いざ彦星一行の力!!!
臼井「武心流 其ノ壱 破砕!!!」
ハンマーに闘気を乗せ、月の使者達目掛けて振りかぶる。
一気に5体もの月の使者を葬り去った。
恐ろしい力である。
臼井「うむ。金太郎は武心流をちゃんと極めておるだろうか」
金太郎と同じ武心流を使う臼井。
元々は臼井が作った流派であり、喧嘩を売ってきた金太郎に教えたのが臼井であった。
蜂ヶ崎「私の技はコイツらに効くのだろうか?人間ではないが試してみるとしよう。毒心流 其ノ壱 毒蝮」
蜂ヶ崎はレイピアを月の使者へと突き刺す。
彼女は力はなく一撃で殺せるような腕力を持ってはいない。
だが、一撃で殺す技は持っている。
その名前の通り、毒を使う蜂ヶ崎。
それも即死性の猛毒。
蜂ヶ崎は心配していたが、突き刺した月の使者はすぐに
苦しみだし、そのまま倒れ塵へと変わった。
どうやら、月の使者達にも有効のようだ。
彼女はスピードを生かし、そのまま何体もの月の使者を葬って行く。
栗塚「うおおおおぉッ!!! 槍心流 其ノ壱 乱槍流!!!」
大声を発しながら槍を繰り出す栗塚。
彼は槍の名手であり、この世界でもトップクラスの槍使いと言われている。
放たれるその槍裁きは、正確に月の使者達の眉間へと突き刺さる。
何体もの月の使者達を葬り去りながら叫んでいる。
とにかく元気がよく、そしてとてつもなく強い。
3人の力は月の使者と互角どころか3対100で押し込んでいた。
そんな時、2体の月の使者が急にかぐや達の上空より
舞い降りてきた。
臼井「庄左衛門殿!!!」
それに気付いた臼井が叫ぶも、庄左衛門は既に気付いていた。
庄左衛門「この2人は必ず守ると約束した。出てきて早々に
悪いが死んでもらうぞ。 闘心流 其ノ壱 蟷螂拳」
両手を手刀の様に構えると月の使者達と交差し、その首を
一瞬で切り落とした。
庄左衛門、彼は全ての武芸を極め、そして全ての拳法を習得していた。
まさに武の頂点に最も近い男である。
そんな彼が守るのだから織とかぐやは絶対に安全であると言えるだろう。
そして、この最強の4人を束ねる者こそが桃太郎の父であり
庄左衛門の師匠である彦星だ。
彦星「皆、頼りになるな・・・・・・俺も負けてられん!
星心流 其ノ壱 天明斬!!!」
彦星が愛刀、七星剣を横に振るうと巨大な斬撃が飛んでいく。
彦星はその斬撃を下から斜め上に向けて振るった。
何故ならば、真横に飛ばせばその斬撃は永遠に飛び続け斜線上にいる全てを殺してしまうからだ。
その為、少し上へと向けて放つ。
残っていた50体以上の月の使者達は一撃の元、塵となった。
それには彦星四人衆も驚きである。
これが4人を束ねる者、世界最強とも言われる彦星の力の
一端であった。
庄左衛門「いやはや、相も変わらずとてつもない力ですね。とてもじゃないが、織殿の見た2人が死ぬ未来など想像もつきません。」
臼井「だが、織様の未来視は確実だ。それに恐らくだが今の
相手は下っ端であろう。」
蜂ヶ崎「彦星様が言った通り斥候かなんかでしょ?
とにかく、ここまで来たら私達で迎え撃つしかないわね」
栗塚「その通りだ!!! 例え何千、何万来ようが我々で必ず
かぐや殿は助けてみせる!!!」
かぐや「皆さん・・・・・・本当にありがとうございます、」
涙を浮かべながらも感謝するかぐや。
彦星「4人ともありがとう。お前達には関係の無いことだと言うのに危険な目に合わせてしまったな。」
織「本当にあなた方には感謝しています。そしね、恐らく数日後に本体が来るはずです。危険だと思ったら絶対に逃げてください。あなた方まで命を落とす必要はありません。」
2人、いやかぐやも合わせて3人は常日頃、4人に対して申し訳なく思っていた。
だが、庄左衛門達はそんな事なんとも思っていない。
庄左衛門「それは違います。私は武の頂点を目指していました。そして、いつの日か私に敵う相手は居なくなり、自分が最強だと慢心していたのです。そんな天狗となった私の性根を叩き直してくれたのが彦星殿です。この恩はあなた方が思っている以上に私にとっては大きいものです。故に、あなた方が気に病む必要はありません。私が好きで着いて行くのですから」
庄左衛門の言葉に頷く3人。
臼井「私も彦星様はもちろん、織殿にも感謝しています。
あなたの未来視で救われた命は多々あります。その内の1人が蟹江城主です。あなたが居なければ蟹江城主は今頃、帰らぬ人となっていたでしょう。この命は既に貴女様の為に」
蜂ヶ崎「そうですよ。それにかぐや様もそうです。あなたの癒しの光は最早魔法の様なものです。何人もの傷付いた人を癒す貴女様はまるで天使のようだ。そんな貴女を連れて行こうととする輩はこの私が許さない。」
栗塚「つまり、我々は好きで着いて行ってるのです!!!
我々が足手まといではない限り、絶対について行きますよ!!!
必ずやかぐや様を守りましょう!!!」
4人の言葉に涙を流すかぐや。
かぐや「うぅ・・・・・・皆様・・・・・・ど、どうか!、私の為に死ぬなんて事は絶対にしないでください・・・・・・私のせいで大切な人が死ぬのは嫌なのです・・・・・・うぅ・・・・・・」
涙を流すかぐやをそっと抱きしめる織。
そして、そんな2人を抱きしめる彦星。
彦星「やらせはせぬ。織もかぐやもお前達も・・・・・・絶対にこの俺が殺させはしない!」
織「貴方もですよ・・・・・・旦那様・・・・・・」
こうして、月の使者達との戦いは刻一刻と迫るのであった。
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