〜第ニ節〜怒りの終極
〜前回まで〜
剛の進化により勝ち続けた。残ったのは天使のチームと俺たち神のチームだった。
ラストゲームは龍斗にたくされたのだった。
『それじゃあ言ってくる!』
俺は怒りごもった声でサブルームを後にした。
俺は嫌な予感がした…やばい
俺の怒りを打ち消すような途轍もない冷酷な気配が俺を震えた立たせた。
俺は重い足取りでメインルームに入った。
椅子に誰かが座っている。
‼
そこには、…
松田 雷輝
が待ち構えていた。そいつは俺のチームの佐々木を遥かに凌駕する天才だ。
──いかにもラストゲームって感じだな。
俺は絶対に勝つ。いや、勝たなければならない、沢山の人の思いを無駄にするわけには行かない。
再び、俺の怒りと闘志に火がついた。
『ラストゲームは【Dead or Alive】が続行不能となったため別のゲームを行う。それは、
【stakeTowSelect】ゲームだ。ルールは至ってシンプル。
トランプを中心に置き両者一枚ずつひいて行く。
プレイヤーは勝負するか負けを認めるかを選択する。勝負した場合その数の大きさで勝負する。勝負を降りた場合、相手に1pt入る。勝負した場合、勝った方に2pt入る。これを9ターン繰り返す。最後にptの数が多いプレイヤーの勝ちとする。』
『両者はテーブルへ』
俺は椅子に座った。俺と雷輝の1対1だ。
剛が頑張ったんだ。俺もそれに答える。
『ゲームスタート。』
〜1ターン〜
俺はカードを引いた。
スペードの12
なかなかいいのが出たぞ。
『勝負だ!』
『降りる』
勝負を仕掛けたが降りられてしまった。
相手はクローバーの1だった。
運が悪かったのか…
〜2ターン〜
ハートの5
う〜ん微妙だ。しかも相手は自身満々と言う顔をしている。
『勝負だ』
相手は勝負をしかけてきた。
──ここは降りとくか…
『降りる』
カードを、見るとダイヤの3だった。
『何!』
俺は驚いた。あの状況で勝負を仕掛けてきた。流石だな。しかし、俺は学んだ、表情、仕草などを利用すればいいことを。
〜3ターン〜
クローバーの7
俺はカードを見て眉間にシワを寄せる仕草をした。こうすれば、相手はを裏の裏をかいてくるはずだ。俺の手札はいいと。
雷輝は
『勝負だ』
──よし、俺の予想通り引っかって…てええっ!
『降りる』
焦った俺は 降りてしまった。しかし相手のカードは5、勝っていたのだ。俺は降りたことを悔やんだ。
『君が裏の裏をかいてくるって考えてた事ぐらい。想像つくよ。』
雷輝は余裕をかましてきた。
『…!!』
かなり強い。
──こいつにはこんな子供騙しは効かないってことか。
〜4ターン〜
スペードの9
半分の確率だ。
『勝負だ!』
『勝負。』
相手は乗ってきた。雷輝はダイヤの13
俺は冷静さを失いまたも負けてしまった。
『君の考えてる事なんて、おみとうしだよ。
いさぎよく諦めたら?』
…諦めたら?、諦めたら?、諦めたら?…
俺の頭に重りとなってのしかかった。
俺は無理だったんだ。俺は、俺は何も出来ないんだ。
……
…諦めるなよ!…
…剛の声?
『最後はお前に任せる!』
『友達だからに決まってるだろ!』
『何か、あったら相談しろよ!』
俺の頭の中に剛の言葉が流れた。
そうだ、剛のために、皆のために。…
『諦めねぇ!』
『君がどう努力しようと。僕には勝てない。』
確かに雷輝の言うとうりだ。
──だけど、だけど、諦めたらそこで終わりだ!でもどうすれば…
…あなたの仲間思いの心、諦めない心…
──誰だ!?
…私はあなたの心そのもの。あなたには特別な力が眠っている。今はただ使えないだけで。想像しなさい、あなたの心の想いを。そうすれば、あなたの力はそれに答えてくれるはず…
──俺の想いは決して諦めず、仲間を救う事だ!
…ドクン、ドクン、ドク、ドク…
心臓の鼓動がはやくなって行くのと共に体中に力が漲るのがわかった。
反撃だ!
〜5ターン〜
『教えてあげるよ、この世は想いだけでは、どうにもならないことを』
カードを引いた。俺はカードを見ずに
『勝負だ!』
『ハハハ、面白い。その勝負乗ろう!』
結果は
俺はハートの13雷輝はクローバーの11
『俺の勝ちだ。』
『何故だ?君はカードを見ずに勝負したのにも関わらず…』
『簡単だ!俺にはカードが見えている。』
雷輝は驚いた顔をしながらもこう言った。
『ふざけないでくれ、そんな事あるわけない』俺をあざ笑った。俺は俺は腹が立ち追い打ちをかけてやった。
『まっ、お前が信じるか信じないかは自由だけどな!』
〜6ターン〜
『勝負』
俺はカードを引かずに宣言した。
『奇跡なんて二度も起こらない。勝負しよう!』
結果は…
俺はハートの9雷輝はダイヤの8
俺の勝ちだ。今のところの合計は
俺5pt 雷輝4pt
──逆転だ!
『何故だ!何故お前は!』
動揺している。
──もう、このゲーム俺の勝ち決定だな。なんせ、俺に逆転されている状況負けたら死ぬと言う状況に正しい判断ができなくなっているからだ。
〜7ターン〜
『勝負だ』
『降りる』
雷輝は恐怖に落ちた。
俺に負ける事への恐怖から逃げている。
〜8ターン〜
雷輝は戦意消失していた。
俺は負けがわかっていたが勝負を仕掛けた。
あいつは降りるに決まっているからだ。
『勝負だ』
俺の言葉を待っていたと言う風に雷輝は笑った。
『勝負』
俺は完全に雷輝の芝居に騙されたのだ。俺の負けだ。
『油断したな。これで同点だ。もう次はカードが見えていようと数の大きいカードを引いた方が勝ちだ。』
『俺を信じて待ってる人の為に俺はこんなとこで負ける訳には行かない!』
雷輝は何か感じとった顔をしていた。
〜9ターン〜
これで勝敗が決まる…
どうやら、俺の力はなくなってしまった。ようだ。俺の慎重にカードを引いた
スペードの13だった。しかし、
『君には負けたよ。降りる』
雷輝は俺が勝負をかける前に降りた。
しかし、結果は相手も13だった。
『何でだよ、勝負すれば負けてなかったじゃないか。』俺は雷輝に問いかけた。
『そう言う意味じゃない。君の仲間を想う心に負けたんだ。僕は思っていた。想いだけでは変えられないって。でも君を見て思えたんだ。もしかしたら変えられるかもしれないって』
『だから、このゲームで勝って生きてくれ。』
雷輝は真剣な目で俺に見つめた。
俺はその目を信じて
『わかった。でも、一つだけ言っておきたいことがある。恐らくこのゲームで負けたものは死ぬんじゃない、転送されるんだFeizersに。だから、もしそうだったら必ずお前たちを助けにいくから待っててくれ。』
『わかった。待ってる』
雷輝は今まで見せなかった笑顔でいった。
俺と雷輝は拳と拳を打ち約束を交わした。
結果は7:6で神のチームの勝利だ。よって天使のチームには死の制裁を下す。』
──雷輝…待っててくれ…
俺はサブルームに戻った。
『皆、勝ったぜ!』
俺は喜び掲げた。
『龍斗、お前ならやってくれるって信じてたぜ。』
また突然と暗闇になり明るくなると。
三階のホールへと戻っていた。
『皆さんにはこれからここにいる人達でThirdGameを始める。その名は…
〜次回予告〜
〜第四章〜ThirdGame
〜第一節〜死から逃げろ
SecondGameをクリアした神のチームしかし
次のゲームはそのチーム内で争うことになる。ThirdGameとは何なのか?