レアカードは大事にしたいお年頃。
「へぇー レアカードの当たらない事に定評があったのに、個性なくした代わりに、いらない性癖を得たわけね」
「結城先生が僕の話を何一つ理解してくれないと言うのが分かりました」
「性癖に理解を求められても困るわよね」
「確かに井上、お前の性癖についてあれこれ言うつもりは無いが、そう言うのは、理解されないものだと言う事を知るべきだ」
「相棒として分かり合えることを切に願うよ」
「性癖の話は理解しないと言うのが伝わってないようだ」
「性癖の話じゃねぇと言うのを分かって欲しい」
「それで、井上君の性癖の話は置いとくとしても、レアカードが当たるなんてねぇ」
「大事にしますよ」
「大事にされるとするか」
「いや、君じゃねぇから」
「おいおい、正統な魔法少女キュアトロールを大事にしないで、誰を大事にするんだよ」
「レアカードの魔法少女シンデレラのコッチに決まっている」
「おいおい、相棒と書いて嫁とかいう輩がいると風の噂で聞いた事があるが、井上はまさかそう言う奴なのか」
「何処の噂か知らないけど、魔法少女キュアトロールと魔法少女シンデレラだったら、魔法少女シンデレラを嫁カードにするよ」
「死線を乗り越えた相棒をなんだと思っているんだ」
「いや、魔法少女シンデレラも乗り越えただろう」
「井上君が王子役とか無理無理」
「結城先生、教え子を笑わないでくださいよ」
「じゃあ笑わせないでくださいよ」
「そうだぞ、相棒は最初に出逢った私、魔法少女キュアトロールで行くべきだ」
「両方大事にすれば良いじゃないですか」
「南野社長、それは正論すぎて暴論ですよ、レアカードなら何でも良いみたいに聞こえるじゃないですか、僕は好みの可愛いい少女とか、綺麗なビジュアル重視なカードを集めて大事にしたいだけです」
「おいおい、まるで私がビジュアル面では劣っていると言いたいみたいじゃないか」
「相棒として、話が通じるとは思ってもみませんでした」
「相棒だからな」
「あっやっぱり訂正して、嫌味通じてないなと実感します」
「まぁ私もモノの様に大事にされたい訳じゃないし、井上がスマホ画面にキスしようが、見て見ぬ振りぐらい相棒として許容するぐらいできるから、精々魔法少女シンデレラを大事にすればいい」
「何、その譲歩しましたみたいな感じ、あとスマホ画面に流石にキスとかしないから、そこまでの人には成れないので、精々実際のカードに1回ぐらいキスして、毎朝毎昼毎晩拝んで、ニヤニヤするぐらいだから」
「わぁ井上君、セクハラ」
「何処がですか! 真っ当ですよ思春期として」