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死んで花実が咲くものか 24

 夜の人気のない公園に美佳とtamaは来ていた。


 治子は先に帰ってしまったが、美佳としては彼とお話しなきゃと思ったので、彼の家へ行く途中に目にしていた公園のベンチに場所を移したのだ。


 美佳は淡いピンクのカーディガンを羽織っていたが、tamaは帰宅時に上着を脱いで学校の制服だけで出てきていたから、彼女には彼が少し寒そうにしているように見えた。


「親とはあまり上手くいってないの?」


「あまりね。」


「でも、ハルさんのことは抜きにしても、親にはきちんと伝えなきゃダメだと思うよ?」


「いいんだ。」


「あ、そ。」


 tamaが三日後には死んでしまうと思うと、どうしても空気が重たくなってしまい、会話が長続きしなかった。


「それよりさ、どういうふうに抵抗すればいいと思う? エロスさんは手足を拘束してもらって、それでもダメだった。じゃあ、次はどうすればいいかなって。」


「それはチャットでみんなに聞きなよ。私に相談されても、良いアイデアなんて出ないよ。」


「あそこじゃ僕はミヤちゃんだけが友達だったし、もうあとがないかもしれないけど、せっかく会えたんだから、ミヤちゃんと一緒に考えたいんだよ。」


「私もタマと実際に会うまでは、あのサイトでタマは唯一の友達だったよ? いまは違うけど。あと、どうすればいいかって質問に対しての答えはいまも言ったように、まずはチャットでみんなと相談すること。その方が絶対に良いやり方が見つかるから。ほら、三人寄れば文殊の知恵って言うじゃん。」


 元気のないtamaを見て同情した美佳だったが、自分と幽霊対策の話をしたいという彼に呆れ果ててしまって、彼の自殺予告に対する猜疑心さえ生まれた。三日後に死んでしまうというには、彼の話はあまりに暢気なものに思えたのだ。


 彼にムカッとさせられて、そうして棘を含んだ言葉が自身の口から彼に対して発せられて、彼がしょんぼりするのを見ると、なぜか分からないがスッキリする自分がいた。


「チャットは私もできるだけ見るようにするから、そこでまた話しましょう。」


 そう言って、まもなく美佳は家路に着いた。

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