第4話 生徒会の面々
「し、失礼しま~す」
負い目のある千春はおずおずと生徒会室のドアを開けると。
「遅いで、千春ちゃん」先輩の注意が出迎えてくれた。
「は、はい、すみません、その、ホームルームが長引いてしまって」
本当のことをいえない千春は軽く嘘をついて生徒会室を見渡した。
いつ見ても殺風景な部屋だと思う、広さは普通の教室と同じくらい、廊下側の壁には書類などが収められている棚があり、ほかの教室では黒板があるべきところにはホワイトボードがかけられている。そして、生徒会室の中央には大きな長方形のテーブルがひとつ、イスを囲めば10人くらいは座れそう。
「ほら、こっちやで、千春ちゃん」
テーブルのあいているイスを進めてくれた。
「あ、はい」
声をかけてくれたのは石原先輩だ、石原アリサ、なぜか関西弁をしゃべる日本人とどこかは知らないけど、外国人の血を引くハーフの人。
その容姿は美人というよりもどちらかというと可愛い系、背中まで届く金髪の髪に、青い瞳、それから口を開くたびに見える八重歯は小悪魔的というよりも活発な印象を与えている。ちょっとだけ口調はがさつだけど、すごく面倒見がよくて、とっても優しい先輩なのだ。
そしてもちろん彼女も異能力者、何でも彼女は精神を操ることができるらしい、精神を乱して失神させたりとか、ごく最近の記憶を消したりすることも出来る。
ほかにも色々と出来るみたいだけど、そのうちにわかるからと教えてくれなかった。
石原先輩には本当にお世話になっていて、以前私が暴走した時に止めてくれたりとか、その光景を目撃した生徒の記憶を消してくれたりとかしてくれて、もう、石原先輩には本当に頭が上がらない。
とりあえず私は石原先輩が進めてくれたイスに座る。わ!狩矢の正面だ...気まずい。
しかし狩矢は顔色ひとつ変えることなく、千春のほうに少しだけ視線を向けると、すぐに生徒会長に視線を戻した。
「これで、全員そろいましたね」
みなが見渡せる位置にあるイスに座っていた生徒会長が口を開く。
生徒会長、名前は神崎沙代利、160センチは超えている女性にしては長身で、いかにも大和撫子といった風貌は男子生徒に人気が高い。
その、腰まで届く綺麗な黒い髪はいつ見てもため息が出るくらい美しい。それでいて、決してその容姿に鼻をかけることのない物腰柔らかな性格はまさに清廉潔白といった表現がふさわしい。
その上学校の成績もトップクラス、...なんだか天は2物を与えずっていうのは嘘だと思う。
あと、なぜか彼女だけ、制服が私たちとはちがう。...なんでだろう?
そしてもちろん彼女も異能力者。といっても、私は会長の能力はまだ知らない。
以前石原先輩に聞いたことはあったけれど、これまたそのうちわかるからといって詳しいことは教えてくれなかった。
なんでも石原先輩によるとこの学校でもっとも奇跡級に近い異能の持ち主だという話、...そこまで言うんだったらもったいぶらずに教えてくれればいいのに...っていうかどう見ても石原先輩の能力もチート...
今のところはこの四人が生徒会の役員だ。
本当はあと二人いるらしいけど、とある事情で今は四宝学園にはいない。そして、その二人も何らかの異能力者らしい。
ここまできて感づいたかもしれないけど、実は生徒会に入るには条件がある。
それは能力者であるということ。
というよりも能力者は強制的に生徒会に入れられる。だから私も生徒会に入れさせられたという訳。
そして、今はいない二人と先生のうちの何人かを除くと、今、この四宝学園高等部には能力者は四人しかいないということになる。
「さて、皆さんよろしいですか?」
会長が皆に確認をし、皆がうなずいた。
「それでは、今から四宝学園生徒会、緊急会議を始めます」
第一章はこの面子で話が進みます。
話が進んでゆけばこの倍くらいの人数になります。
文章が稚拙ですみませんm(__)m
ただいま勉強中ですので、もっとうまくなったら、見やすく書き換えていきたいと思っていますm(__)m