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いざ鬼ヶ島へ!!!

幸太郎一行は、鬼ヶ島へ通ずる海辺まで来ていた。


幸太郎「さて、どうやって行くかな」


ハク「私に乗って行けばあっという間ですよ」


幸太郎「いいのか?! 助かるよ!!!」


ハク「お安い御用です!」


幸太郎はハクの背中に乗りいざ行こうとすると

待ったがかかった。


ドク「ちょっと主ッ!!! 俺達はどうするんですか!!!」


モンク「俺は泳ぐことができない!!! 置いてかないでくれ主よ!!!」


流石にハクにドクとモンクが乗る事はできない。

そして二人のことを忘れていた幸太郎は悩んだ。


幸太郎「すまんすまん! 忘れてた! 確か、桃太郎は舟を作って鬼ヶ島へ行ったんだったな」


昔ばなしの桃太郎がどうやって鬼ヶ島へ行ったのかを思い出し考える。


幸太郎「しょうがない、木を切って船を作るしかないか・・・・・・おっ?! あそこに人が居るな!!! 聞いてみるか!」


海辺を見渡すと釣りをしている男を見つけた。




幸太郎「おーい!!! すみません!!! ちょっといいか?!」


釣り人「おっ?! こんな鬼ヶ島の近くでどうしたんだい?」


そこにはサムライヘアーのように髪を結んだイケメン男が居た。身長は桃太郎より低く細身の体型をしていた。


幸太郎「いやな、その鬼ヶ島に行きたいんだが行く手段が無くて・・・・・・舟なんてここら辺にあるかな?」


釣り人「鬼ヶ島へ行くのかい?! ってか後ろの猛獣達は森の王達じゃないか!!!」


幸太郎「そうそう! 鬼退治にな! ・・・・・・えっ?! 森の王達?!」


釣り人「ここら一帯を治める三匹の王だよ、狼王、猿王、鳥王」


幸太郎「お前らそうだったのか!!! 今は俺の仲間になってくれてな! 一緒に鬼退治に行くんだ!」


釣り人「王達を従えるなんてあんた、相当強いね! よし!!! 気に入った!!! 鬼がいてはゆっくり釣りもできないしね! ちょっと待ってね」


釣り人がそう言うと口笛を吹いた。




釣り人「ピィーーーーー」




幸太郎と仲間達は、不思議にその光景を見ていると、海の下にデカい影が見えてきた。

その影はどんどん浮上してきて姿を現した。


でてきたのは---




幸太郎「でけぇ亀だ・・・・・・・・・・・・」





10mはあろう亀だった。


ドク「おいおい! 亀王じゃねぇか!!!」

モンク「存在は知っていたが初めて見たぜ!」

ハク「おや、亀王じゃないか、久しぶりね」


幸太郎「すげーでけぇな!!!」


釣り人「この子がまだ小さい頃、海辺で虐められていたんだ。その時に助けて上げたら懐かれてしまってね。 沖で釣りする時なんかは良く甲羅に乗せてくれるんだ!」


幸太郎「ほぇーーー、こんなに成長するのか・・・・・・ん?!

海辺で虐められていた亀を助けた?! ちょっと待ってくれ! あんた名前は?!」


幸太郎は思い出した。亀を助け竜宮城へ行く男の話を。


釣り人「あぁ、僕の名前は浦島信太郎だ!!!」


幸太郎(?!!!! 若干名前は違うが、正しく浦島太郎だ!!!

ここは桃太郎だけの世界じゃないのか?!!! いや、そもそもこの国は日本と同じ形なのか?!!! 一度調べる必要があるな・・・・・・)


桃太郎と浦島太郎。交わることの無い二つの物語の主人公が出会った。


幸太郎は勝手にここは桃太郎の世界だと思い込んでいた。

しかし結果は違う。

一度この国、この世界を知る必要があると思った幸太郎は国を、そして世界を旅しようと決めた。


幸太郎(だが、今は鬼退治が先だな!!!)


浦島「よかったらこいつの上に乗って行って!!! この子の名前はタール」


幸太郎「なるほどな。 タートルを略してのタールか・・・・・・中々のネーミングセンスじゃないか」


浦島「おーい!!! タール!!! 悪いんだがこの人達を鬼ヶ島へ連れてってくれるか?!」


浦島がタールへ呼び掛けるとタールは幸太郎達を見た。


タール「んあーーー? いいぞーーー。乗りなーーー。」


気の抜けるような返事で返すタール。

幸太郎達はタールの甲羅に乗った。


モンク「お、落ちないようにしっかり捕まらねーとな」

ドク「そ、そうだな、おいタール! 絶対潜るんじゃないぞ!!!」

ハク「よろしくねタール」

タール「んあーーー? わかってるわかってる。大鷲みたいに黙っててくれんかなーーー。 それじゃあ行くぞーーー」


幸太郎「浦島ー!!! ありがとなー!!!」


砂浜に立つ浦島に手を振る幸太郎。


浦島「気を付けて行ってきてね!!! 無事に帰って来るんだよー!!!」


浦島は手を振り、幸太郎達は遠くへ行き小さくなっていく。







一人残る浦島。


海辺近くの森に入ると、そこにはなんと

大量の鬼の死体があった。


浦島「幸太郎・・・・・・か。あの人、相当強い。この僕が恐怖を感じるとはね・・・・・・」


そう言って松明を手に取り鬼の死体を燃やす浦島。






ドク「なーんかアイツからすげー血の臭いがした気がするんだよなー」


モンク「あぁ?! あの釣り人からか?! 潮の臭いで鼻がおかしくなったんじゃねーか?!」


ドク「確かにな!!! あの弱そうな男からする訳ねぇよな!!!」


二人は笑い合う。




幸太郎「浦島太郎か・・・・・・相当の手練だな。」


幸太郎は小さく呟くも誰の耳にも入らなかった。


こうして浦島の手を借りてなんとか鬼ヶ島へ出発する事が出来た幸太郎一行。


鬼との戦いの時は目前に迫っていた。

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