表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
解像度×理解度  作者: 霧科かしわ
2 その青は深く深く
15/905

2-5 「そして幕は上がる」

 ざり、と地面を擦るような音が一瞬俺の意識を外させた。音源を確かめるより先に影が落ちてツタが割れる。え、割れるのアレ?俺が驚いている間にも周囲のツタがどんどんガラス細工みたいな勢いで割られていく。

「いやー対アンデッドのツルハシとか初めて作ったよ」

悠人さんが笑ってる。対照的に青の呪いは睨み付けてきてるし、ツルハシで襲撃した大雅は更に追撃をかけて相手を逃がさない。

『小癪な真似ヲ……』

「ふふ、漸く届く」

うわ怖い。笑ってるのに笑ってないのよ大雅。器用にツタがないところを足場にして縦横無尽に飛び回ってはツタを壊してってる。隙あらば本体狙おうと突撃してるけど、そこは相手もツタっていう物理的な障害をいくつも配置して近付けさせない。

「ツルハシつっよ……」

「だって今まで何度も削ってきたツルハシな訳だし」

今まで気休めにしかならなかった悠人さんの採掘が、対アンデッド強化と青の美の実体化によって脅威になろうとしている。しかもキレてる大雅が所持してるとか、鬼に金棒じゃん。

 俺も悠人さんにおんなじツルハシ渡されたけど一撃では倒せない。つまり大雅がとんでもないパワーで振り抜いてるのか的確に弱点を狙ってるのかって話になるんだけど、どっちもありそう。ツルハシの使い方が下手?それはまぁ……いや日常生活でツルハシ使う機会とかそうそうないんじゃねえかな。

『死ネ!』

「テメーがなぁ!」

……特に言ってなかったけど多分ソウさんが契ってる相手って大雅だよなぁ。奏さんと樹を見る限り、こんな呪いとかキレるに決まってたわ。俺も頑張ってツルハシ振るって少しでもツタを割る。

 ツタは宝石だから極端な動きはない。ないんだけど触れただけでダメージを食らう面倒な仕様だ。しかも破壊したら破片が飛び散る、多分ほぼほぼ無限再生、なんかのバグか?ギミック系ボスだとしたらこれちょっと厄介だぞ……。

「大雅くんいなかったら割と詰んでたなァ……」

あ、悠人さんが遠い目してる。確かにツタを一撃破壊するスペックとソウさん達にターゲットを向けさせないだけのダメージを稼ぐのは俺や悠人さんじゃ難しい。ツタの増殖速度、俺達がツタを一本破壊するのよりも早いんだよね。まぁ大雅の破壊速度が一番早いんだけど。その上で本体にまでダメージ与えてんだけど。

「……ん?」

ふと気になったことがあって目を凝らす。青の美をガン見しながらゆっくりと視線をずらしていけば……本当に微かだけど、ソウさんに繋がる細い糸みたいのが見えた。

「完全に分離してねーのかよ……!!」

「え、マジ?」

つまり再生能力ってそういうことか!どうにかしてあの糸ぶった切らないといけないんだけどあれ本当に糸か!?繋がりそうな関係あるもの……よくわっかんねぇ!

「種?ツタ?それとも根っこ?」

「糸みたいにしか見えなくて……種じゃないことは確かっす」

「糸……じゃあこれ使えるかな」

 悠人さんが取り出したのは庭作業で使う……なんだっけ、あの高い木の葉っぱとか枝切るやつ。あ、枝切りばさみか。絶対カバンの大きさと合ってないんだけどどこから出したのそれ?

「いけそう?」

「やります」

大雅に気を取られてる隙にやるしかない。多分見えてるの俺だけだし。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ