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黄昏人  作者: はるハル
Lost Sheep
11/93

10



 豊かな緑髪を後頭部の高い位置で一つに結って後ろに流し、鷲色の双眸と透き通るような白い肌を持つその女性は、楚々とした笑みでメイリンとフィリアを捉えている。背後に控えた女官の視線も同じで、決して友好的でないそれにフィリアは戸惑った。テーブルを挟んで向かいにいるメイリンを見ると、険しい目で少し俯いたまま動かない。

 打って変わって緊張した雰囲気。メイリンが紅茶の入った容器から手を放して膝の上でぎゅっと組み合わせた。そして意を決したように顔を上げる。


「……何の御用でしょうか、パオラ姫」


 何かを堪えたような、強張った声。フィリアはその声の力の無さにまず驚いた。パオラと呼ばれた女性は頬に手を当てて穏やかに笑う。

「まあ、わたくしの名前を存じて下さったのね。では、わざわざわたくし自ら出向いて差し上げたことに感謝して下さいましね。本来ならば、貴女からわたくし達に挨拶に参らねばなりませんことよ。けれども、今は貴女はこの世界に馴染むのに大変苦労されていらっしゃって、そんな余裕などないのでしょう?」

「パオラ様、なんとお優しい……」

 女官の一人が、うっとりと囁く。続くようにして、他の女官も自分の主であるパオラを褒め称えた。フィリアは思わず、奇妙な空間、という感想を抱いた。

「ですけれど、聞き捨てならない言葉が耳に届いてしまったものですから、……わたくしとしたことが、つい。……ふふ。もう少し身をわきまえたらいかが?」

 柔らかな口調の中に含まれた棘を感じてフィリアはどきりとした。最後の言葉はフィリアに投げつけられた言葉だ。パオラはフィリアを一瞥して、またすぐにメイリンに視線を流す。


「所詮、貴女の存在は皇帝陛下の決められた政策に必要なだけ。レヴァイン殿下は皇帝陛下のご意向に従って、仕方なく貴女を優しく迎え入れてあげましてよ? 舞姫として少しばかり下界で評判の良いというだけで、偶然、選ばれただけ。そのことをもっと心に留めなければなりませんわね」


「 ―― っ!」

 下界、という表現にメイリンはきゅっと唇を噛み締めた。

 表情と口調はあくまで限りなく穏やかで、諭すように優しい。けれど、その内容はとても非情で容赦ないもので。わざと刃物を切りつけるように囁くパオラ、そして明らかに傷ついているのに何も言い返さないメイリンを見て、フィリアは咄嗟に椅子から立ち上がって叫んでいた。

「や、やめて下さい!」

 何だこれは、弱いもの苛めですか。

 そう憤然として立ったはいいものの、途端に何故か奇妙な沈黙が流れてしまった。周りを見ると、皆表情が抜け落ちている。ただ当のパオラだけが穏やかな笑みを浮かべていた。

 え、っと……。

 刺々しい空気に一気に勢いを殺がれたフィリアは、冷や汗をかく。まさか反抗されるとは思わず、あっけにとられていた女官達はすぐさま般若のような恐ろしい表情を顔に張り付けた。

「お前……! たかが平民の女官の分際で、レヴァイン殿下のご側室であられるパオラ様に向かってなんという無礼なっ!」

「パオラ様はその上、ご側室の中でも一番の高貴な身分でいらっしゃいますのよ。そのような態度は不敬罪に当たりますわ」

 信じられないというように、女官達の叱責の声を幾つも重なる。当のパオラはにこやかな笑顔を崩さずに「いいのよ」と宥めた。そしてまるで駄々をこねた幼子を見るように、少し困った顔をした。

「あら、だって勘違いは早くに直して差し上げた方がいいでしょう。わたくしだってね、こうなることがわかっていたのですわ。ですから差し出がましいことだと思いましたが、平民の側室など、殿下の……それだけでなく皇宮全体の品位を落とすだけと諫言したのですけれど。……ねぇ、友達思いの可愛らしい歌姫様」

 可愛らしい――すなわち子供だということだろうか。要するに、わざわざ平民が出すぎた夢を見ないように釘を刺しに来たということなのだろうか。

 皇宮で過ごして少しだが身分の差を感じ取ったフィリアだったけれど、でも個人の感情についてまで彼女に強制される謂れは無い筈だとフィリアはパオラを見詰める。

 ああ、でもなんでこんなことに、と泣き言を言いたくなってしまうもう一人の自分が遠くにいた。本来、自分という人間は、事勿れ主義なのだ。争いとか喧嘩とか、嫌いなのだ。極力、関わりたくない、敵意とか、こんな強い視線を向けられると、情けないことに膝が竦んでしまうくらい、小心者なのだ。

 でも。

 背後の覇気のないメイリンが信じられなくて、庇うようにして立った。なんだか今のメイリンは、これ以上パオラに睨まれたら、散ってしまいそうなほど儚い。なんとか矛先を逸らさなきゃ、という思いで一杯だった。その思惑は、うまく功を奏したらしい。

「まあ……」

 従順そうな少女の意外な態度にパオラは気色ばんだ。メイリンに対する沸沸としたものがフィリアに向いてしまう。

 彼女は当初は少し挨拶をして、皇宮の世界がどういうものかを忠告してやるつもりだった。けれど、偶然彼女達の話が聞こえて、パオラは耳を疑ってしまったのだ。


 ――― 何を勘違いしているのだろう。まさか、自分達と同じ位置に立ったつもりでいるのだろうか。ただ、利用されているだけだ。幾らでも代用がきく使い捨ての道具と同じなのに。

 自分達の立場がどれだけ脆くて儚いものか、それすらもわかっていないのだろうか。


 もやもやとした苛立ちが胸の奥から込みあがって、パオラは言えずにはいられなかった。勘違いして勝手な夢を見て、おかしな欲望に変わる前にその芽を摘み取らねば――― 彼女にとっては一種の使命感。だが、これだけ言ってやれば、大人しくなるだろう、出過ぎた想いなど抱かないだろうという予想は見事に崩されてしまった。思わず叱責の声が喉の奥まで出かかってしまうが、彼女の淑女としての矜持がそれを許さなかった。無理やり口の端を吊り上げて笑みを象る。

「どうやら、貴女にもお教えせねばならないことがたくさんあるようですね……」

 あくまで気品ある態度を崩さずに、けれど優越を隠せない表情に、フィリアは少したじろいだ。

「……その内わかることですけれど、いくらヒユウ様を想ったところで、その想いが届くことなどありませんわよ。……あのお方にはずっと想い人がいらっしゃいますもの。まあ、それ以前に貴女のような何も持っていない平民の娘を、あの方が相手にするとは考えられませんけれど」

 ヒユウという言葉にフィリアは鼓動が撥ね上がった。まさか、パオラも勘違いしてしまっているのだろうか。

「……わ、私は……別に」

 関係ありません、と言おうとしたが、パオラにはそれが少女の強がりにしか見えなかったのだろう。うっすらと愉悦まじりに笑った。女官達もくすくすとフィリアを嘲る。先程までの苛立ちも払拭されたらしく、

「それならよろしいんですの。では、また」

 気品溢れる仕草で一礼をして、こちらを睨む女官達を従えて元来た道を戻っていった。



 居心地の悪い沈黙が降りて、せっかくのお茶の時間がとんでもないことになってしまったと思った。フィリアは努めて明るく振舞おうとしたが、振り返って見るとメイリンが予想以上に元気の無い様子だったのでどうしたのだろう、と疑問に思う。

「メイリンさん……?」

 テーブルの上ですっかり冷めてしまった紅茶をぼんやりと眺めている。木陰のせいか顔色が随分悪く見えて、フィリアは覗き込んだ。

「メイリンさん」

 もう一度呼ぶと、そこで漸くはっとした顔でメイリンはこちらを見た。

「……大丈夫よ」

 そう言って浮かべたメイリンの笑顔は明らかに無理して作ったものだ。彼女らしくない態度に、ますますフィリアは不安に思った。いつもの彼女だったら、あそこまで馬鹿にされれば一番に強く言い返していた筈だ。それか、にっこりと笑顔で盛大な厭味の反撃を繰り出している筈なのに。きっと、何かがあったのだろう。やはりレヴァインに関することだろうか。それとも皇宮での暮らしに疲労しきっているのかもしれない。

「メイリンさん、辛かったら我慢しないで吐き出してくださいね」

「いいの、私は大丈夫」

 辛いことは人に話せば少しは気が楽になるものだ。そう思って出た言葉だったのだが、メイリンは頑なにそれを拒否した。いくら疲れていても相手に対する気遣いと感謝を忘れない彼女が、こんな硬い態度をフィリアにとるなんて初めてだった。フィリアは眉を顰める。

「大丈夫には見えません」

 いつもの輝きを失った黒水晶の瞳を伏せて、彼女は一切の反応を見せずにいた。何の感情も読み取れずに、フィリアは焦る。

「……メイリンさん」

「放っておいて……!」

 堪らず叫んだメイリンにフィリアは目を見開いた。痛みを堪えるような、声。こんな風に彼女に拒絶されたのは初めてだ。正直、フィリアはショックを隠せなかった。


「……だって、フィリアはハデス様が戻れば、ここから出ていってしまうでしょう……?」


 一瞬で顔色を失ったフィリアを見て、メイリンは自分の発言を悔いたように唇を噛み締めた。それでも、止まらないようだった。


「だから、私は一人でも大丈夫」


 とうとう最後まで目を合わせてくれないメイリンに、フィリアは何も言うことが出来なかった。















―― ……だって、フィリアはハデス様が戻れば、ここから出ていってしまうでしょう……?



 ずっとこの言葉が頭を巡って、あまり眠ることが出来なかった。夢の中にまで出てきてしまって、目覚めは頗る悪い。彼女の言葉に何も返すことが出来なくて、自己嫌悪に陥っていることに気付く。でも、その場限りの言葉は慰めにもならないだろう。彼女の言ったことは事実なのだから。

 正直、ずっとこの城で過ごしたいかと問われれば、フィリアは否だと答えるだろう。この城での滞在期間はハデス司祭が見つかるまで。レヴァインともそう約束した。彼が見つかれば、もといた街に戻って、また穏やかな生活を過ごすと決めていた。教会でシスターの務めを果たしながら、孤児達の世話や家事洗濯など毎日やることはいっぱいある。つい最近までのことなのに、何だか随分と懐かしいと感じた。それだけ、ここの生活に追われていたということか。早く、赤いレンガの街に帰りたい。


 ―― でも、なんだか今そう思うことは、逃げているような心地に襲われるのは何故だろう。


 フィリアは頭を振った。これ以上余計なことは考えたくない。ハデス司祭と一緒に帰る、それまでの我慢だと思ったからこそ、皇宮で色んな人に色んなことを言われても受け流すことが出来たのだ。そもそも自分は望んでここに来たわけじゃない。偶然が重なり合った結果だ。だから、ここで受け入れられないのも仕方がないし、ここに自分がいるべきではない。相応しい居場所ではないと思った。だけど……。

 メイリンさん……。

 黒髪の妖艶な舞姫。強く逞しい彼女のあんな弱々しい姿を見ると、そう考えることに戸惑いが生じてきてしまった。

 ハデス司祭と一緒に帰って、穏やかな生活に戻りたい。

 でも、今のメイリンを放って置けない。仮に今帰っても、気になって元の生活どころではないかもしれない。


 その二つの思いが錯綜して、フィリアを悩ませた。





「 ――リア。フィーーリアっ!」

「!」

 ふと気が付くと、視界一杯にネイミーの顔があって、フィリアは仰け反った。そのまま一歩後退って、ゆっくりと辺りを見渡す。今まで途切れていた人々のざわめきが脳内を揺さぶった。そんな少女をネイミーは心底不思議そうな顔で見ていた。

「どしたの? なんかどっかの世界に旅立ってたみたいだけど」

 戻ってきた? と尋ねられて、漸くここが帝都の大通りの真中で、自分達はお使いの途中ということに気付いた。フィリアははっとして、足元を見ると安堵の溜息を吐く。右手に下げられた荷物はどうやらぼんやりと思考に耽っていた間も、取り落とされることはなかったようだ。

「はい、ごめんなさい。少し考え事をしていました」

「ふ~ん……なんだかまだ具合が良くないよね。昨日メイリン様にちゃんとお休み貰えたの?」

 メイリンの名前が出てきて、フィリアはぎくりとした。それをネイミーは結局休みを貰っていない、と解釈したらしく、頬を膨らませる。

「んもー、せっかくの機会だったのに勿体無いなぁ。ちゃんと寝れてないようだし。うっすらと隈ができてるじゃない!」

 怒った顔をして、フィリアの目元を指さす。

「何か、悩み事があるなら言ってよね。フィリアの立場は特殊だから、色々大変だろうしね。そだ、今度一緒にお茶でもしようよ。日々の疲れを癒すにはやっぱり和やかなお茶の時間が重要っ!」

「ありがとうございます、ネイミーさん……」

 彼女の気遣いが、すうっとフィリアの心に染み込んでいく。さっきまで怒った表情をしていたネイミーは今は「厨房にね~高級な茶葉を隠してるんだ~っすっごい貴重で、おいしいんだよ~」と悪戯っぽい笑顔をしている。今にもスキップしそうなほど軽い足取りで、フィリアの隣を歩いている。くるくると表情の変わる彼女といると、こっちまで元気が湧いてくるようだ。まるで、新緑の中にいるみたいに、癒されるようなわくわくする気持ちになる。自分も、こんな風にメイリンを癒せたらいいのに。ぼんやりとそう思ったところで、フィリアは「あ」と声を上げて立ち止まった。

「フィリア?」

 つられるようにしてネイミーも立ち止まって、首をひねる。

「ネイミーさん、今日、このあとお時間空いてますか? 宜しければ、お茶しましょう。……メイリンさんも一緒に」

 弾んだフィリアの様子に、目を瞬かせたネイミーだったが、

「えっ、いいの!? メ、メイリン様も!? しようしよう、仕事さぼってでもしよう!」

 と歓喜の悲鳴を上げた。やったー、と子供みたいに無邪気に両手を上げて全身で喜びを表現している。

「あ、いえ、仕事をさぼるのは良くないと思いますから……」

「やだー、言葉のあやってやつだよー。今日は昼食後は暇だからしようよっ、あ、そんな目しないでよー、本当だってばっ」

 メイリンのファンだというネイミーはうっとりと恍惚を滲ませながら、「メイリン様とお茶かー」と空を仰いでいた。

「……わかりました、では昼食後に一緒にお茶しましょう」

 ネイミーがいるなら、メイリンの心も癒されるかもしれない。気まずくなってしまったけれど、これをきっかけに元通りに戻るかも。うむ、いい考えだ。他力本願だとは思ったけれど、メイリンが少しでも元気になってくれればそれでいいのだ。

「うんうん、了解っ。……ってそれよりさー、フィリア、なんとかんない? それ」

「それ?」

「いつまで敬語なのー、女官としてはあたしのが確かに先輩だけど、年齢は一緒だし、敬語使われるの好きじゃないんだ」

 敬語を使うということはまだ壁を作られているとでも思ったのだろう。どうやら、ネイミーは拗ねているようだった。フィリアは困ったように眉尻を下げた。

「ごめんなさい、その、この喋り方はもう癖になってしまっていて。今更直せないんです」

 シスターという職業柄のせいだろうか。聖職者にとって礼儀は基本だし、老人を相手にすることが多いので、一日中敬語ばかりになる。そうする内に、いつのまにかこれが普通になってしまったのだ。

「……癖? じゃあ、誰に対してもそうなの? 別にあたしに気を遣ってるわけでなくて?」

「はい、そうです」

 ネイミーにとっては敬語うんぬんというより、気を遣われているのかどうかが問題だったらしい。頷くと、「なーんだ、そういうことなら別にいーよ」とぱっと顔を輝かせた。



「きゃぁああぁっ!!」

 城へ帰る大通りの途中で、前方から甲高い悲鳴と、何かが割れ響く音が聞こえた。祭りの賑わいに覆い被さるように、動揺と混乱の波が伝播する。客寄せをしている店の人間も、並べられた商品を見定めていた人間も一斉に騒ぎの中心へ目をやって口々に何事かとざわめき出した。

「なんだろっ? 行ってみよう、フィリア!」

「あっ、待って、ネイミーさんっ」

 野次馬根性が発達しているのか、ネイミーは好奇心たっぷりといった勢いでフィリアの腕を引っ張り出した。人ごみを掻き分けて前へ進む。どうやら大神殿の前の広場で何かがあったようだ。けれどすごい人だかりで、入ることが出来なかった。ネイミーは悔しそうに「見えない~」とぴょんぴょん兎みたいに跳ねていた。フィリアも背伸びして隙間から前を窺おうとしたが、その時にどんと肩がぶつかってよろめく。

「わわ……っ」

 よろめいて倒れそうになって目を瞑ったが、不自然な体勢のまま止まった。手首を強く掴まれる感覚に不思議に思って目を開ける。


 ―― あ……。


 力強い意志を宿した切れ長の瞳が、真っ先にフィリアの脳に直撃した。

 そして真っ赤な、燃えるような髪。まるで炎をそのままそっくり宿したような色で、後ろで三つ編みにして垂らしてある。耳にあたる部分の髪だけが染めているのか黒かった。

 同年齢ほどの長身の少女はフィリアの腕を掴んで体勢を整えてやった。

「すまない、急いでいたものだから」

「あ、はい。こちらこそ……」

「アレシア、急げ」

 言い切る前に、横から低い男の声が慌てたように言う。こちらはフードを被っていて表情は見えなかったが、かなり切迫したかんじは伝わってきた。

「わかっている」

 二人はフィリアの横を通り過ぎ、するすると人ごみの中をすり抜けていく。振り向いたときには姿はすっかり見えなくなっていた。いつのまにか周辺の人間に巧みに事情を聞き出していたネイミーが早速フィリアに報告しにやってくる。

「なんか周りの人に聞いたら、神殿の方で、賊が侵入したそうだよ」


「賊……」


 まさか……。

 先程の、まるで人ごみから逃げるようにして去っていった紅髪の少女が脳裏に浮かんだが、フィリアは頭を振ってそれを払った。あのような少女が賊である筈がない。


「怖いね~、やっぱりエルカイル教会を敵視する人たちかなぁ……それとも反帝国組織だろう、とか議論にまで発展しちゃってるよ。ま、そろそろあたし達も帰ろっか。お茶お茶!」

 騒ぎの原因が知れてすっきりしたのか、ネイミーの頭の中はもう昼食後のお茶のことで一杯のようだ。フィリアを急かすようにして城へと戻った。




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