いざおゆきの正体を!!!
外は日が暮れると同時に、猛吹雪となっていた。
あと少し、家を見つけるのが遅ければ皆が遭難していたかもしれない。
雪のせいで一寸法師の嗅覚も宛に出来ない。
本当に運が良かった・・・・・・相手が雪女じゃなければ・・・・・・。
桃太郎は名前や大体のあらすじは知っていた。
約束を破ると凍らされる。
しかし、それはその男を気に入らなかった場合だ。
主人公の友達は確か、氷漬けにされて絶命した筈。
そして、主人公の男は雪女に気に入ってもらったが故に凍らせられずに済んだ。
となると、一瞬足りとも油断出来ない。
皆にもこの事を伝えたいが、何せ部屋が狭すぎるのだ。
耳打ち等したらすぐに怪しまれるだろう。
かと言って外になど出られない。
どうにかしてこの状況を桃太郎だけで打破しなくてはならないのだ。
そんな桃太郎の心中を他所にみんなは寛いでいる。
夜叉姫「本当におゆきちゃんが居て助かったわ! 今頃外にいたと思うと寒気がするわね!」
一寸法師「冬だけにな!!!」
夜叉姫「・・・・・・うん。そーだねー」
金太郎「おい一寸! 家の中なんだからてめぇも降りろよ!!!」
一寸法師「そんな寂しい事言うなよ! 俺の定位置はここだ!」
浦島「余程気に入られたんだね。良かったじゃん金太郎」
金太郎「何を馬鹿な事を言ってやがる! 男に好かれても嬉しかねぇよ!!!」
夜叉姫「そういえば、浦島はともかく金太郎って女を抱いたこと
あるの? ないでしょ!!!」
「ぶふぅッ!!!」
夜叉姫の発言に思わず吹き出す金太郎。
皆が思う。図星であると。
金太郎「な、舐めんなッ!!! 俺だって女を知ることの一つや二つ・・・・・・だぁッ!!! 俺は特訓一筋だからいいんだよッ!!! テメェみたいに夜中キャンキャン鳴いたりされたらたまったもんじゃねぇーしなッ!!!」
金太郎のまさかの一言に夜叉姫は顔を真っ赤にしていた。
そして浦島も苦笑い。
浦島「あははは、なんだ金太郎起きてたんだ」
夜叉姫「そ・・・・・・そんなに大きくないもん・・・・・・」
思わぬカウンターを喰らった夜叉姫。
そんな中一休は1人静かな桃太郎が気になった。
いつもは笑いの中心にいる男が先程から何やら静かである。
一休「桃太郎殿? どうかしましたか? 元気がないようですが」
一休の言葉に皆が桃太郎を見つめた。もちろんおゆきも。
まずい! おゆきに勘づかれてはいけない。
桃太郎「悪い! 俺は寒いのに慣れていなくてな。どうも調子が
悪いみたいだ! 悪いけど先に眠らせて貰っていいか?」
おゆき「えぇどうぞ。布団はあちらに敷いてありますのでごゆっくり眠ってください。」
皆が心配する中、おゆきの言葉に甘えて布団に入る。
眠りはしない。いつ何時おゆきが本性を表すかわからない。
桃太郎以外の皆で談笑していると、おゆきが酒を出してきた。
おゆき「この街の名物の冬冷酒です。お口に合うか分かりませんがよかったらどうぞ。」
先の登場に喜ぶ金太郎と一寸法師。
金太郎「最高じゃねぇか!!!」
一寸法師「こんな寒い中だから、この酒あっためて呑めばいいんじゃないか?」
一寸法師のその言葉におゆきの表情が急に強ばる。
それに気付いたのは一休である。
金太郎「馬鹿言え一寸! 寒い中で呑む冷たい酒がうめぇんじゃなぇか!!!」
金太郎のその一言でおゆきはいつもの優しい表情に戻った。
一休も先程の一瞬の豹変は勘違いだったのだろうと思う事にする。
しかし、何か引っかかる。
結局何事も無く、酒を皆で飲み交わし、程よく良いが回ると
皆が寝床についた。
皆が眠りにつき、寝息がたつと小さく床の軋む音が聞こえてくる。
桃太郎はもちろんずっと起きて警戒していた。
桃太郎(動きやがったな・・・・・・少しでも怪しい動きをしたら
切り刻んでやる)
恐らくおゆきの足音だ。
目をつぶっていてもわかる。
この軽い足音は女性だ。
そして、夜叉姫は目の前にいる。
おゆきの足音はどうやら桃太郎とは反対へ向かっている。
そして、足音は止んだ。
少し目を開け横を見るとおゆきは、金太郎の隣に立ち、金太郎を
見下ろしていた。
まずは金太郎からか。
桃太郎は警戒する。
いつでも刀を抜けるように構えた。
おゆき「ああ・・・・・・逞しい身体・・・・・・そして、冷たい物を冷たいまま頂くその優しさ・・・・・・完璧です・・・・・・金太郎様・・・・・」
桃太郎(・・・・・・あれ? 思ってたのと違う・・・・・・)
おゆきはそのまま金太郎に寄り添う様に眠る。
あれ程警戒していたのにまさかの展開。
桃太郎の隣、夜叉姫とは反対に寝る一休が小声で桃太郎に囁く。
一休「どうやら桃太郎殿の心配は免れたようですね。私も警戒
していましたがよかったです。」
桃太郎はビクッと驚く。
まさか一休も寝たフリをしていたとは・・・・・・。
だが、確かによかった。
おゆきの戦闘力が未知数である為、結果がどうなるかはわからなかった。
桃太郎はそっと頷く。
何にせよ、よかった。
安心したのか桃太郎と一休もそのまま眠りにつく。
金太郎「んあぁ?!」
何やら人肌を感じ目を覚ますと、横にはおゆきの顔が目の前にあった。
驚く金太郎。
金太郎は女性とあまり話したことも無く、触れた事など1度もない。
金太郎の腕に絡みつく様に眠るおゆき。
金太郎の腕にはおゆきの豊満な胸の感触が・・・・・・。
女の体はこんなにも柔らかいのかと驚く金太郎。
なにより温かくて気持ちがいい。
この手で触れてみたい・・・・・・。
金太郎の野性的な本能により、反対の右手でおゆきの胸を
鷲掴みにする。
「もにゅ」
金太郎はそのあまりにも柔らかい感触に驚く。
自分のカチカチな胸とは大違い。
癖になる。
金太郎はそのまま無心で揉み続けた。
「もみもみもみもみもみもみ『あんっ』もみもみ・・・・・・?!」
おゆきから何やら甘い声がした。
驚いた金太郎はおゆきの顔を見ると頬を赤くし、虚ろな目をしているおゆきの姿があった。
やってしまった・・・・・・
無心になって揉み続けたせいでおゆきを起こしてしまった。
金太郎は何か言い訳を必死に考えていると、
おゆき「き、金太郎様?・・・・・・こんな私でよければどうぞこの身体を堪能してください・・・・・・」
照れながらそう話すおゆき。
そして、プツンと何かが切れる金太郎。
そこからの金太郎は正に野獣だった。
無我夢中におゆきを味わう。
そしておゆきも耐えきれずいやらしい声を漏らす。
その結果・・・・・・
全員(・・・・・・もう少し静かにしてくれ!!!)
あまりの激しさに起きてしまう面々。
しかし、気まず過ぎて何も言葉を発せない為寝たフリを続ける。
こうして金太郎も遂に女を知るのだった。
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