いざ決戦なり!!!
織「来ます!!!」
織の掛け声に皆が上空を見る。
小さな黒い点が幾つも見え始めると次第にそれは大きくなり
天を覆い隠すほど増えていった。
彦星「皆、覚悟はいいな?! 臼井!!! 2人を頼んだぞ!!!」
臼井「お任せあれ!!!」
かぐやと織を中心に彦星、庄左衛門、蜂ヶ崎、栗塚が
四方を囲むように守る布陣。
そして、中央には臼井が守りを固める。
織から聞いた情報によると月の使者達よ戦闘力は一体が1万。
そして、上位クラスが5万くらいであり、最上位クラスが10万超である。
初期の桃太郎が2万3千であった為、上位クラスにも敗れてしまう。
ちなみに庄左衛門が6万 臼井が5万 蜂ヶ崎が4万5千
栗塚が4万8千である。
そして彦星はというと12万であった。
戦闘力に関しては今いる中ではぶっちぎりで高いのだ。
だが、織の見た未来視では全滅してしまう。
何故ならば、月の使者達の王が最後にやってくるのだ。
その戦闘力は未来視では測定不能であった。
その王が出るまでに少しでも多くの月の使者達を葬る。
これが彦星達の狙いだ。
恐らく今上空に居る月の使者達は1万ほど居る。
つまり戦闘力は1億。その中にちらほら上位体がいて
最上位体は5体いた。
圧倒的な戦力差である。
だが、彦星達が怯むことは無い。
全てはかぐやを守る為に。
最上位である月の使者が3体地上へと降り立つ。
月の使者「その女を渡せ。さすればお前達は殺さないでやろう。歯向かえば死だ。どうする?」
織に抱かれながら震えるかぐや。
それは当然だ。
奴らは人ではない。
何より、死のオーラを撒き散らしながら恐ろしい声で語りかけてくるのだ。
だが、当然そんな事はさせない。
彦星「星心流 其ノ壱 天命斬」
物凄い速さで居合を抜くと3体目掛けて斬撃が飛んでいく。
流石は10万超である。
彦星の斬撃を一体が手に持つ剣で止めきった。
月の使者「私がmoonsecond。相殺したところを見るとお前の力は私と同じようだな。人間如きが私と同じとは屈辱也」
月の使者「私はmoonthird。secondよ、共に戦うぞ」
月の使者「moonforce。こいつは3体で相手をしてさっさと殺せばいいだろう。」
最上位クラスの月の使者達が彦星へと狙いを定める。
だが、これも彦星と織の狙い通り。
この3体は彦星でなくては倒せない。
他のものでは戦闘力に差がありすぎるのだ。
彦星「お前達!!! 他の者は頼んだぞ!!!
星心流 其ノ弐 流星斬!!!」
彦星はいくつもの斬撃を繰り出すと3体の月の使者達は防ぎきれずに後方へと吹き飛んで行った。
それを追うように彦星も突っ込んでいく。
この場から奴らを引き離す為だ。
仲間が近くに居ては全力で戦えない。
かぐやから離れた場所で3対1で戦うのであった。
彦星が行ってしまった為、4方の1つが空いてしまい3方向のみを守る形となってしまった。
庄左衛門「流石にこの数に3人ではきついですな」
織「かぐやは私が守ります。どうか臼井さん彦星の空けた
穴をお願いします。」
臼井「ですが万が一が!」
その時だった。
上空より、一体の上位天使がかぐや目掛けて降り立っていた。
完全に隙をつかれた。
臼井は急ぎ拳を構えるも、それよりも速く動く者がいた。
「ザシュッ!!!」
右手に剣を手に取る織の姿が。
なんと上位クラスを一撃で倒したのだ。
それには4人も驚きを隠せなかった。
今まで彦星しか戦っているところを見ていなかった。
まさか、織がこれ程強いとは想像も出来なかったのだ。
織「私は彦星様の妻ですよ。弱い筈がありません。彦星様の剣と対となる、この六星剣で私も戦います。そして、私の戦闘力は7万です。かぐやのことはお気になさらずどうか前だけをお願い致します。」
織の持つ剣。『南斗六星剣』。彦星の手にする
『北斗七星剣』と対となる剣である。
どちらもこの世界最強の剣であり、業物だ。
一体どこに隠していたのか不思議なくらい神々しい剣である。
そんな織の姿を見てやる気になる四人衆。
庄左衛門「なんと頼もしい姫君!!! 私も久しぶりに血湧き肉躍る!!! 行くぞ月の使者共ッ!!!」
普段の口調とは打って変わって凶暴性を増す和尚である庄左衛門。
織の攻撃を皮切りに戦闘が始まっていく。
庄左衛門「闘心流 其ノ弐 八極拳!!!」
庄左衛門は月の使者達へ次々と突進すると月の使者達は何故か
ぶつかっただけで塵へと変わり果てていった。
それもそのはず、武術を極めた庄左衛門の突進は最早、隕石並みである。
固められた肘。そして、庄左衛門の重心移動。全てが完璧であり
人間であれば全身の骨が砕け散ってしまう。
彦星に次いで2番目に強い男は間違いなく庄左衛門であろう。
だが、月の使者達も黙ってやられる訳では無い。
だいぶ庄左衛門が敵の中へ潜り込んだ為、周りは囲まれ一斉に
月の槍で刺そうとしていた。
庄左衛門「凄い数だな!!! いいぞ!!! 闘心流 其ノ参 太極拳!!!」
庄左衛門は全ての槍を持っている太刀で受け流すと斬り裂いていった。受け流しては斬る。受け流しては斬る。
ただ、それをひたすら続ける。
月の使者達の攻撃が当たることは無いが庄左衛門のカウンターは
全て月の使者達を塵へと変えていた。
月の使者達を寄せ付けない庄左衛門。
まさに人間界最強の一角を担う力であった。
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