6-18 「帰還」
外に出たらヘレティックの事務所近くだった。直通……ではないんだね、これ。地下についた時も廊下の途中に放り出されたし。
「あれ、やっぱずれる」
「奏さんでも調整難しい感じ?」
「んー……元々ゆっきーが悪戯目的で使ってた通路だからなぁ……悪用防止でちょっとややこしいんだよね」
悪用防止でややこしいっていうの、そもそも自分以外が使うことを想定してないっていう意味だろか。結界は防衛装置だから誰でも使えるようにしてるのかな、ゆっきー、そんな気配り出来たんだな……。
「あ、皆帰ってきたーこんちはー」
事務所からにゅっと顔を出したのは悠人さん。両肩に乗ってるえっちゃんとくーちゃんがそれぞれ恵方巻みたいにトッポ食ってるから肩にキャノン装備してるみたいに見えるな……。
「悠人。童子か荒弥いる?」
「童子さんは今事務処理中ー」
「ん、じゃあ追加する」
奏さん今さらっと鬼畜なこと言わなかった?っていうか童子さんと荒弥さんって、行方不明だけど無事とか言われてた人……だよな?
「荒弥さんは泰誠のところですか?」
「うん。万が一があったら困るからーって」
泰誠は一志達の友人だよな。確かセコムがいるっていってた……え、荒弥って人がセコム?だから泰誠が無事を報告出来た……無理があるな流石に。
「んー……報告するためにちょっとシエルとっ捕まえてくる」
「怪我してたら藍沢先生のところだよー。紫苑くんどうする?」
「俺は特に怪我はしてませんが……志葉が少し腕を擦っているので、治療をお願いしたいです」
「え」
「おけおけー。一志くんと恭也くんは?」
「あ、俺は擦り傷負ったんで行きます」
「高純度魔力液頭から被ったときって一応診察必要でしたっけ」
「心配なら行った方が良いと思うよー」
志葉がぽかんとしてるの、本人も怪我に気付いてなかった可能性あるな……受容体か?受容体なのか??
動揺しつつも逃げようとした志葉の手を引いてずんずん先に行く紫苑。……そういえば一志の服が変わってるけど、やっぱジョーカーがリアンに持たせてたんだろうか、着替え。
「あ、悠人さん、来華とフミは……」
最初に行くのは藍沢先生のところだけど、フミと来華がどうなったのかは普通に気になる。そんな酷い扱いを受けてるとは思ってないけど、一応来華は敵対してた訳だし。
「んー?二人なら布袋さんのとこー。フミくんが特に気にしてたから後で行ってあげてー」
「あ、はい」
布袋さんのところ……っていうのは、一応無事に肉体が馴染んだかどうか、みたいな感じの確認かな。フミに関しては結構なイレギュラーだったし、いや布袋さんが分かっててあのギルベルトって人にドシンプルな人形を渡していたかによるけど。独断の可能性もある。




