〜第一節〜誓いの涙
〜前回まで〜
ThirdGameでは死に際の状況で【エクシードインフェルノ】により勝利する。
最後の2人…龍斗と剛。最後に待ち構えているゲームとは?
『最後の2人となった。ThirdGame終了だ。最後にFinalGameを始める。』
『最後の試練は…どちらが死ぬか決めてもらう。』
俺たち2人に沈黙が続いた。
──あの時の夢のようにはしたくない。俺が死ぬしか道は…
『あのなっ!』
2人の声が重なったが俺は強引に再び話しかけた。
『剛には沢山の事を教えてもらった。本当に感謝している。ここまで俺が変われたのも剛のおかげだ。だから俺はお前に生きて欲しい。』
『龍斗…』
剛は悲しそうな顔をしていた。
剛は何か考えたと思うと向きを変えスピーカーに向かって叫んだ。
『おい、スピーカーの男!死ぬのは俺だ』剛がスピーカーの男に向かってしゃっべりかけた。
『お前なに言ってるん…
『いいから、はやくしろ!』
剛が声を荒げた。そして剛は光の粒子になっていく。
『龍斗、お前は皆をきっと救える。だから俺を含めた皆を助けに来てくれ!ずっと待ってるからな』
剛はそう言って消えた。
俺は夢の様には叫ばなかった。俺は必ず助けまた会えると信じているから。
『Life Risk Gameの勝者は哀川 龍斗だ。これからお前にはFeizersに行ってもらう、そこで、幹部をやってもらう。』
──ここでFeizersに行ったら剛や皆を助けれなくなる。逃げるか。
『おい、死んだと言った奴らはFeizersに転送されたんじゃないのか?』
『そのとうりだ、奴らには奴隷として働いてもらう。』
──奴隷だと?なんて事を…
『お前にFeizersのヒントをあげよう。【another earth】だ。迎えが到着した。外に出ろ。』
俺は学校を出るとそこには超巨大宇宙船が浮遊していた。俺は隙を探していたがなかった。
──逃げれないのか。
絶望した俺の後ろから声が聞こえた。
『こっちだ!』
俺は声のする方へ全力で走った。異変に気がついた宇宙船は迫ってくる。そして、声のする方へ辿り着くと30代前半くらいの男の人がいた。
『あなたは?』
『話は後だ!さぁはやく俺の元に』
俺は後ろを振り向くとFeizetsの宇宙船がもう目の前に迫っていた。時間がなかった俺は言うとうりにした。
『いくぞ!』
男は合図と共にポケットから携帯らしき機会を取り出しボタンを押した。
俺は一瞬で何処かの家の部屋についた。
『ふぅ、間に合った。』
男は大きな息を吐いた。
『紹介遅れたね、僕は井川 悠斗だ。僕も君みたいに都市伝説を体験したんだ。それから、僕はたくさんの事を調べ、ついに尻尾をつかんだんだ。わかったことは2つ。
1つは、奴らはのいるFeizersとは、パラレルワールドの地球と言う事だ。。そこでは、人類は絶滅危機に陥っている。その為俺たちを向こうに転送しゲームで負けた奴は奴隷に、勝った奴は幹部にして危機を離脱する事が目的だ。
2つ目は、この世界から向こうの世界に行く方法。それはパソコンのURLにhttp://www.feizers.co.jpを入力し開くと真ん中にパスワード入力スペースのあるサイトに辿り着く。パスワードを入力すれば、向こうにワープできる。』
俺はFeizersの全貌が見えてきた。
『君は選ばれた3人だ。』
『俺が??そんなわけ…』
俺は自分にそんな覚えはなかった。
『君も体験しただろう。急激に能力があがる事をその能力を使えるのは10億人に1にいるかいないかと言う存在だ。』
──10億?俺にそんな能力が眠っていたのか。
『他の2人は誰なんだ?』
『お前の親友、涼宮 剛と吹雪 零花の2人だ。』
──剛はわかるが。吹雪 零花ってあのサイトを書いていた人か。
『俺、その吹雪 零花って人のサイトを見た事があります。』
『そんなはずは…彼女は今Feizersにいるはずだ。この世界のサイトにかかれるはずがない。』
俺は携帯保存していた。サイトの記事を見せ再びサイトを開くと無くなっていた事を伝えた。
『なるほど。彼女はFeizersにいる自覚がないようだ。サイトは何らかの原因により一時的に繋がったみたいだ。』
俺は男の事に納得できた。
──そういうことだったのか。
『だから、君にお願いがある。パスワードを解析しFeizersに行きその2人を見つけ出し。その2人とこの地球から転送された人達をこちらに再び転送して欲しい。』
俺は深く考えた。
──勿論、皆との約束は守る。けど、俺に出来るのか…
『すぐにとは言わない。もし、行ってくれるのなら2日後またここに集まって欲しい。』
俺は頷き男の家を後にした。
外に出ると、もう太陽は沈みきっていた。時刻は7:29分、俺は家に帰った。
肉体と精神にはかなりの疲労がきていたので、俺は風呂に入ってそのまま寝た。
翌日、俺は学校に行くことにした。通学路には生徒は俺1人だけだったが、誰も不思議に思っていない。学校に着くと。誰もいなかった。
俺は自分の教室の椅子に座った。
俺は学校生活の記憶を思い起こしていた。
…学校に行く朝の光景、
皆と過ごした、教室、
話し笑った休み時間、
汗を流した校庭。
すべてが懐かしく思えた。俺の頬には涙が伝う。俺は急にあれだけ嫌々通っていた、学校生活が恋しくなった。
窓をみると、太陽が真赤に燃えていた。まるで、俺を勇気づけるように。
こうしてる今も、皆は奴隷として働かされている。
──たとえ、無理なことでも願い続ければいつか乗り越えられる
俺は心に決め家に帰り。明日への準備をした。
そして…
俺は男の家の前に立っていた。
──行くか。
俺は一歩踏み出しインターホンを押した。直ぐにドアがあき、男が出てきた。
『待っていた。入って。』
俺は家に入りパソコンのある部屋に案内された。
『君にはこれを渡しておく。』
そう言うと俺が学校から転送された時に使われた機械を3つわたされた。
『これはトランスコアといい転送など様々な機能がついている。これを使って俺がここから指示をだす。これを他の2人に渡してくれ。それでは頼んだ。』
俺は確認をとりながらFeizersに行く為のサイトを開いた。
『パスワードは【another earth】だ。』
俺はパスワードを打ち込んだ。
そして俺はEnterを押した…
〜次回予告〜
〜第二節〜Feizers
龍斗はFeizersに行くことを決心する。
その頃Feizersでは緊急事態に陥っていたのだった。