6-4 「しょうげき の じじつ」
「宇月のことは流石に知ってるよな?」
「うん。白糸宇月だろ?」
最近見たよ宇月。玲士達と話した記憶あるもん。
「宇月と紫苑、泰誠、志葉、そんで俺。大学では五人でつるんでるんだよ」
「あー……」
宇月以外は正直聞いたことないけど、五人で固まってるのは知ってる。そっかーその中の一人なんだ紫苑……。
「いや違うな?泰誠って説得のせの字もでないやつ」
「そう。色彩黄色で逃げれてないやつ」
つまり五人中三人能力ありってこと?よく誤魔化せるなそれ。しかもそのうちの二人はリューイに所属してるの、ややこしいにもほどがある。
「宇月とその……志葉は能力ない感じ?」
「少なくとも所属はしてない。志葉はたまーに気配察知してそうな素振りはあるけど、見えてはないみたいだからまぁ勘が鋭いだけだと思ってるけど」
見えなくても気配って感じるんだ……野生の勘が凄いって感じ?一種の才能かな。もしくは能力自体はあるけどまだ目覚めてないだけ……みたいな?
「紫苑、頭良いし顔も良いんだけど、目立ちたくないからって何でもかんでも俺達がやったことにしたがるんだよね。もっと言うと自分で何かをするってことをしたがらない」
「通りで目立たないわけだ……」
「それでも紫苑を見た奴がストーカーになったり変な事件に巻き込まれたり……とにかく五人の中じゃ一番話題に事欠かない」
「苦労してんな……」
そんだけ不幸体質なら少しくらい話題になってもおかしくない……いやそんな個人単位の事件だったら話題にならないか?大学内で発生する騒動の方がやっぱり話題にはなるけど、そういうのって大体俺か奏さんが関わってるし。そのせいで俺も有名人扱いだけど。
「宇月と泰誠はそれぞれ保護者っていうか……セコム?がいるからさ、やっぱ巻き込まれが多いのは紫苑だよ紫苑」
「セコム?」
「うん。大学には通ってないけどね」
セコム、セコムか……泰誠の方のセコム、やっぱ能力持ちだったりするのかね、リューイに所属して泰誠と一緒に行動してたり?
「……紫苑が初代、ね……」
「一志……」
仲のいい友人だと思ってたやつがそもそも同い年ですらなかった、それくらいで壊れる関係じゃないとは思うけど、少なからず衝撃はあるだろうな。一志、朱鳥も騒動の中心だったしそこそこ精神ダメージ受けてそう。
いやに長い通路を黙って進んでいればやっぱり思考だけがぐるぐると回ってしまう。気を引き締めるのはやっぱり難しい、地味すぎる嫌がらせだけど、ここで奇襲受けたら確かに反応が遅れる可能性あるから妨害としては大正解なんだよな……。




