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いざ4人の覚悟!!!

彦星達は広い草原に立っていた。

周りには何も無く、あるのは草原だけ。


彦星「本当ならかぐやは家の中に隠しておきたかったんだがな。お前はこの状況でも自分よりも周りの命を優先するんだなかぐや」


かぐや「私のせいで無関係な人達まであやめられてしまうのは嫌なのです・・・・・・でも、そのせいで皆さんがこんな野ざらしの中戦うことになってしまいます。すみません。」


そう、本来なら街中の家に隠すのが少しでも安全だが

それでは周りにいる無関係の人達まで巻き込んでしまう。

それがかぐやは耐えられなかった。

例え自分に死が迫っていたとしても。


織「かぐやが謝る必要はありませんよ。貴女の優しさは誰よりもわかっています。」


庄左衛門「かぐや殿、どうか私達の事はお気になさらず。

何より、私も街中で戦っては周りに被害が出てしまいます。むしろ、この平野の方が戦いやすいくらいです。」


臼井「その通りですかぐや様。貴女が気に病む事など何一つない。場所が何処であろうと、我々は貴女を守るのみ。」


蜂ヶ崎「私も街中では毒が使えないのでむしろ助かります。ここなら何も気にすることなく戦えますからね」


栗塚「そうです!!! かぐや様は何も気にする必要はありません!!! 早く終わらせて家族水入らずで暮らす未来を見るのです!!!」


皆に励まされるかぐや。

かぐやは優しすぎるのだ。

常に自分より周りを気にかけるかぐや。

だからこそ、みんなに好かれている。

そして、皆が彼女を守りたくなるのだ。

かぐやは嬉しさのあまり涙を流していた。


彦星「大丈夫だよかぐや。お前はどこにも連れていかせはしない。かぐやは私と織の大切な娘なのだから」


織「そうですよ。私は貴女が産まれる瞬間を見たし、すぐに抱き締めたわ。今日で終わらせて皆で暮らしましょうね」




そう。今日が15歳になってから7年7ヶ月経つのだ。

織の見た未来視でも、今日の夜月の使者達はやってくる。

その数は数千。

そして、結果は・・・・・・。


彦星「織、やはり未来は変わらないか?」


織「えぇ・・・・・・かぐや以外の6人は死にます。私も貴方も。

でも、かぐやは連れて行かれることはないですよ。

私達の頼もしい息子が来ます。それまで繋げば私達の勝ちです。」


そう。何度も見た未来視。

織の未来視は確実であり、今までもその通りになっていた。

つまり、彦星達は死ぬ。

当然その事はかぐや以外の皆には伝えてある。


それでも尚、四人衆は彦星達に付き従うのだ。

自分の命よりも大切なものを守る為に。

自分の命を懸けてまで守るべき存在。

それがかぐやなのだ。


それでも、何度も何度も彦星と織は断った。

だが、全く聞く耳を持たないのだ。


織はかぐやと共に川辺へ水浴びに向かった。




彦星「お前達の働きには本当に感謝している。

そして、最後に言うが考え直してくれ。お前達まで死ぬ必要は無い。俺の配下と言うならば最後の命令としてお前達をこの場から去るよう命令させてもらう。

お前達には本当に感謝している。今まで助かった。」




彦星がそう告げると庄左衛門が口を開いた。


庄左衛門「なるほど。では、彦星殿の配下を辞め個人的に

居座るとしましょう。以前よりも強い月の使者達が来るのでしょう? この力を試させずにはいられませんからね

ということでお気になさらないでください。」


臼井「では庄左衛門殿の配下として居させてもらうとしましょう。月の使者達にどこまで通用するか試すのもまた一興」


蜂ヶ崎「何よりかぐや様を放っておけないんですよね。

私達は7年近く一緒に居ました。今ではかぐや様を妹の様に思っています。放っておけるわけがありません。」


栗塚「その通りだ!!! 彦星様!!! 貴方の為ではない!!! 我々が自分の意思で残るのです!!! むしろ、そんな未来は変えてしまえばいいのです!!!」




皆の言葉に感無量となる彦星。


彦星「君達は本当に大馬鹿者だよ・・・・・・そして、最高の

『仲間』だ! 配下ではなく、仲間として共に戦ってくれ!」


彦星の言葉に大きく返事をする4人。


4人も織の未来視の正確性は知っている。

知っていて尚、居座ると言っているのだ。

彦星はもう止めない。

せめて、4人を先には死なせない。

そう誓う彦星であった。




彦星「桃太郎・・・・・・かぐやの命、お前達まで繋ぐぞ。

そして、共に戦えない事が名残りであった。

織の未来視でお前達と共に戦うことも考えた。

だが・・・・・・どの未来視も全滅だ。これから、お前の精神を

壊してしまう愚かな父を許してくれ桃太郎・・・・・・。」


彦星は満月を眺めながらそう呟く。


いよいよ最後の戦いが切って落とされるのであった。

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