29-13 「スライム Lv100(その二)」
「俺達が活路を開く!お前は全身全霊全力で一点を凍らせろ!!!」
「良く分かんないけど分かった!」
樹がそこまで言うなら信じるぞ俺は!悠人さんと恵斗が左右に散開した瞬間、さっきまではこっちに見向きもしてなかったスライムの表面が揺れる。
「オラお目覚めだァ!!!」
「動き出すのは聞いてなーい!!!!」
「何やったんだ樹!!」
「そりゃあちょっと煽らせてもらっただけだよ」
いつの間に……!?何で一緒にいて煽ったタイミングだけ知らないんだよ、つか何をどういう判定で煽ったのかだけ教えてほしい。テレパシーか何かしてました?
「ほら来てるぞ!」
「触手の使い方が上手すぎるるる」
「耐性があってもっ……弾けはするだろ!」
「おお器用……」
あんなプルンプルンの物体を斬らずに弾くとかよくやるぜ。うっかりスパァン!って切れそうじゃん?でも切ったところで無意味なんすよね、なんせそこに感覚やらはないから。分裂しないだけマシってレベル。
恵斗は触手を弾き、くーちゃんは先端を撃ち抜くことで問題なしと断ずる。じゃあ樹は?というと飛んでくる攻撃を壁生成して弾いたり根本部分にデカい質量ぶち当ててみたり。……樹の超特化型魔術でも倒せないとか相当だよねこのスライム。
「因みに何で樹の魔術で倒せないの?」
「魔術は解析難易度が低い」
「ああ、なるほど?」
つまり爆速で学習される、と。そりゃ色彩って基本他人が再現出来るものではないから妥当か……妥当か?俺も悠人さんも割と例外枠だから困ったことに参考にならんぞ。
スライムは現在周囲を等しく壊滅させようと触手で打ち据えてる……くらいしか攻撃パターンはない。しなやかさはあるもんだから軌道は読みづらいが、枝分かれしたり追尾したりしないだけマシ。誰かを優先的に狙うとかいう思考もなさそう……そもそも俺達をちゃんと理解してるのかも怪しいところよね。
「結局俺に合わせるとか言ってたが俺はどうすりゃいいんだ……?」
「大人しく見てろよ。お前が学習された時点で詰みだからな」
「ちょっと責任が重大すぎんか」
つか俺本体が学習されるとかあるんだ……。樹の認識的に何か一つ学習されたら原理は一緒なので全学習!みたいな判定の可能性もあるけど。つまり色彩を学習された時点で詰み?よかったここに居るのが恵斗で!!!
「恵斗がドシンプルに剣術が強い人で助かった感、あるな……」
「それは褒めてんのか?」
「褒めてる褒めてる。褒め称えてる」
「何か微妙に貶されてる感あるんだけど何で?」
「マジで褒めてるから安心しろ」
色彩に頼らない戦い方するやつ軒並み強者だからな!普通に褒めてると判断して良いと思うぜ!
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