舞い散るからこそ美しく
掲載日:2026/06/10
桜が舞い散る。
淡い期待を胸に、新たな学校の校門をくぐる同級生たち。
桜と同じように美しく、儚い。
僕は、きっとあの人たちと同じにはなれない。
話しかけてくれる人は居ない。
だけど、僕は歩く。
いつか報われる日を待って、あの人たちと同じ…
いや、それ以上の未来を掴むため。
舞台に出て、華やかに色づいていくとともに、緞帳が開く。
舞台の最後には、舞い散るように、さよならを。
そんな舞台を夢見て。
自分が桜のように色づくように、今日もまた練習に励む。
それが、青い春を呼ばなくたっていい。
僕は、あの人たちの輝く未来は明るすぎた。
なら、もっと上を目指せ。
僕好みに仕立て上げてしまえ。
僕のことを理解できるのは、僕だけ。
熱い思いを胸に抱き、僕は高校生活の舞台の幕を上げた。




