め事の花形と昔から相場は決まっている」
「えぇ、昔はそうでしたが今は、じゃれあい慣れあいが主流ですから、魔法少女キュアトロールの出番がないと思います」
「なんで、呼ばれたからには暴れたいのに、じゃあなんで呼ばれたの」
「まぁ、世界の危機は私が学生の頃、魔法少女的な何かだった頃に大方解決されてますから、その頃の遺産が時代を超えて、ゴタゴタで忘れさられた今解放されたという所ですかね」
「結城先生、さっきから世界の危機とか言っていますが、もしかしなくても、結城先生が原因では?」
「あんたが原因なのか」
「井上君、魔法少女キュアトロール、先生が美しいからといって、争いの原因みたいな言い方は良くないですよ」
「この状況の原因は結城先生じゃないですか、どうにかしてくださいよ」
「どうにかして、魔法少女らしく暴れる環境を所望する」
「わかりました、先生がどうにかしましょう、学生の井上君には思いつかないでしょうがある方法があります」
「いや、どうせお金とかいうんでしょ」
「いえいえ、運営に報告するんですよ、ホウレンソウは基本ですよ」