ネクシア
「…どこだここ?」
目を覚ますと真っ暗な場所にいた。
たしか俺は神様と話をしてネクシアってとこに、…ここがネクシアなのか?、…暗い、…ってか狭っ!!!
思いっきり立ち上がってみると何かを突き破った。バキッって音がしたのでたぶん木製の何かだろう、…なんだこりゃ。
俺が突き破ったのは樽だった、…ってことは俺は樽に入ってたのか、…もう少しマシな場所に転送してくれよな。辺りを見渡してみると、大自然が広がっていた。
「これは凄い、…」
地球のサバンナみたいな場所だ。テレビでは何回も見たが、実際に大自然を見るとなかなか感動するもんだ。しかし動物じゃなく訳のわからないのがたくさんいるがな。
目が三つある牛みたいな奴らの群れや、生き物なのかも分からないクネクネした棒みたいな奴など、他にも変な生き物がたくさんいる。こいつらが魔物なのかな、…?
外見は変だが襲ってこないので、無視して辺りを探索することにした。
それにしても人いるのか?、…どこにも人がいた痕跡など無いが、……………ん?
30メートルほど離れた所に、こっちをじっと見つめる生き物がいた。
あれは、……虎?ではないか。だって翼あるもんな、しかも真っ黒だし。
その虎みたいな奴がずっと睨んでくるので、俺も睨み返してみる、…10秒ほど睨み合いになり、俺が先に目をそらしてしまった。
「俺の負けかー」
すると虎?は遠吠えを叫び零夜に向かって突っ込んできた。
「うわーめんどくさそう、…こんなときはあれだ、フィールド展開しよう。地球では恥ずかしくて名前無しでやってたが、一回くらいいいでしょ、…、デスフィールド」
すると、零夜の周り半径4メートルくらいにある草花が一瞬にして枯れた。
「それ以上近付いたら死ぬよ」
虎?も寸前で何か察知したのか止まろうとしたが、勢いがありすぎてそのまま突っ込んでしまう。フィールドに先に入った頭から骨となり、全身が骨となって、骨のまんま零夜にぶつかりバラバラに砕け散った。
「だから言ったのに、…」
なんか頭が…………なんだ?
急に頭が痛くなったがすぐに治り、フィールドを消して、また先に進むことにした。
、………いいかげん誰かいないかな。
あれから魔物も急に姿が見えなくなり、ひたすら1人歩き続けていた。何か出てこいと願っていると、その願いがようやく叶う。
「ん?」
零夜を何か大きな影が覆った。
もしかしてドラゴン!?
期待に胸を膨らまし、上を見上げて零夜は唖然とした。
「、…………豚?」
零夜の真上を飛んでいたのは、体長5メートルくらいで、三つ顔があるどこからどうみても豚だった。
「………なぜに豚、…ドラゴンじゃなくて豚かよ」
むしゃくしゃして殺そうとしたが、よく考えればただ上を飛んでいるだけなので、そのままにして豚が空を飛ぶ異様な光景を見ていた。
ここはなんでもありだな。
豚を眺めていると何やら地響きがしたきた。
「なんだなんだ?」
すると、地面が盛り上がり蠍の化物みたいなのが現れ、そのまま豚に目掛けて空に突っ込み食らい付き、地面の中に引きずりこんでいった。
「、……………弱肉強食だな」
零夜は再び歩きだし、一時間ほど歩いたところでようやく村らしきものが見えた。
「やっとか、…」
その村に向かうことにした。