29-18 「スライム Lv100(その七)」
『召風』
「うおおおおお向かい風!」
「再現技法――――」
『召壁』
「っ!」
「恵斗!!!」
びっくりするくらい悠人さんが器用!器用な上に勢いが怒涛!いや悠人さんっていうか悠人さんをフィードバックしたスライムだとは理解してるけど。アレそのレベルでこの強さなのヤバくね?
「そっちが天気ならこっちは重力で勝負じゃー!!!」
「おい俺まで巻き込むなよ!?」
「その辺は頑張って!」
俺も気を付けるけど動き回る相手をピンポイントで除外とか出来ないの!そもそも俺の攻撃判定って基本的に範囲指定が多いんだよね、個人指定っていまいち精度が高くない。
「大人しくしろぉ!!!」
『召嵐』
「おいそれはズルじゃない!?」
「複合まで出来るのか……!?」
雨に強風に雷とか一度の召喚でやっていいことじゃないでしょ!?くっそもうこうなったら物理的にこの辺に太陽を呼ぶしか……!
悪天候に翻弄されながらも俺達の目的である足止めは一応出来てる。早く起きてくれえっちゃん、そんでもって早く参戦してくれ樹。悠人さん相手に二人じゃ手が足らん。あと近接二人じゃ相性が悪い。
『召酸』
「っ再現技法:雲晴らし!!!」
「ナイス!」
多分今のは酸性雨……というか恐らくだが酸の雨だった。恵斗が爆速で対処してくれたから良かったものの、アンタの酸は何でも溶かすんだぞ分かってんのか悠人さん。流石にステラさんは無事だと思うが俺が無事じゃないと思う、仮に無傷だったら俺の構成素材を調べた方が良い。
近接攻撃は全部阻まれる、それはもう散々試したことだ。停滞戦としては及第点だが生憎ここから俺達は勝利をもぎとる必要がある、つまり攻撃を通すことは必須。あの謎の障壁叩き割ってやってみせましょうファーストヒット!
「酸飛ばすのがお前の専売特許だと思うな……!」
もう散々見たんだよ!つまり俺だって酸を飛ばせる!何ならお前の酸とはまた別だからお前にも効くはずだァ!!!!!
「おらクリティカル!!!」
ステラさんが放つ斬撃の少し先に酸を配置する。俺の見えない壁は酸で溶けた、ならこの悠人さんが常時展開してる壁だって同じように溶かせる、そういうことにする!斬るというよりは叩きつけるようにして振り抜いたステラさんは、ちゃんと悠人さんにぶち当たり吹き飛ばした。
「さぁて……これでようやくイーブンだな?」
「よく当てたなお前……」
「そりゃ当てるよ。俺が当たると思ってるもん」
「それで当たるなら世話ないな」
ま、それはそう。こんなゴリ押しできるの俺とかすみくらいだよ。……二人も出来れば充分じゃね?
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