表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/81

いざ猿を!!!

幸太郎とドクが暫く山道を歩いているとドクが立ち止まった。


ドク「主ッ!!! 何かいますぜッ!!!」


幸太郎「ほう。流石は犬だな!!! 嗅覚で探り当てたのか?!」


幸太郎は呑気にドクの嗅覚の凄さに感心していた。


ドクが見つめる先を見ると、木々がなぎ倒されていた。


どんどん倒れる木が迫っている。


そして目の前に現れたのは




幸太郎「でけー猿だなー!!! いやゴリラか?!」


3mはあろう、ゴリラが出てきたのだ。

その手には木々が握りつぶされていた。


ゴリラ「おい、俺の縄張りに勝手に入ってきたのはお前らか?」


ドク「そうか、ここはコイツの縄張りだったな」


幸太郎はゴリラを暫く観察していた。

 

幸太郎「なるほどな、どうやらこの世界の俺の知る動物達はかなりデカめなようだな。こいつもゴリラに見えるが猿なのだろう。そもそも、鬼退治に犬と猿とキジを連れて勝てるわけがないんだ!!! これが本当の話だったんだな!!!」




幸太郎は勝手に訳の分からない解釈で納得する。




ゴリラ「何を訳の分からないことを言っている。だがそれを渡すならお前は見逃してやろう。」


そう言ってゴリラは幸太郎の後ろに居るドクを指さす。


ドク(ちっ!!! 俺と殺る気だな・・・・・・負けることは無いがどちらもタダでは済まないぞ)


焦るドク。



しかし幸太郎は「いいぞっ!!!」

そう返事した。


ドクは驚愕する。

まさか自分を売るとは




だが更に驚愕することが起きた。


幸太郎は小袋からきび団子を取り出し、それをゴリラへと投げたのだ。





幸太郎はゴリラの言う『それ』をドクでは無く、自分の持っている小袋のきび団子を指されたのだと勘違いしていたのだ。


いきなりのきび団子にゴリラは掴み、見つめる。


するとゴリラの眉間に皺がより、そしてきび団子を放り投げた。


ゴリラ「てめぇ舐めてんのかッ?!!! てめぇも殺っちまうぞ?!!」




ゴリラは怒っていた。

狼を寄越せと言ったのに、来たのはきび団子。

完全に舐められている。

そう思っていたのだ。


しかし、幸太郎の様子もおかしかった。

投げられたきび団子を見つめる拳が震えている。




それを見たドクは思った。


ドク(あっ、これはヤバいやつだ・・・・・・ゴリラ、ご愁傷さま・・・・・・)





幸太郎は物凄い殺気を放ち、恐ろしい形相で


幸太郎「て、てめぇまで・・・・・・ゴリラの癖に好き嫌いしてんじゃねぇぞッ!!!」


一瞬でゴリラに詰め寄り、ゴリラの顔面目掛けて殴る。


そして前回同様、木々を吹き飛ばした。


ドクの時より少し威力が高かったのがゴリラは泡を吹いて失神していた。


ドク「・・・・・・最初でよかったーーーッ!!!!!!!!!」


ドクよりも防御に関してはゴリラの方が絶対に高かった。


そのゴリラが失神したのだ。

ドクが喰らって居たら間違いなく死んでいた。


幸太郎「ったく、てめぇらは、ばあちゃんがせっかく作ってくれたきび団子をポイポイ捨てやがってッ!!!!!!」


ゴリラにそう吐き捨てるも、失神していて聞いていなかった。


ドク「主、どうしますか?」


幸太郎「とりあえず起きるまで待つ!!! 手加減したしすぐ起きるだろう!」


そんな話をしていると丁度ゴリラが目を覚ました。

そして当たりを見回し、幸太郎と目が合うと


ゴリラ「す、すみませんでしたッ!!!」


ゴリラが土下座をしていた。

ゴリラは幸太郎に対して恐怖心を抱き、震えながら土下座をしている。

そんなゴリラに幸太郎は歩み寄り

 

幸太郎「ほら!」


そう言って差し出したのは先程ゴリラが投げたきび団子だった。


ゴリラ「えっ?!・・・・・・あ、ありがとうございます・・・・・・」


ここは大人しく食べないと殺される!

そう思ったゴリラは大人しくきび団子を口の中に放り込んだ。

ゆっくりと味わい、そして一言


ゴリラ「う、美味い・・・・・・なんて美味しい団子なんだ!!! こんなに美味い食べ物は初めて食べた!!!!!!」


あまりの旨さに興奮するゴリラ。

そしてゴリラの感想に満足したのか幸太郎もニッコリとわらっていた。


幸太郎「ハッハッハッ!!! そうだろそうだろ! このきび団子は世界一美味いからな!!! なんだよ猿吉!!! お前も分かる口かよ! これからは仲良くしようぜ猿吉!!!」


幸太郎は上機嫌であった。


ゴリラ「あの・・・・・・猿吉って名前ですか?!」


変なあだ名で呼ばれたゴリラは困惑している。


幸太郎「んあ?! 猿吉じゃあ変か?! それじゃあ、モンキーから取ってモンクだな!!! どうだ?!」


ゴリラ「モンク・・・・・・なんかいい響き・・・・・・」


ゴリラは初めて名前を付けられた事もあり喜んでいた。

しかし、意味が猿からきてるとは思いもしなかった。


モンク「俺に名前を与えてくれた主人に誓おう。一生付いて行きます!」


幸太郎「おう!!! 俺達はこれから鬼退治に行くんだ!!! お前も一緒に来てくれるなら助かるよ!」


モンク「鬼退治ですか?!・・・・・・わかりました! お供しましょう!!!」


幸太郎「助かるよ! ちなみにこの犬はドクって言うんだ! 仲良くしてな!」


犬と言う言葉にモンクはクスりと笑う。

それに腹を立てたのかドクは仕返しとばかりに、


ドク「『狼』のドクだ。よろしくな『猿』のモンク!」


モンクを猿と言って煽るように自己紹介をし直した。


モンクの眉間に皺が寄る。


モンク「ああよろしくな!!! 俺は『ゴリラ』のモンクだ! 鬼に殺られないように守ってやるからな!わんコロ!!!」


お互いが牽制し合う。

そんな光景を見た幸太郎は


幸太郎「あははは!!! もう仲良くなったのか!!! やっぱり犬猿の仲ってのは間違ってたみたいだな!!! よしッ!!! 最後の仲間を求めていざ出発ッ!!!」




こうして2番目の仲間を手に入れ、最後の仲間を求めて歩き出した。


「面白いな、続きが読みたいなと思ったらブックマーク、高評価をお願いします。そして誤字脱字や意見などあったら是非コメントしてください。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ